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[#毎週ショートショートnote] 骨折祈願

『そろそろ、俺も独立考えないとな』
直人は接骨院の開業を目指して物件探しをしていた。手持ち資金は三百万、銀行からの借り入れは少なくしたい。駐車場付きとなると家賃が高い。色々思案しながら町中を歩いていると、寺の前に出た。
『随分広い駐車場だな、しかもがらがらだ』
直人はピン!と閃いた。
『この寺の敷地内で開業出来ないか』
運良く寺の住職が帰って来たので勇気を出して尋ねた。
自分の経歴、資金、情熱、を織り交ぜて住職にこちらの敷地を借りて開業したいと訴えた。住職も熱心に聞いてくれ、これからの寺の行く末を案じて自分も厄払いの祈願寺を考えていることを吐露した。事はとんとん拍子に進み寺の前に二つの看板が掛けられ、いよいよ開院となった。
が、しかし一向に患者が来ない。直人は寺の前で二つの看板を見詰めていた。
『えぇーーー!』
戸町接骨院とばかり見ていたがこともあろうに 戸町骨接院に…、コ、ツ、セ、ツ、??しかも隣は祈願いたします、
『骨接なんて、しかもそれを祈願だなんて、来るわけない!』
直人は、『カ、ン、バ、ン、ヤ~、間違えてるやぁ~ん!』
怒りに震えて振り向いた瞬間、
グキッ!!
『あっ、俺が最初に祈願されてしまいました~~、』

お終い、やれやれ…、

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