バックアップ担当者のための戦略的作業手順 その3
皆様、こんにちは。
株式会社カチカのオフサイト&コールドバックアップ業務担当の村島です!
1日休んでしまいましたね。やるべきことがだんだん増えています。まあ、少しずつやるべきことが増えているっていう感じです(あ、小泉構文だ)。
では、いつものやつ行っておきましょうか。前回の続きですね。
家族4人が望んで向かった温泉旅行。しかし、残念ながら宿も料理も料金の割にはイマイチで、行きも帰りも大渋滞。4人は連休最終日に、疲れ果てて帰宅しました。
帰宅後、家族は驚きの事実を知ることになります。
本当は、娘は遊園地に、母はデパートに、父は釣りに、息子はサッカーに行きたいと思っていましたが、みんなが行きたいならと思って、敢えて温泉旅行に行ったというのです。実は家族の誰ひとりとして積極的に行きたいとは思っていなかったのに、思いやりのある(あるいは事なかれ主義の)4人は、時間もお金も体力も消耗して、温泉旅行に行ってしまったというわけです。
このように、集団の決定が、ひとりひとりの希望とは異なる方向へ導かれることがあります。このパラドックスは「アビリーンのパラドックス」と呼ばれ、アメリカの経営学者ジェリー・ハーヴェイが考案したものです。
オンプレミスバックアップ
前回はクラウドのバックアップを見ていきました。ここではオンプレミスバックアップについて見ていきましょう。自社内で完結するため、バックアップの扱いについては一番目の行き届きやすいバックアップ方法と言えます。
定義と仕組み、主要な構成要素
オンプレミスバックアップとは、企業が自社のデータセンターやオフィス内に、サーバー、ストレージデバイス、ネットワーク機器などのコンピューティングリソースを自ら構築し、そのインフラ内でデータを複製、保管、管理する方法を指します。このアプローチでは、企業がITインフラの「所有と管理」を自社で行うことが特徴です。
オンプレミスバックアップの主要な構成要素には、バックアップ処理を実行するバックアップサーバー、バックアップデータを保存するためのNAS(Network Attached Storage)やSAN(Storage Area Network)といったストレージシステム、バックアッププロセスを管理するバックアップソフトウェア、そしてこれら全てのコンポーネントを接続する高速な社内ネットワークが含まれます。場合によっては、長期保存やオフサイト保管のために磁気テープライブラリやオートローダーが導入されることもあります。
主要なメリット
オンプレミスバックアップは、特定のビジネス要件を持つ企業にとって、依然として強力な選択肢となり得る多くの利点を提供します。
完全な制御と高度なカスタマイズ性:オンプレミスバックアップを行った場合、データ、インフラストラクチャ、およびセキュリティ対策に関して企業が完全な制御権を持つことが可能です。これにより、企業の特定のビジネスニーズや複雑なIT環境に合わせて、バックアップ戦略を極めて柔軟にカスタマイズできます。特に、金融や医療など、厳格な規制要件やデータ主権の要件を持つ業界の企業にとっては、この高い制御性は極めて重要です。
高速なローカル復旧:バックアップデータが社内に物理的に存在するため、災害発生時やデータ損失時の復旧時間(RTO)が非常に短縮されます。インターネット接続に依存しないため、ネットワークの遅延や障害の影響を受けず、ミッションクリティカル(組織や企業の任務遂行に必要不可欠で、その機能停止や誤作動が重大な影響をもたらすシステムや要素)なシステムにおいて、迅速な業務再開が求められる場合に特に適しています。
セキュリティ(閉域網):オンプレミス環境は、社内ネットワークで閉じた構成にすることで、外部からの攻撃に対する耐性を高めることができます。企業は自社のセキュリティポリシーに基づいて、高度なセキュリティ対策を自社で直接実装・管理できるため、物理的なデータアクセスも含めて厳格な管理が可能です。
パフォーマンスの安定性:インターネット回線を利用するクラウドバックアップと異なり、オンプレミス環境では有線ネットワークによる安定した高速通信が期待できます。これにより、バックアップやリストアのパフォーマンスが予測可能となり、大規模なデータセットの処理においても安定した速度を維持できます。
