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ホテル業界の勝ち組ビジネスモデル【前編】

 今回はホテル業界の前編です。
私は以前日本興業銀行(興銀)にいたころに中国北京にある長富宮飯店(現在はホテルニューオータニ長富宮)を担当していたのでホテル業界についてはいつも数字を思い浮かべてしまいます(笑)
実は天安門事件の影響で不良債権化しつつあったのです。(汗)
今では見事に復活していますが当時は深刻だったことを思い出します。

熱海では続々新しいホテルが出来ていますが平日の稼働率は50%程度という話も聞いたことがあるので少し心配です(日帰りが多い模様)
せっかくならバイキングなどは宿泊者以外も時間によっては楽しめるようにするとホテルまわりをする観光客も増えて人気になる気もしますね!

ということで早速ホテル業界のビジネスモデルについてみていきましょう!


ホテル業界は、部屋ではなく“記憶”を売る産業である

この一文こそが、本質を最も端的に表していると思います!

なぜ今、ホテル業界なのか

ホテル業界は、コロナ禍において最も深刻な打撃を受けた業界の一つだった。
訪日客の消失、出張需要の蒸発、稼働率の急低下により、多くの施設が赤字に転落した。

しかし2023年以降、状況は劇的に変化している。

・インバウンド需要の急回復(訪日客数は過去最高圏へ)
・円安による訪日消費の拡大
・国内旅行需要の回復
・ADR(平均客室単価)の上昇

この結果、ホテル業界全体としては売上・利益ともに過去最高水準に接近している。

一方で、同じ回復局面にありながら、企業ごとの収益格差はむしろ拡大している。
・営業利益率が二桁に乗る企業 ・依然として低収益にとどまる企業
この差はどこから生まれるのか。

結論はホテルはもはや「部屋を貸すビジネス」ではない。「限られた客室という資産から、いかに最大の収益を引き出すか」という設計ビジネスに変化しているということだ。

ホテルビジネスの本質:KPIで見る競争力

ホテル経営の核心は、以下の指標の掛け算で決まる。

・稼働率(Occupancy Rate)
・ADR(Average Daily Rate:平均客室単価)
・RevPAR(Revenue per Available Room)= 稼働率 × ADR
・付帯売上(飲食・宴会・スパ等)
・運営効率(人件費率・清掃効率・DX)
・ブランド力(価格決定力)
・LTV(顧客生涯価値)

重要なのは、これらが独立ではなく相互に連動する構造にある点だ。

例えば、

・ブランドが強い → ADRを引き上げられる
・体験価値が高い → リピート率が上がる → 稼働率が安定する
・DXが進む → 人件費が下がる → 利益率が上がる

つまりホテル経営とは、
「KPIの設計と連動性を最適化するゲーム」である。

同じ100室のホテルでも、
RevPARとコスト構造の違いによって利益が2倍以上異なることは珍しくない。

市場規模と成長ドライバー

日本の宿泊市場(ホテル・旅館)は、概ね5〜6兆円規模まで回復していると推定される。
さらに中長期では、以下の成長ドライバーが存在する。

・訪日外国人旅行者(インバウンド)の拡大
・富裕層向けラグジュアリー需要
・都市型ビジネスホテル需要
・長期滞在(ウィークリー・レジデンシャル)
・ワーケーション・地方分散

特に重要なのは、「量」ではなく「単価」の成長である。

日本のホテル市場はこれまで「低単価・高稼働」に偏っていたが、
現在は「高単価化(ADR上昇)」が明確なトレンドとなっている。

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ホテル業界の5大トレンド

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