なんてことない話⑩

たまに、自分の死に場所、死に時などということを考える。
いや、順番としては、死に時から死に場所という流れ。
理由は簡単。
自営業という言葉で誤魔化している、自由業という仕事。

どこかで金の流れが滞れば、あっという間に住む場所から何から失くしてしまう。

肺を患っているから、すぐお金になる体を使う仕事もできない。
タクシー運転手さんなども咳き込んでしまうので無理だ。
事務仕事など会社の中に入ってやる仕事なども同じ理由で無理。
在宅は?と思い調べてみても、どう見ても食べていける金は稼げない。

そうなると、独り身の身軽さなのか、その時が来たら潔く死に時にしようと思っている。
死に場所を時折、緩やかに探す。
少なくとも電車に飛び込んでみたり、ビルから飛び降りてみたりと、人さまに迷惑のかかる方法は取らない。
そう決めている。

そうなると山の中で首を吊るくらいしかないのだけれど、それも山の中に入って行くのも怖いなあ、と思ってしまう。
だからいつも、都合よく殺してくれる人間が現れないだろうかと願う。
自分で選択する死よりも、抗えない死の方が、きっと最後に救われたと思えるのだ。
私は。


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