長期的なコストメリット(大規模データの場合):初期投資は高額ですが、長期的に見て大量のデータを継続的に扱う場合、オンプレミス環境の方が総保有コスト(TCO)においてコストメリットが出る可能性があります。これは、従量課金制のクラウドと比較して、一定のデータ量を超えると固定費であるオンプレミスの方が有利になるためです。
主要なデメリットと課題
オンプレミスバックアップは、その利点と引き換えに、いくつかの顕著なデメリットと課題を伴います。
高額な初期投資と運用費用:オンプレミス環境の構築には、サーバー機器の購入、ネットワーク回線の構築、大規模な場合はデータセンターの建設など、巨額の初期投資が必要です。加えて、システムを24時間体制で保守・運用するための専門人材の確保、電力、冷却、物理的スペースの維持、そして磁気ヘッドのクリーニング(テープの場合)といった継続的な高額な運用費用もすべて自社で負担しなければなりません。
導入までの時間と拡張性の限界:インフラ設計からソフトウェアの選定、システム統合、導入テストに至るまで多くのステップがあり、システムが本稼働するまでに長ければ1年以上かかるケースも珍しくありません。また、当初の計画以上にバックアップデータが増加した場合、HDDの追加やラックの増設など煩雑な作業が必要となり、拡張性が限定的で即時対応が難しい場合があります。
物理的災害リスクとランサムウェアリスク:バックアップサーバーが社内に設置されている場合、火災や停電、洪水、地震などの局所的な災害が発生すると、オリジナルデータと共にバックアップデータが全て消失する危険性があります。さらに、ランサムウェアに感染したPCと同一LAN内にある場合、バックアップサーバー内のデータもランサムウェアに暗号化される恐れがあり、バックアップが機能しなくなる可能性があります。
管理負担と専門人材の必要性:バックアップの計画、実施、管理、トラブル対応など、すべてのプロセスを自社で行う必要があるため、IT担当者の負担が増大します。特に、高度なカスタマイズ性を持つオンプレミス環境を適切に運用するためには、専門知識を持つ人材の確保が不可欠であり、これが中小企業にとっては大きな障壁となる場合があります。
隠れたコストと会計リスク:リース契約を組んだ場合の手数料、途中解約のリスク、サーバーを固定資産として計上することによるROA(総資本利益率)への影響など、目に見えないコストや会計上の複雑さが発生する可能性があります。
オンプレミスバックアップには、データに対する「絶対的な制御」と「高速な復旧」という大きな利点が存在しますが、その代償として、高額な初期投資、継続的な運用コスト、そして物理的・サイバー的脅威に対する単一障害点のリスクを抱えます。特に、ランサムウェアの脅威が増大する現代において、同一ネットワーク内のバックアップは本番データと運命を共にする可能性があり、この問題を解決するためには、後述するオフライン化や不変性といった追加の対策が必須となります。オンプレミス環境のコストは、単なる初期投資だけでなく、人材、スペース、電力といった「隠れたコスト」も含まれるため、総保有コスト(TCO)分析が不可欠です。
物理的エアギャップ&オフサイトバックアップ
さて、ここではオンプレミスバックアップのうち、普段使っているネットワークと物理的に隔絶されたバックアップについて見ていきたいと思います。また、その物理的隔絶を単に同一の自社施設内に保存しておくということではなく、離れた場所に保管することを考えていきましょう。このデータセンターを遠隔地に設けることをオフサイトバックアップ、リモートバックアップ、遠隔地バックアップなどと表現します。
定義と仕組み
物理的エアギャップおよびオフサイトバックアップは、データ保護の最終防衛線として機能する、極めて重要な戦略です。
エアギャップバックアップ:エアギャップバックアップとは、バックアップデータをインターネットや社内ネットワークから物理的または論理的に分離し、オフラインの状態に保つことを指します。その究極の目的は、ハッカー、マルウェア、特にランサムウェアがバックアップにアクセスできないように完全に分離することにあります。
