キャリア自律促進のために「キャリア自律モデル」と「キャリア開発支援プログラム体系」をデザインする
社員のキャリア自律(キャリアオーナーシップ)を推進されている/されようとしている企業では、最初に「キャリア研修(社員向け/管理職向け研修)」や「キャリア相談(社内/社外キャリアコンサルタントへの相談)」を実施されることが多いと思われます。
そうした企業の人事ご担当者から
「会社としてのキャリア自律支援を体系化し、キャリア研修やキャリア相談に留まらずに"次の一手"を考えたい」
というご相談を頂くことが何度もありました。
ご相談を頂くと私はいつも、次の3点で取り組んでいます。
社員のキャリア自律行動モデル(サイクル)をデザイン
そのモデルの各要素(ステップ)に対応する形で体系的な個別キャリア自律支援プログラムを企画・導入
社員のキャリア自律行動をモニタリングし社員・上司をサポート + モデルやプログラムの継続的な改善
今回は、1.のキャリア自律行動モデルと2.体系的なキャリア自律支援プログラムをご紹介したいと思います。
1. 社員のキャリア自律行動モデル
「社員のキャリア自律行動モデル(サイクル)」とは、キャリア自律している社員が取るであろう/取って欲しい行動を表したものです。
最初に、「社員のキャリア自律行動モデル」のイメージのために、キャリア自律に先進的に取り組まれている企業の例を見ていきたいと思います。
A社の例
社員のキャリア自律行動を下記のようなサイクルとして描かれています。
①将来目指したい姿(キャリア目標)を描く
②仕事・社内をよく理解し機会を活かす
③キャリアを形成する →①へ
B社の例
より細かくキャリア自律行動の要素を設定した上でサイクルの形で表現されています。
①自分を理解する
②キャリア開発ケースや機会を知る
③キャリアを考える
④成長に取り組む
⑤キャリアを形成する
⑥仕事に活かす/仕事で成長する →①へ
C社の例
こちらの会社では"サイクル"の形ではなく、各要素が影響し合っていることを示せるよう要素を並べたマップの形で表現されています。
①自分の夢・パーパスを描く
②成長できる機会・キャリアを実現できる機会を見つけて挑戦する
③キャリア実現に必要な知識・スキルを獲得・強化し成長を積み重ねる
④一緒にキャリア実現を目指す仲間を見つけて取り組む
いずれの企業も、社員のキャリア自律行動を上記のように定義し、キャリア研修やキャリア相談だけでなく、①以下の各要素ごとに各種のキャリア自律支援プログラムを整備されています。
「社員のキャリア自律行動モデル」の紹介
下の図が、いつも使用している「社員のキャリア自律行動モデル(サイクル)」の標準版です。この標準版を検討の出発点として、顧客ご担当者とのディスカッションを通じて顧客企業用のモデルにカスタマイズしています。

そして、この「社員のキャリア自律行動モデル(サイクル)」は、研修や社員コミュニケーション等を通じて社員やマネジャーのキャリア自律についての"共通言語"として活用されることを目的としています。
それでは次に、上の図の各要素(Step 0〜6)の説明と、対応するキャリア自律支援プログラムリストをご紹介します。
2. キャリア自律支援プログラム体系
以下では、「社員のキャリア自律行動モデル(サイクル)」の各ステップ(Step 1〜6)の説明と、各ステップに該当するキャリア自律支援プログラム例を記載しました。
なお、Step1〜6の主語は社員です。
また、このサイクルを回す期間は、毎年度回すケースと、キャリアの節目に合わせて中長期で回すケースがあります。
Step1から6まで一方向のみに進むものではありません。途中で何回も前のステップに戻りながら進めていきます。
【Step0】 「キャリア」について学ぶ
社員一人ひとりが「キャリア自律」の意味の理解に努め、キャリア開発の考え方や方法等を能動的に学びます。
<キャリア自律支援プログラム例>
キャリア研修 (例: 年代別 等)
キャリア自律人材モデル
キャリアに関する社内Webサイト
キャリア開発ハンドブック
キャリア開発メッセージ動画
【Step1】 今の自分に向き合う
社員一人ひとりが自らの経験・強み・周囲の環境・資産・興味関心・感情・希望・適性等を整理し理解するステップです。
<キャリア自律支援プログラム例>
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