見出し画像

バックアップ担当者のための戦略的作業手順 その5

皆様、こんにちは。
株式会社カチカのオフサイト&コールドバックアップ業務担当の村島です!

涼しくなったー!

でも、気温の変化が体にこたえる…難儀な体です、本当に。
さて、いつものやつ行っておきましょうか。

画家のデニスがジョージに100ドルで絵を売りました。
デニス「お買い得だよこれは。ジョージ、10年もすればこの絵の価値は10倍になる」この絵を飾りましたが、しばらくしてどうも気に入らなくなってしまいました。そこで、デニスに80ドルで引き取ってもらうことにしました。
1週間後、再びデニスはゲリーにこれを90ドルで売りました。
デニス「お買い得だったね、ゲリー。10年もすればこの絵の価値は君の支払った50倍になるよ」
画家は大喜びです。
デニス「最初の売り上げ代金は100ドル。これは僕の使った時間と材料費に見合っているから収支はトントンだ。これを80ドルで引き取って、90ドルでまた売ったのだから10ドルの儲けだ」
ジョージは違った風に考えています。
ジョージ「あの画家は100ドルで絵を売って、80ドルで買い戻したのだから20ドルの儲けなのさ。次の90ドルのことは忘れてもいい。あの絵の価値は90ドルってところだからな」
ゲリーは両方の考えを足し合わせています。
ゲリー「確かに100ドルで売った絵を80ドルで買い戻せば20ドルの得だ。その上、80ドルで売った絵を90ドルで売ったんだからもう10ドル儲けている。画家の儲けは30ドルだと思うのだが…」
一体本当の儲けはいくらなのでしょう?10ドル?20ドル?30ドル?

さて、本題に入ってまいりましょう。

最適な使い分けとハイブリッド戦略

各バックアップ手法の特性を理解した上で、それらをどのように組み合わせ、組織に最適なデータ保護戦略を構築するかがこの文章の核心です。単一のバックアップ手法では現代の多様な脅威とビジネス要件に対応しきれないため、複数の手法を組み合わせる「ハイブリッド戦略」が最も効果的なアプローチとなります。

3-2-1ルールとその進化形

「バックアップの3-2-1ルール」が提唱されて以降、これを進化させたものが次々に提唱されています。これを見ていきましょう。

基本原則の再確認

バックアップの「3-2-1ルール」は、データ保護における基本的なベストプラクティスとして広く認識されており、そのシンプルさと堅牢性から多くの組織に採用されています 。このルールは、データ消失の可能性を最小限に抑え、事業継続性を高める効果が期待できます。

  • 3(3つのコピーを作成):元となるオリジナルデータを含め、合計3つのデータコピーを保持することを推奨します。これにより、単一障害点からのデータ損失リスクを大幅に低減できます。例えば、本番データが失われた場合でも、少なくとも2つのバックアップコピーから復旧できるという冗長性が確保されます。

  • 2(2つの異なるメディアに保存):バックアップを異なるタイプのストレージメディアに保存することを推奨します。例えば、一つをNASや外付けHDDに、もう一つをクラウドストレージに保存するといった方法です。これにより、特定のメディアタイプの故障や技術的な脆弱性によるデータ損失リスクを分散できます。

  • 1(1つをオフサイトに保存):バックアップデータのコピーのうち少なくとも1つは、本番システムが稼働している場所とは物理的に離れた場所に保管します(オフサイトバックアップ)。これは、火災、洪水、地震などの局所的な自然災害や、盗難、破壊行為といった広範囲なサイト障害からデータを保護するための重要な対策です。

3-2-1-1-0ルール:不変性/エアギャップとテストの追加

現代のサイバー脅威、特にランサムウェアの増加に対応するため、3-2-1ルールは進化を遂げ「3-2-1-1-0ルール」が推奨されています。この進化は、バックアップが単なる「コピー」から「サイバーレジリエンスの基盤」へと役割を変えていることを示唆しています。