物理的エアギャップ:これは最も伝統的で、かつ最も堅牢なエアギャップの形態です。磁気テープ、リムーバブルディスク、USBドライブなどのメディアにデータをコピーし、そのメディアをネットワークから完全に切り離された状態で保管します。このデータは「コールドバックアップ」とも呼ばれ、システムがオフラインであり、データにアクセスしたり更新したりすることができません。物理的な分離により、広範囲にわたるネットワーク侵害や攻撃の影響を完全に遮断できます 。
論理的エアギャップ:物理的な分離とは異なり、仮想化ハイパーバイザー、仮想ローカルエリアネットワーク(VLAN)、ソフトウェア定義のネットワーク(SDN)、ファイアウォールなどを用いて、同じ物理ハードウェアを共有しながらも、ネットワークアクセスを制限・隔離することで実現されます。不変性ストレージ(Immutable Storage)も、データの改ざんを論理的に防ぐことから、広義の論理的エアギャップの一種と見なされることがあります。
オフサイトバックアップ:オフサイトバックアップとは、プライマリサイト(主要なビジネス拠点)から物理的に離れた場所にデータを保存することを指します。これにより、火災、洪水、地震などの局所的な自然災害、さらには盗難や破壊行為などの人為的事象によって主要なビジネス拠点とそのオンサイトのバックアップが完全に侵害されたとしても、オフサイトのデータは影響を受けず、安全なまま保護されます。テープバックアップや光ディスクバックアップは、物理的なセキュリティを確保し、メディアを隔離してオフサイト保管するのに特に適しています。クラウドストレージも、データが遠隔地のデータセンターに保管されるため、オフサイト保管の一形態と見なされます。
主要なメリット
物理的エアギャップおよびオフサイトバックアップは、他のバックアップ手法では得られない独自のセキュリティとレジリエンスを提供します。
究極の分離とサイバー攻撃からの保護(特にランサムウェア):ネットワークから完全に切り離されているため、最も高度なサイバー攻撃(ランサムウェア、マルウェア、ハッキングなど)でもバックアップに直接到達することができません。攻撃者が物理的にアクセスし、適切な認証情報を持たない限り、データを削除したり暗号化したりすることは極めて困難です。これは、ランサムウェア攻撃に対する「最後の砦」となり得る、極めて強力な防御策です。
データ損失防止と物理的災害からの保護:ユーザーエラー、マルウェア、自然災害など、あらゆる種類の脅威からデータを保護する最終防衛線となり得ます。オフサイト保管により、主要なビジネス拠点とオンサイトバックアップが壊滅的な被害を受けたとしても、オフサイトデータは影響を受けずに保護されます。これにより、企業の事業継続性を確保するための重要な手段となります。
データ整合性の確保:不変性ストレージと組み合わせることで、データの改ざんや削除を防止し、バックアップデータの整合性を確保できます。これにより、万が一メインシステムが侵害されても、クリーンで信頼性の高いバックアップから復旧することが可能になります。
ネットワークベースのセキュリティ対策からの独立:物理的エアギャップは、ネットワークベースのセキュリティ対策から独立した防御層として機能します。これにより、広範囲にわたるネットワーク侵害や攻撃の影響を受けにくくなります。
主要なデメリットと課題
物理的エアギャップおよびオフサイトバックアップは、その堅牢性と引き換えに、いくつかの運用上およびコスト上の課題を伴います。
運用上の複雑さと人的エラーのリスク:物理的なエアギャップは、バックアップメディアの移送、保管、管理などの手動プロセスを伴うことが多く、運用が複雑になりがちです。これにより、ヒューマンエラーが発生する可能性が高まり、データ管理の信頼性に影響を与える可能性があります。
復旧時間の遅延:物理的にデータを取得し、復元する作業は、事業継続の取り組みを著しく遅らせる可能性があります。データがオフラインであるため、即時アクセスはできず、復旧にはメディアの物理的な運搬とシステムへの接続が必要となります。これは、RTO(目標復旧時間)が短いシステムには不向きです。
