学校だけ見ていては分からない――勉強しない子には、理由がある④
Q.教員志望の大学3年男子です。
授業中に勉強しない、または集中できない子がいる場合、どうすれば良いですか?
A.昨夜の続きです。
⑧家庭で休めない
家庭で充分に休めないと、学校で勉強することはできません。
休めない理由はいくつかあります。
A.睡眠不足
B.習い事
C.ヤングケアラー
A.睡眠不足
昨夜の⑦です。
家庭全体の就寝時間が遅い場合と、子どもだけオンラインゲームやSNS、動画視聴などで就寝時間が遅くなる場合があります。
家庭全体の場合、保護者が意識し、保護者自身も早く寝たほうが良いです。
子どもだけ遅い場合は、親子で話し合い、子どもの自覚と、子どもが納得して守れるルールづくりが必要です。
保護者が「ウチの子はルール守れないんです」と言う場合のほとんどは、保護者だけがルールを決めているか、守れない(理想の高い)ルールを設定しています。
できれば子どももルールづくりに参加し、段階的でも良いので、最初は守れるルールを設定しましょう。
B.習い事
教育熱心な保護者が多く、子どもは望んで習い事をしている場合と、本当は辞めたい場合があります。
学校で勉強できる余力があれば良いのですが、習い事がハード過ぎて、学校で勉強できないくらい余裕がない場合は、習い事を見直しましょう。
親子で話し合って、優先順位をつけられると良いです。
C.ヤングケアラー
幼い弟や妹、高齢の祖父母、病気や障害のある家族などの世話を、子どもがしている場合です。
そのような家族の有無にかかわらず、大きな家事の負担も含みます(子どもが余裕でできるお手伝いを除く)。
たしかに家庭の事情はあるでしょう。
しかし子どもの学校生活に支障がある場合は、役所や地域ケアプラザなどに相談し、福祉の手を借りることも検討したほうが良いです。
⑨発達面で気がかりがある
「まずこれでしょ」と思う人が多いと思います。
だからこそ、私はあえて9番目にしました。
このシリーズの最初に書いたように、ほかの可能性も考えてほしいからです。
ほかの可能性も考えた上で、やはり発達面が気になるのであれば、医療機関に相談するのも良いかもしれません。
先天的な知的障害(MR)、学習障害(LD)、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)などのほかに、後天的な事故の影響による高次脳機能障害もあります。
診断がつくほどではないが、その傾向があるというグレーゾーンの場合もあります。
どれも「名前がつけばおしまい」ではありません。
勉強で苦戦している場合、その原因はどんな特性から来ているのかを明らかにします。
また、どんな特性を活かせば良いのかも検討します。
発達面に気がかりがある子でも、得意なこと、苦手なことは伸びて行きます。
大人になれば、子どもの頃よりも得意不得意の差がなだらかになる人がほとんどです。
得意なことを伸ばし、苦手なことを補いましょう。
次回に続きます。