  • 追加の1(Immutable/Air-gapped Copy):少なくとも1つのバックアップコピーを、不変性(Immutable)またはエアギャップ(Air-gapped)の状態に保ちます。不変性ストレージは、一度書き込まれたデータを一定期間、変更・削除できないようにロックする技術であり、ランサムウェアや内部脅威によるデータ改ざん・削除からバックアップを保護します。これは「WORM(Write Once, Read Many)」ストレージの利用を含みます。エアギャップは、バックアップデータをネットワークから完全に物理的または論理的に分離することで、サイバー攻撃からの究極の保護を提供します。この追加の層は、ランサムウェア攻撃に対する最も強力な防御策の一つとして機能します。

  • 追加の0(Zero Errors/Verification):バックアップの整合性を定期的にテストし、復旧訓練を行うことで、エラーがないことを確認します。バックアップは、実際にデータを復旧できることを証明して初めて価値があります。この「ゼロエラー」の原則は、バックアップ戦略が単なる技術的実装だけでなく、継続的な運用と検証という「プロセス」の側面が不可欠であることを明確にしています。自動化された整合性チェックや定期的なリカバリー訓練を通じて、緊急時にバックアップが確実に機能することを保証します。

5-2-1ルール:世代管理の追加

  • 追加の2(2 Generation Backup):3-2-1ルールで作成したコピーの他に、過去2世代のバックアップを保存しておきます。過去の世代は、万が一バックアップそのものにも何らかの問題が含まれてしまっていた場合、問題が含まれていないバージョンからリストアまたはリカバリすることが可能になります。何らかの問題が含まれているもののまだ顕在化していない状態でバックアップをとってしまったときに対する復旧手段として機能します。

4-2-1ルール:クラウドストレージを1種類追加

  • 追加の1(1 More Cloud Storage):3-2-1ルールを行っている上に、日常使用しているクラウドとは別にもうひとつクラウドとの契約をし、このクラウドに保存したデータは不変性(Immutable)または論理的エアギャップ(Logically Air-gapped)の状態に保ちます。様々なデバイスからのアクセスをできないようにしたバックアップ専用のクラウドストレージも存在しますので、そういったものを使用します。

クラウド時代における適応(クロスクラウド、クロスリージョン)

クラウドの普及は、「異なるメディアタイプ」や「オフサイト保管」の概念にも新たな次元をもたらしています 。

  • クロスクラウドバックアップ:あるクラウドプロバイダ上のデータを、別のクラウドプロバイダにバックアップする戦略です。これにより、特定のクラウドプロバイダの広範囲な障害やサービス停止からデータを保護し、ワークロードを自動的に別のクラウドにリカバリーすることが可能になります。

  • クロスリージョンバックアップ:同一のクラウドプラットフォーム内で、異なる地理的リージョンにデータを復元可能にする戦略です。各クラウドリージョンは独自のデータセンターを使用しているため、いずれかのリージョンが故障した場合でも、異なるリージョンにワークロードを復元することが可能です。

ただし、クラウドデータセンターの持つ本来の回復力、データ脅威モデルの変化、大容量データの拡張性と速度の限界、そしてセキュリティリスクといった理由から、従来の3-2-1ルールがクラウド時代に必ずしもそのまま有効ではないという見解も存在します。特に、10テラバイトのデータを移動させるだけでも、1ギガビットの接続では丸一日かかる可能性があり、膨大なデータ量が発生する現代においては、従来の3-2-1ルールではうまくスケールできないという課題があります。また、データを複数のストレージシステムや場所に分散させるほど、物理的および仮想的なセキュリティリスクから保護することが難しくなる可能性も指摘されています。

3-2-1ルールは普遍的なデータ保護の原則でありながら、脅威の進化と技術の進歩に合わせて柔軟に「進化」している点が重要です。特に、ランサムウェアの台頭が「不変性」や「エアギャップ」といった新たな要件を「追加の1」として組み込ませたことは、バックアップが単なる「コピー」から「サイバーレジリエンスの基盤」へと役割を変えていることを示唆しています。