拡張性の限界とコスト:データ量が増加するにつれて、物理的なストレージメディアの管理と維持がますます煩雑になり、拡張性が制限されます。テープなどのメディア自体は安価であるものの、運用管理に手間とコストがかかり、特に大規模なデータセットではその負担が増大します。
論理的エアギャップの脆弱性:論理的なエアギャップは、物理的な分離がないため、認証情報の侵害や設定ミスにより不正アクセスが可能になる場合があります。従って、内部脅威の影響を完全に排除できるわけではありません。
パッチ適用と更新の一貫性:物理的に切断されたシステムでは、ソフトウェアやハードウェアの更新、セキュリティパッチの適用が困難になる場合があります。これにより、システムが脆弱な状態に置かれるリスクが生じます。
不変性(Immutable Storage)との関係と相乗効果
不変性ストレージは、一度書き込まれたデータを一定期間、変更・削除できないようにロックする技術です。これは、エアギャップが「ネットワークからの分離」によってデータを保護するのに対し、不変性は「データそのものの改ざん防止」という点で異なります。
不変性ストレージは、ランサムウェアがデータを暗号化しようとしても、元のデータを取り戻せるため、ランサムウェア対策として非常に効果的です。主要なクラウドプロバイダは、AWS S3 Object LockやAzure Immutable Blob Storageといった機能で不変性ストレージをサポートしており、規制遵守にも役立ちます。
以前より何度か申し上げておりますが、こうして他社様のサービスを紹介することはこのnoteでも行っております。そんなことをして大丈夫なのか、というご心配をいただいたりもするのですが、弊社としてはこうして他社様のサービスを紹介することに何の抵抗も抱いておりませんし、むしろ積極的にご紹介したいと考えております。それはとりもなおさず、こういった他社様のサービスは決して弊社のライバルというわけではなく、むしろ協力関係にあって弊社にできないことはこういった他社様にはできる、弊社ができることは他社様にはできない、そういう関係が成り立つと考えているからです。そもそもこの文章そのものが、そういった多様なバックアップサービスの使い分けに関する文章であることをご理解いただければと思います。
さて、話を続けてまいりましょう。エアギャップと不変性バックアップを組み合わせることで、データ保護戦略は大幅に強化されます。物理的な分離による深い保護と、改ざん防止による迅速な復旧オプションの両方を実現し、サイバーレジリエンスを大幅に向上させることが可能です。この組み合わせは「究極の分離」と「迅速な復旧」という相反する要件を両立させるための現代的なアプローチであり、特にランサムウェアのような高度な脅威に対する最も堅牢な防御策として機能します。
物理的エアギャップは「究極の分離」を提供し、特にランサムウェアのようなネットワーク経由の攻撃に対する最後の防衛線となります。しかし、その強みは同時に「復旧の遅さ」と「運用の複雑さ」という弱みにもなります。現代のデータ保護戦略では、この物理的エアギャップの概念を、不変性ストレージといった「論理的エアギャップ」の概念と組み合わせることで、セキュリティと復旧速度のバランスを取ろうとするトレンドが見られます。これにより、バックアップ戦略は、単なる「コピーの作成」から「脅威の種類に応じた防御層の構築」へと進化していると言えます。
以下の表は、クラウド、オンプレミス、物理的エアギャップ&オフサイトバックアップの主要な特性、メリット、デメリットを一覧で比較することで、各手法の相対的な強みと弱みを迅速に把握できるように作成したものです。これにより、組織は自社のニーズに最も適した組み合わせを検討する際の基礎情報を把握していただければと思います。

(クリックで拡大)
以上3種のバックアップ方法を概観した結果
3種類のバックアップ方法には、それぞれに長所・短所があることが理解されたかと思います。非常にざっくりと説明してしまえば、利便性を考えると
