【映画感想】「バタフライ・エフェクト」| 主人公の存在意義(ノД`)・゜・。
2005年公開のタイムスリップ映画の傑作。
主演はアシュトン・カッチャー。彼の代表作と言ってもいい作品です。
“バタフライ効果”という理論を知らなくても、物語として十分に引き込まれます。
あらすじ
施設内で職員に追われる青年エヴァン。
彼は机の下に隠れ、必死に何かを書きつけている。「これを誰かが読むとき、自分は死んでいる」——そんな言葉から物語は始まる。
幼少期のエヴァンは、突然記憶が抜け落ちる症状に悩まされていた。
気づくと問題行動を起こしていたり、なぜそこにいるのか分からなくなったりする。
父は精神病院に入院中で、母は遺伝を恐れている。
医師の勧めでエヴァンは日記を書き始める。
幼なじみのケイリー、兄トミー、友人レニーと過ごす日々の中で、エヴァンの記憶は何度も途切れる。
地下室での出来事、爆弾騒ぎ、暴力、そして愛犬の死——。
やがて引っ越しによりケイリーと離れ離れになる。
それから7年後。
大学生になったエヴァンは心理学を専攻し、症状も治まっていた。
しかし、幼少期から書き続けてきた日記を読み返した瞬間、意識が歪み、彼は過去の“記憶が抜け落ちていた時間”へと戻ってしまう。
エヴァンは、自分が日記を読むことで過去に戻り、出来事を変えられると気づくのだった。
感想
ここから物語は一気に加速します。
エヴァンは日記を読むたびに過去へ戻り、未来を変えようとします。
けれど、ほんの些細な選択の違いが、現在をまったく別のものに変えてしまう。
ある世界線ではケイリーが自殺してしまい、
別の世界線では誰かが破滅している。
「今度こそ上手くいった」と思っても、必ずどこかにほころびが生じる。
そのたびにエヴァンはやり直します。
トライ&エラーを繰り返すうちに、彼は残酷な事実に気づきます。
——自分が関わらなければ、みんな幸せなのではないか、と。
そして選ぶ最後の決断。
ケイリーとの最初の出会いに戻り、あえて彼女を突き放す。
「出会わなければよかった」という、あまりにも切ない形の別れ。
けれど同時に、「相手の幸せのために身を引く」という究極の愛でもあります。
観終わったあと、胸が締めつけられるような余韻が残りました。
「人は誰でも生きている価値がある」とよく言いますが、この作品を観ると、その言葉について少し考え込んでしまいます。
エヴァンがいなければ、物事はうまく回る。
そう思えてしまう構図が、とても切ないのです。
なお、本作には複数のエンディングが存在します。
ディレクターズカット版では、さらに踏み込んだ選択が描かれており、より重たい余韻が残ります。
物語としては非常に面白く、構成も巧みで引き込まれます。
ただし、主人公の存在意義について考え始めると気持ちが沈んでしまう面もあるので、観るタイミングは少し選ぶかもしれません。
それでも、一度は体験してほしいタイムスリップ作品の名作です。
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