地域のハブ的カフェ「NOBI COFFEE ROASTERS(愛知県・刈谷市)」【小規模カフェの成功する開業ポイント】
※情報は「カフェレス2026年冬春号」に掲載されたものです。
コーヒーとドーナツを軸に、プロの手を借り最短で開業
NOBI COFFEE ROASTERS

ドーナツのディスプレイ、オーダー&会計まで、全てが一か所で完結する。
集客が見込める物件と出合い飲食経験ゼロからスタート
理髪店をリノベーションした、ブロックガラスやタイル貼りのどこかレトロな佇まい。愛知県刈谷市の『ノビコーヒーロースターズ』は、コーヒーとドーナツが売りのカフェだ。扉を開けると、プロバットの焙煎機とアイランド型のコーヒーカウンターがあり、色とりどりのドーナツがズラリと並ぶ。その奥と2階がカフェスペースで、理髪店時代の要素を残しつつ、モダンなデザインのチェアが空間を彩る。

店を営むのは、同市出身の久米伸明さん。長年愛された理髪店の閉店を知り、「地域にコミュニティの場を作りたい」と物件を取得した。この地域は、製造業の集積地。店から徒歩3分ほどの名鉄刈谷市駅周辺では、再開発による大型マンション建築が進んでおり、今後の人口増が見込める。一方で、郊外にしては地価が高く、空き物件がなかなか出ないことから喫茶店やカフェが少ないのが現状だった。業態をコーヒー主体のカフェに定めたのは、こうした条件を総合的に判断したものだ。
しかし、久米さんは飲食・コーヒーの業界経験はゼロ。そのため、コーヒー関連はプロにコンサルティングを依頼した。建築会社に店の改装工事を進めてもらう間に、自身は焙煎や抽出のノウハウを習得。準備期間わずか1年で開業を果たした。
コーヒー店として認知広め1年後にドーナツを始動
コーヒーは、この地域ではまだ珍しい浅煎りのスペシャルティコーヒー。シングルオリジンを5~8種類揃えており、ドリップでは銘柄を選んでもらうスタイルだ。オープンから1年半、〝コーヒーの店〟として認知が広まり、店の運営も軌道に乗った頃に、開業時より計画していたドーナツブランド「NAPPING DONUTS」を立ち上げた。

プロの助言を取り入れたもので、注文を受けてからスムーズに提供できる。
コンセプトは、コーヒーとともに毎日食べたくなるドーナツ。「やるからにはクオリティの高いものを」と、パティシエに依頼してオリジナル生地を開発。季節ごとにトッピングをアレンジしながら、20種類以上を用意する。ドーナツの製造は油や粉が飛び散ることから、別の場所にドーナツ専用のセントラルキッチンを構えた。毎朝6時30分から担当スタッフが製造し、10時過ぎに出来立てを届けるシステムだ。ドーナツは持ち帰りも可能で、6個以上で予約を受け付ける。手土産のほか、地域の企業イベントや子供会など、大口の注文が入ることも増えてきた。
ドーナツが加わったことで客層も多様化し、女性一人客、ファミリー、シニア、外国人のリピーターも多い。店でお客同士が仲良くなり、カフェスペースを使って英会話教室が開催されることも。久米さんが思い描いたコミュニティの輪が広がっている。





SHOP DATA
□住所/愛知県刈谷市大正町3-121
□営業時間/10時~18時
□定休日/木曜
※情報は「カフェレス2026年冬春号」に掲載されたものです。