クラウド
オンプレミス
物理的エアギャップ&オフサイトバックアップ
安全性を考えると
物理的エアギャップ&オフサイトバックアップ
オンプレミス
クラウド
ということになるかと思います。つまり、バックアップはこれだけやっておけばいい、というものはないのです。クラウドストレージ提供会社やオンプレミスバックアップが弊社と競合するものではなくむしろ協力関係にあるということがおわかりいただけるかと思います。
どのように使い分けていくかということに関しては次回以降に詳述しようと思っているのですが、ざっくり言いますと頻繁に参照され改変されるものはクラウド、それに準ずるものはオンプレミス、もうアーカイブとして扱ってよいものはオフサイトバックアップといった使い分けが出てくるかと思います。念のためですが、弊社ではオフサイトバックアップという言葉を主に用いておりますが、リモートバックアップですとか遠隔地バックアップなどという言葉を使うこともあります。これらはすべて同じ意味であるとお考えいただきたいと思います。その使い分けによって、ハイブリッドバックアップという強固なバックアップ体制が構築されるわけです。
上記しましたようにオフサイトにデータセンターを設けるというのはなかなか面倒くさい作業ではあるかと思います。データセンターを一度設けても、それで終わりということではなくそのデータセンターを運用していくことを考えなければなりません。その手間は、経営に負担がかかってくるというレベルでもあると考えております。
物理的エアギャップ&オフサイトというのは非常に強固で、ランサムウェアのようなサイバー攻撃から激甚災害に至るまで、およそ考えられるすべての危機に対応可能であると考えております。欠点は、やはり物理的搬送をどうしても挟むためそう規模の大きくないサイバー攻撃や人的エラーの際にいちいちリストアないしリカバリに使うのは非合理的すぎるということにあるかと思います。
以上のような特徴を踏まえて、クラウドストレージ、オンプレミスバックアップ、そして物理的エアギャップから成り立つハイブリッドバックアップ構成を構築していくのが最適かと考えられるでしょう。弊社は、物理的エアギャップ&オフサイトバックアップの請負業とお考えください。
物理的エアギャップ&オフサイトバックアップは、非常時の最後の砦でもありますから、弊社にお預けいただくバックアップはシステムのバックアップも含むことをおすすめ致します。IT機器の性能向上は今のところ天井知らずというような状態でして、IT機器の上で動いているシステムも非常に多岐にわたりまた高度化しております。かつては、バックアップメディアが高価であったという事情もありまして「環境は再構築できるがデータは再構築できない」というのが常識で、何らかの事情でシステム自体が損傷した場合環境の再構築というものが行われました。それでも数日でなんとかなったものです。しかしIT機器の高機能化、そしてサイバー攻撃の巧妙化により、いったん使い物にならなくなったシステムを一から再構築するのは非常に手間になっています。実際問題を申しますと、データだけバックアップして「よし」ということにはならないのが現状と言うべきでしょう。
というわけで、物理的エアギャップ&オフサイトバックアップにはシステムのバックアップも含めておくことをおすすめ致します。リストアというのは比較的軽微な情報事故の際にバックアップからファイルサイズの小さなものを書き戻すこと、リカバリというのは「ディザスタリカバリ(ディズアスター+リカバリー)」略してDRなどという言葉がありますように比較的大々的に業務が危機に瀕したときに使う言葉という使い分けがあるかと思いますが、物理的エアギャップ&オフサイトバックアップを行っておけばDRの際にも代替機を用意すればストレージを載せ替えて最低限の業務継続が可能です。DRが必要な事態になったときに電気や通信のインフラがいままでどおり使えるということは考えにくいので、復旧を待つよりはオフサイトに保存されているバックアップから業務を回せる状況に復旧する方が早いことが予測されます。このように、複数のバックアップを使うことはそれぞれの脆弱性を補い合う補完性という意味があるのです。