ハイブリッドクラウドバックアップ戦略

ハイブリッドクラウドバックアップ戦略は、オンプレミスストレージとクラウドベースのソリューションを統合する堅牢なデータ保護アプローチです。この戦略は、オンプレミスの速度と制御性、そしてクラウドの拡張性とレジリエンスという、両者の利点を組み合わせることで、企業に強化されたセキュリティ、柔軟性、災害復旧能力を提供します。これは、現代のデータ保護における最も効果的なアプローチの一つとして広く認識されています。

定義とメリット:オンプレミスとクラウドの利点の融合、冗長性、コスト最適化、迅速な復旧

ハイブリッドバックアップ戦略は、単一のバックアップ手法では達成できない多角的なメリットを提供します。

  • 冗長性の強化:オンサイトとクラウドの両方にデータのコピーを保存することで、データ冗長性が大幅に高まります。これにより、片方の場所(例えばオンプレミスシステム)がハードウェア故障やマルウェア感染によって侵害されたとしても、クラウドバックアップが事業継続性を確保するための信頼性の高い安全網として機能します。

  • コスト最適化:企業は既存のオンプレミスインフラを有効活用しつつ、必要に応じてクラウドリソースをスケールできるため、純粋なクラウドベースのバックアップソリューションや完全に物理的なセットアップに伴う高額な初期費用や運用費用を回避できます。例えば、頻繁にアクセスするデータや通信量の多いデータはオンプレミスに配置し、処理負荷が高いものや繁忙期などで一時的にリソース増加が必要な処理、あるいは長期アーカイブをクラウドやオフサイトにあるデータセンターで補うことで、コストを最適化できます。クラウドストレージの従量課金モデルは、未使用の容量に対して費用を支払う無駄をなくし、ストレージ効率を高めます。

  • 迅速な復旧:ミッションクリティカルなデータや、RTO(目標復旧時間)が極めて短いデータは、オンプレミスのローカルバックアップから迅速に復旧できます。これにより、ダウンタイムを最小限に抑え、業務への影響を軽減できます。一方、それほど緊急性の高くないデータや、大規模な災害からの復旧が必要な場合は、クラウドやオフサイトに存在するデータセンターからデータを取得することが可能です。

  • 柔軟性と適応性:ハイブリッド戦略は、ビジネスの運用要件が変化しても、オンプレミスとクラウドとオフサイトバックアップの組み合わせにより、バックアップアプローチを柔軟に調整する自由度が高まります。例えば、事業規模の拡大、リモートワークの増加、新たな規制要件への対応など、多様な変化に迅速に適応できます。

  • セキュリティとコンプライアンスの向上:データを複数の環境に保護することで、全体的なレジリエンスが高まります。また、ハイブリッドアプローチは、データストレージに関する多様な規制基準への準拠を容易にし、特定のデータタイプを特定の環境(例: 高機密データをオンプレミス)に保持することで、コンプライアンス要件をより効果的に満たすことができます。

データ分類に基づく戦略的適用:ミッションクリティカルデータ、準クリティカルデータ、アーカイブデータ

ハイブリッド戦略を成功させるためには、組織内のデータをその重要度、機密性、アクセス頻度、コンプライアンス要件に基づいて適切に分類することが不可欠です。このデータ分類に基づき、各データタイプに最適なバックアップ手法と階層を割り当てます。

  • ミッションクリティカルデータ(RTO/RPOが極めて短いデータ):企業の事業継続に不可欠であり、数秒から数分のRTOとほぼゼロのRPOが求められるデータ(例:頻繁に更新されるデータベース、金融トランザクションデータ、VDI環境)は、オンプレミス環境に高速なバックアップ(ディスクtoディスク)を配置し、迅速なローカル復旧を可能にします。さらに、ランサムウェア対策と広範囲な災害耐性を強化するため、不変性ストレージや論理的エアギャップを備えたクラウドへの二次バックアップを組み合わせます。究極の保護層として、物理的エアギャップによるオフサイト保管も検討します。

