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好みが違う夫婦も、悪くない

わたしたち夫婦の好みは、びっくりするほど真逆。

好みも考え方も違うけれど、共通の“好き”を見つけたときの嬉しさがあります。

そんな、わたしたち夫婦の日常を綴りました。


お互いアラフォーで再婚した夫と暮らして、十年以上になります。

それなりの年月共に暮らした今でも時々、「こんなに違うもの?」と思うことがあるのです。

好きな映画も、読みたい本も、びっくりするくらい真逆。

でも、そんな違いを面白がれるようになったのは、ここ数年のことかもしれません。

ひとつのゲームを、何度でも。夫の“こだわり”に驚く

お互い、再婚前から、それなりにゲームは好きで、楽しんでいました。

コロナ禍のころ、わたしがダイエットのために手に入れたニンテンドースイッチ。

最初はリングフィットアドベンチャー専用機のようでしたが、いつの間にか夫の愛用ゲーム機になっていました。

夫は「アソビ大全」というゲームをあれこれ試し、最終的にはゴルフをやりこんでいました。

51種類もあるのに、延々とひとつのゲームだけをやり込んでいる姿が、なんだか夫らしい。

そのうち、「ピクミン3 デラックス」にはまりました。

わたしも少し遊んでみましたが、可愛いピクミンを助けながら進むのはなかなか難しくて。

何匹かを置き去りにしてしまい、心が折れました。

一方の夫は、ピクミンを一匹も失わないように、ひとつのステージを何度もやり直していました。

その几帳面さと、こだわりよう。

「そこまでやる!?」と呆れつつも、どこか尊敬してしまいます。

そしてわたしが「これ絶対好きそう」とすすめたのが、「シヴィライゼーションⅥ」。

国を発展させる戦略シミュレーションゲームです。

わたしは完全に苦手なジャンルですが、夫は案の定どっぷり。

指導者を選んで国を導くゲームで、夫は毎回、北条時宗。

「ほかのキャラもいるよ」と言っても、揺るがない。

同じキャラで何十時間も遊べる、その集中力。

この人は、好きなものをとことん極めるタイプなんだなあと実感しました。

育てるゲームが好きなわたしと、攻略派の夫

わたしはというと、まったく別の方向。

体を動かす「リングフィットアドベンチャー」や「フィットボクシング」などのフィットネス系、のんびり過ごせる「牧場物語」や「どうぶつの森」が好きです。

動きの速いゲームはちょっと苦手で、マイペースに作物を育てたり、日々を整えたりするのが性に合っています。

夫が“攻略する楽しさ”を味わっているとき、わたしは“日々を積み重ねる楽しさ”に浸っている。

同じゲーム機を使っていても、見ている世界はまったく違うのだなと、よく思います。

そのギャップに、当時はびっくりしましたが、「違うのが当たり前」だと思うようになってから、ぐっと気が楽になりました。

“何も起こらない物語”が好きなわたしと、首をかしげる夫

夫との好みの違いは、ゲームだけじゃありません。

映画も、本も、考え方も。

夫は歴史や宇宙、社会派の作品が好きで、わたしは静かな日常系が好き。

わたしが読む日常系の小説を見て、夫は「何も起こらないんでしょ?どこが面白いの?」と首をかしげます。

逆に、夫の読んでいるブルーバックス(自然科学や技術系の新書)を手に取ってみても、わたしには何一つ頭に入ってきません。 

「もっと分かり合えたらいいのに」と思ったこともありました。

でも今はもう、そこを求めていません。

それぞれの“好き”が違うからこそ、新しい発見がある。

そんなふうに思えるようになったのは、いつの間にかできた心の余裕のおかげかもしれません。

ときどき交わる、わたしたちの“好き”

それでも、好みが交わる瞬間があります。

マンガだけは、少し好みが重なるのです。

「よつばと!」を読んで笑い合ったり、
「3月のライオン」を読んで同じ場面に胸を熱くしたり、
「ハクメイとミコチ」の小さな世界に癒されたり。

全巻を並べて、その中の1冊を手にして「やっぱりこの回いいよね」と話す時間が、なんだか嬉しい。

違う好みのなかに、ときどき見つかる“共通の好き”。

それがあるだけで、ぐっと近づける気がします。

似ていないふたりでも、同じ世界をのぞき込める瞬間がある。

その時間こそ、わたしたちらしい“つながり”なのかもしれません。

違うままで、そばにいる

似ていないところを、無理に似せようとしない。

わからないままでもいい。

そんなふうに心から思えるようになったのは、きっと、日々の積み重ねがあったから。

わたしたちは、同じ趣味を共有するタイプの夫婦ではありません。

でも、相手の世界を少し覗いてみるのは好き。

「自分とは違うし、わからない世界だけど、面白いね」と言い合える距離感が、いちばん心地いいみたいです。

おわりに

夫と再婚して、もう十年以上。

これからも、驚くような違いを発見する日がきっとあると思います。

それでも、お互いの“好き”を尊重しながら、それぞれの世界を楽しんでいけたらいいな。

好みが違うって、悪くない。

むしろその違いこそが、一緒にいる時間を、より豊かにしてくれる。

そう思うのです。

この記事は、「ふたりの時間と、わたし」マガジンに入れています。

夫婦で過ごす日々のこと、関係をやわらかくしていく小さな気づきなどを綴っています。

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