これまで散々「バックアップの3-2-1ルール」という言葉を出してきましたが、ここで弊社からは「バックアップの4-2-1ルール」を提唱したいと思います。普段使っているクラウド上のデータがまず1、別のクラウドストレージに置いておいて基本的には論理的エアギャップを行っておき、こちらは使わないというものが1、オンプレミスバックアップが1、最後にオフサイトバックアップが1です。そして、すぐに使えるバックアップが論理的エアギャップとオンプレミスで2、弊社でお預かりするものが1です。オフサイトバックアップは、あくまでもお客様のお考え次第ですが、ITシステムを使っていない状態で取得するコールドバックアップが望ましいので、1年に1回といった頻度でも問題はあまりないかと考えます。最後の最後の切り札としてご利用いただければと思います。
もちろんですが、過去どれほどの期間にわたって保存しておくかという点を含め、物理的エアギャップ&オフサイトバックアップの状態のまま放っておくのももったいないからということで保管中に行っておくべき作業をご指示いただければ極力お答えしていきたいと考えております。そこは何なりとご相談ください。
では今日はこのあたりで失礼したいと思います。次回は、バックアップ戦略の立て方を具体的に見ていこうかと思っております。
というわけでやっぱりやります
Geminiさんのお手並み拝見シリーズです。いま現在、AIがどの程度信頼できるのかを検証するためにこんなことをやっております。前回はこんな絵を描いてもらったのでした。

これは、Geminiさんに「米沢彦八の絵を描いて?」とリクエストした結果の出力です。ご存じですか?米沢彦八。過去に4~5人ほど存在したようなのですが、初代は上方落語の祖と言われておりまして、大道芸人からシャレ噺の名人として知られるようになったようです。いまでも上方の噺家に入門すると「東の旅発端」というのをまず習うことになっています。東京の落語にはありませんが上方落語には見台という小さいテーブルにようなものを置く場合があり、それを小拍子という小さい拍子木と革張りの張り扇というものでガチャガチャと叩いて決まりきった話をするんですが、この「東の旅発端」そのものはあまり面白いものではないんですね。ただ、ガチャガチャと叩くことによりそれより大きな声を出さないといけませんので発声練習であり、決まりきった噺を立て板に水と語りますので口さばき、滑舌の練習にもなったという。そんなようなことを、既に米沢彦八は行っていたようです。残念ながら肖像画とかその類いは見つかりませんでした。
「東の旅発端」は時間的にはそんなに長い噺ではないのですが、とにかく早口でまくし立てますので文字起こししたら結構な長さになるんですね。いま上方落語界では桂二葉さんという女性噺家が人気ですが、師匠の桂米二さん曰く二葉さんは本当に覚えの悪い人で、しょうがないので「東の旅発端」は諦めて「動物園」という小品を覚えさせたと仰ってました。
で、その米二師匠も二葉さんも桂米朝一門ですが、元々「桂」のトップは桂文治さんということになってるんですね。元々は上方落語にいたのですが東京の力が強くなるにつれ文治の名は東京落語の名跡になり、上方のトップは桂文團治になるかと思います。現在空位です。その弟子格に当たるのが桂春團治さんやら桂米團治さんになるんだろうなと思うんですが、米團治に「米」という文字が使われるのは米沢彦八からの伝統なんだろうな、と勝手に思っています。
私が落語を語り出すとどこまでも長くなりますのでこの辺でやめましょう。そして今日も1枚描いてもらいましょうか。

今日は珍しく外国人にしてみました。ヒント行きましょうか。
イギリス人です
イギリスが内紛状態にあるころに活躍しています
国内での対立を水に流す方針を明確にし、自身の影響力を増していきました
今回はなかなかの難問だと思いますよ。というわけで今日はこれで終わらせていただきたいと思います。また次回もよろしくお願いいたします。
目次へのリンクを張っておきます。
他の記事もよろしければご覧ください。
なお、弊社の業務をご紹介するちゃんとしたWebサイトは現在鋭意作成作業中です。今しばらくお待ちください。