  • 準クリティカルデータ(RTO/RPOが数時間〜1日のデータ):日常業務に必要だが、短時間のダウンタイムが許容されるデータ(例:業務ファイル、一般的なアプリケーションデータ)は、クラウドバックアップを主要な手段とし、その拡張性とアクセシビリティを最大限に活用します。オンプレミスにローカルコピーを持つことで、日常的な復旧の速度を維持することも可能です。

  • 一般業務データ(RTO/RPOが24時間〜数日のデータ):比較的更新頻度が低く、業務への影響が中程度であるデータ(例:古いプロジェクトファイル、一部の共有ドキュメント)は、主にクラウドバックアップを利用し、コスト効率とアクセシビリティを重視します。必要に応じて、オンプレミスのNASや外付けHDDにローカルコピーを保持することも考えられます。

  • アーカイブデータ(RTO/RPOが数日〜数週間のデータ): ほとんど更新されず、長期保存が必要で、コンプライアンス要件を満たす必要があるデータ(例:過去の財務記録、法規制遵守のためのデータ)は、コスト効率の高いクラウドアーカイブストレージ(低頻度アクセス層)や、物理的エアギャップ(テープなど)を利用したオフサイト保管を適用します。これは、長期保存と究極の分離を目的とし、復旧速度は比較的低優先となります。

データ分類と推奨されるバックアップ階層
(クリックで拡大)

この表は、データの重要度、アクセス頻度、機密性に基づいて、どのバックアップ手法をどの階層で利用すべきかを具体的に示しています。ハイブリッドバックアップ戦略の設計にご利用いただけるかと思います。これにより、組織は限られたリソースを最も効果的に配分し、各データタイプに最適な保護レベルを適用できます。

実装のベストプラクティス:データ暗号化、自動化、定期的なテスト、互換性確保

ハイブリッドクラウドバックアップ戦略を成功させるためには、以下のベストプラクティスを遵守することが不可欠です。

  • データ暗号化:バックアップデータは、転送中および保存中の両方で強力な暗号化を適用することが必須です。特に、オフサイトやクラウドに保存されるデータは、不正アクセスやデータ漏洩のリスクに備え、確実に保護される必要があります。これにより、万が一バックアップデータが傍受されたり、ストレージが侵害されたりしても、データの内容は保護されます。

  • バックアッププロセスの自動化:定期的な自動バックアップをスケジュールし、人的エラーを減らし、バックアップの一貫性を確保することが重要です。バックアップソフトウェアを活用し、バックアップの進捗確認や失敗時のアラート通知機能を設定することで、運用効率を高め、問題発生時に迅速に対応できます。

  • 定期的なテストと検証:バックアップは、実際にデータを復旧できることを証明して初めて価値があります。定期的にバックアップデータの整合性を確認し、破損がないことを検証します。さらに、年に一度、または重要なシステム変更後に、実際の災害シナリオを想定した復旧訓練(DR訓練)を実施することが不可欠です 。これにより、RTO/RPO目標が達成可能であることを確認し、復旧手順の改善点を発見し、緊急時にスムーズな復旧を保証できます 。

  • 互換性とシームレスな統合:オンプレミスとクラウドソリューション間の互換性とシームレスな統合を確保することが、ハイブリッド戦略の効率性を左右します 。異なるベンダーの製品を組み合わせる場合は、API連携や統合管理ツールなどを活用し、データ転送や管理が円滑に行われるように計画すべきです。

  • ソフトウェアとファームウェアの最新化:バックアップインフラストラクチャを構成するすべてのソフトウェアとファームウェアを常に最新の状態に保ち、既知の脆弱性を最小限に抑えることが重要です 。これにより、サイバー攻撃のリスクを低減し、システムの安定性を維持できます。

