「酒を主食とする人々」から学んだ心の旅
エチオピアという国は、コーヒー愛好家である私にとって、パッケージに書かれた産地名として親しみがありました。しかし、その正確な位置となると、アフリカ大陸のどこかという漠然としたイメージしかありませんでした。
体調を崩しやすい(と思っている)私にとって、海外旅行はハードルが高く、ましてや秘境などは夢のまた夢です。だからこそ、他者の旅行記に心を委ね、「旅行欲」を満たしているのです。高野秀行さんの「酒を主食とする人々」は、日経新聞の書評や愛聴しているYouTube番組での紹介がきっかけで手に取りました。
この本で描かれるデラシャの人々は、パルショータという酒を主食としています。これはソルガムという植物(イネ科のモロコシ属)から作られる濁り酒で、彼らの栄養源となっているのです。
印象に残ったポイントを二つ挙げます。
一つ目は、お酒に対する見方の変化です。近年、お酒を悪者視する風潮が強まっていますし、私自身も数年前に断酒しました。しかしデラシャ民族の暮らしぶりを知り、「酒そのものが悪いのではなく、おつまみに問題があるのでは?」という視点を得ました。
科学的な正否はともかく、通説を覆すような生活様式を持つ民族の存在に驚かされます。料理作りの「呪縛」から解放されるヒントがここにあるのかもしれません。
もう一つは本書の最大のハイライトです。楽しみを奪ってしまわないために、有料設定をさせていただいております。該当箇所を折りたたみたいのですが、方法がわかりませんでした。
これから本書を読まれる方は、絶対に先に進まないでください。
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372字
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