  • 一貫した命名規則:バックアップファイルやフォルダに一貫した命名規則を使用することで、管理を容易にし、必要なデータを迅速に特定できるようになります。

成功事例の分析

ハイブリッドバックアップ戦略は、様々な業界や規模の企業でその有効性が実証されています。

  • 住商モンブラン株式会社様:同社は、従来のテープバックアップの問題(トラブル時の復旧困難性)を解決するため、ハイブリッドバックアップを導入しました。これにより、PCサーバーへのバックアップに切り替え、さらにバックアップデータを別ロケーションへコピーし(オフサイトバックアップ)、本番機/バックアップ機のフルバックアップをテープに取得して全拠点に配置するという、4重のバックアップ体制を構築しました。これは、オンプレミス環境での高速バックアップと、物理的オフサイト保管を組み合わせたハイブリッド戦略の典型的な成功事例であり、テープの信頼性とオフサイト保管の重要性を再認識させるものです。

  • 富士通のFJcloud-V/O:富士通が提供するクラウドサービスFJcloud-V/Oは、文教、製造、農林水産、流通、金融など多様な業界でハイブリッドクラウド移行やBCP/DR対策の強化、セキュリティ強化の事例を提供しています。例えば、学校法人片柳学園様は教務事務システムをハイブリッドクラウドへ移行し、扶桑薬品工業株式会社様はバックアップの高度化を含めハイブリッドクラウド化を推進しました。また、健康保険組合連合会様はBCP環境をハイブリッドITで実現し、川崎信用金庫様はATMジャーナルデータのクラウド管理でセキュリティ対策を強化するなど、基幹システムのクラウド移行や、コストを抑えつつデータ利活用を容易にするプラットフォーム構築を実現しています。

  • Cloudian HyperStore:Cloudian HyperStoreは、メディア・エンターテイメント業界(WGBH Boston, Vox Media)、ビデオ監視/デジタル証拠(Montebello Bus Lines, Calcasieu Parish Sheriff)、高等教育機関(University of Leicester, Liverpool School of Tropical Medicine)など、様々な分野でハイブリッドクラウドの活用事例を提供しています。これらの事例は、大容量データの管理、アーカイブ、そしてアクセス性向上において、ハイブリッド戦略が効果的なソリューションであることを示しています。

ハイブリッド戦略は、単なる技術的な組み合わせではなく、ビジネスの多様なRTO/RPO要件、コスト制約、セキュリティ要件を同時に満たすための「最適化フレームワーク」として機能します。データ分類に基づいた階層化されたアプローチは、リソースを最も効率的に配分し、ミッションクリティカルなデータには高速復旧を、アーカイブデータにはコスト効率と長期保存性を提供するという、戦略的な意思決定を可能にします。これらの成功事例は、このアプローチが単なる理論ではなく、実際のビジネス課題を解決し、レジリエンスを向上させる効果的な手段であることを示しています。

ハイブリッドバックアップ戦略の要諦

もう一度バックアップ方法を振り返りますと

  • オンプレミスバックアップ

  • クラウドバックアップ

  • オフサイトバックアップ(リモートバックアップ、遠隔地バックアップとも言われます)

の3種が現在主に利用できると言えます。クラウドバックアップに関して実際の保存媒体は何かというようなことを気にすることはあまりないと思いますが、オンプレミスとオフサイトでは保存媒体の選定も重要なことになっています。容量あたり単価で安いのはテープですが、今後発展してゆくメディアということはちょっと考えにくいかも知れません。そうなりますとオンプレミスでもオフサイトのデータセンターでもHDDかSSDが標準になってくると考えた方が良さそうです。

  • クラウド・・・通信速度の影響を受けリストア(あるいはリカバリ)の時間が長期間かかる場合がある

  • オンプレミス・・・設備を置いておく物理的な場所と管理が必要

  • オフサイト・・・データセンター、人員、設備が必要

とそれぞれに欠点もありますので、バックアップ方法の特性とデータの質によって使い分けるという方法が必要になってくることが明らかです。

弊社が提唱しておりますバックアップの4-2-1ルールに則りますと、いま扱っている、まさに作業中のデータはクラウド1、一応作業は終わったがまだ参照する機会がかなりありそうなものは論理的エアギャップを施したクラウド2とオンプレミス、参照する機会はもうさほど発生しないだろうというものはオフサイトのデータセンターに物理的エアギャップを施して保存、ということが重要です。

また、それぞれのデータが必要になった際にどのようにリストアないしはリカバリを行うのか、その想定も必要ですし、時折訓練も行っておく必要があるでしょう。クラウド1は日常触るデータですので常に訓練中と言えなくもありませんが、クラウド2やオンプレミスはトラブルがあったときに必要なデータをリストアするという作業が必要になってきますので、やはりそうさに慣れておくということは必要不可欠です。

遠隔地バックアップを行うデータセンターに関しては、激甚災害によってオフィスの機能が丸ごと失われた、というような事態も想定しなければいけませんので、システムの現状を丸ごとバックアップし、有事の際にはそれを丸ごとリカバリして使わなければいけません。大規模な作業になります。オフサイトバックアップは従いまして全データの利用をいったん止めたオフラインバックアップが望ましいです。データを使用しながらのオンラインバックアップではいざ使用しよう、というときにデータの整合が取れていない可能性があります。

どのようなバックアップ方法にも、脆弱性、あるいは脆弱性とは言えなくとも不便な点があります。従いまして、データの性質を考えた上で、各バックアップ方法の長所が生きる方法を利用してバックアップを行うべきです。これによってバックアップ方法相互に補完性が生まれ、堅牢なバックアップが可能となります。

また、バックアップに絡む機材やサービスの動向に関しても常にアンテナを張っておくべきでしょう。個人的なことですが、私のプライベートPCでデータ保存用に使っていた1TBのHDDが壊れましたので交換しようと思ったところ、1TBのHDDがやたらに高くなっているんですね。一瞬びっくりしたんですが、落ち着いて調べてみたところ1TBぐらいであればSATA接続のSSDとHDDでもうほとんど価格に差がないんです。というわけでSSDを購入しました。このように、バックアップの世界は常に動いています。クラウドストレージも、数百GB単位から始まりましたがあっという間に無制限のサービスが次々登場することになりました。バックアップ戦略の見直しには、このような価格の変動ももちろん考慮に入れておかねばなりません。

考えなければいけないことが多いですが、考える価値のある作業かと思います。ぜひ具体的に、楽しく考えてみてください。もし参考意見が必要であれば、お問い合わせいただければと思います。弊社はデータセンターを御社の代理として運営する会社であるとともにバックアップに関する諸々のご相談を承る会社です。何卒よろしくお願いいたします。

というわけでやっぱりやります

AIはいまどれぐらい信頼できるか、をテーマにやっておりますGeminiさんのお手並み拝見シリーズですが、昨日はこんな絵を描いてもらったのでした。

これは誰でしょう?

これは「田中絹代の絵を描いて?」とGeminiさんにお願いした結果の出力です。Wikipediaに写真がありますので見比べてみましょう。

田中絹代(映画「人生のお荷物」1935年より)
画像はWikipediaより

う~ん、Wikipediaの写真と比べると、Geminiさんの出力画像は若干年齢が上な感じがありますね。確かに息の長い女優さんでキャリアを積んでからは映画監督もやったぐらいの人ですが、いくつぐらいの時代を想定した絵なんだろう?
ご存じない方も多いかと思いますが、日本の映画黎明期を支えたと言ってもいいトップスターです。14歳でデビューして清純派スターになりましたが誰でもそうですが年は否応なく取ります。清純派スターという立ち位置にこだわることなく演技を磨き続けていった結果、脇役への転向は仕方ないとしても長い間日本の映画業界を支えた代表的女優となりました。
では今日も1枚描いてもらいましょう。今日はもうちょっと名前が知られている人にしましょうかね…。

これは誰でしょう?

ヒント行きましょうか。

  1. 戦後を代表するコメディアンです

  2. 歌を歌ってもいましてヒットしました

  3. 脚を切断し義足になっても舞台に立ち続けました

これはわかるんじゃないかな?
というわけで今日はこれで終わらせていただきたいと思います。また次回もよろしくお願いいたします。
目次へのリンクを張っておきます。

他の記事もよろしければご覧ください。
なお、弊社の業務をご紹介するちゃんとしたWebサイトは現在鋭意作成作業中です。今しばらくお待ちください。
今日もありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集