【ローカルLLM】ミニゲームを生成して最近の30B前後のLLM性能を比較する話【Gemma/Qwen】
はじめに
ゲーミングPCでも動作する規模のローカルLLMは、Gemma4とQwen3.5/3.6の二強が優秀すぎて、最近公開されたモデルは、これらをベースにしたものばかりです。
本記事では、(Gemma4 / Qwen)30B規模帯のLLMを利用して、横スクロールの仕様書からゲームをポン出し+ちょい修正でどの程度の生成が可能であるかを確認したいと思います。
動作環境
Linux mint 22.3
Ryzen7 5700x 64GB(DDR4-3200)
RTX5060ti 16GB×二枚
Gemma4 31Bでゲームを作り仕様書にする
2026年現在Gemma4 31Bは、ゲーミングPCで動作するLLMの中では最強です。確かにAgentic用途等において関数コールやコーディング性能で他に劣る事もありますが、筆者が利用する限りでは、総合力で一回り抜けた性能だと思います。特にシンプルな日本語チャット用途(翻訳、資料を与えた調べ物、文章生成、各種変換作業)では最も優秀です。
このGemma4 31B(チャット形式のバイブコーディング)を利用して、典型的な横スクロールのシューティングゲームを作りました。

ボスは20秒ごとに3種類登場します。3体目撃破でクリアです。筆者は動作確認のために、(キーボード操作が難しく)1時間頑張りクリアまで確認しました。
オプション無限、3体目が弱すぎるなど細かい問題点はありますが、ゲームとして成り立っています。


これを仕様書に変換します。

この仕様書を元にして、30B規模帯のローカルLLMで、どの程度ミニゲームを生成できるのか調べます。
無料枠のクラウドAIで確認
リファレンスとして、クラウドAIのWebフリー版で確認します。最近のローカルの30B規模帯は、クラウド・フリー版の性能とほぼ拮抗していると思います。(※ もちろん、ローカルLLMは外部参照しない限り知識を聞いてもハルシネーションしか吐きません。あくまでも論理的で自己完結している性能のみです)
Gemini 3.1 Pro(無料Webチャット)

さすが無料といえどもクラウドAIです。ポン出し一発で、ほぼ完璧なものが生成されました。

ChatGPT(無料Webチャット)


言い訳して作ってくれませんでした。(実際には1000行未満です)
Gemma4 31B
※ gemma-4-31B-it-qat-UD-Q4_K_XL
筆者が考える(ゲーミングPC動作での)現状で最強のローカルLLMです。ただし、Agent用途はそれほど強くはありません。
RTX5060ti 16GB×2=32GB環境 + split tensor + MTPで動作させることにより40〜100 token/sで動作します。通常のollama環境(split layer + MTPなし)で動作させると20 token/s程度です。
※ 32GB VRAM環境では、コンテキスト64k〜96k程度が限界です。

そもそもGemma4 31Bで作っているので、最も再現が良くなるはずです。

Gemma4 26B A4B
※ gemma-4-26B-A4B-it-GGUF:UD-Q5_K_M
日本語用途に強く生成も安定しているので、筆者が最も良く利用しているモデルです。ollamaで動作させると70 token/s程度ですが、split tensor + MTPで動作させると140〜180 token/sになります。

ロジックは動作しているようですが、ザコ敵が表示されませんでした

オプションから発射されないなど問題はありました。
Ornith-1.0 35B A3B
Qwen3.6 35Bベースの人気AIエージェント&コーディング用途のLLMです。
ollama用にカスタム
先にollama + Open WebUIで使いやすいように設定しておきます。
若干高速になるので、MTP版を利用します。(有志がベースQwen3.6-35Bのドラフトヘッドをマージしたもの)
# カスタムOrnith-1.0
ollama pull huggingface.co/tashfene/Ornith-1.0-35B-MTP-Q4_K_M-GGUF:Q4_K_MこれらにはVisionモデルが同梱されていないので、ollamaで利用できるようにします。エラーが出た時などに、図で指示できるのは便利です。
もっとも簡単なやり方は、同じアーキテクチャのVisionモデルを同梱しているモデルをダウンロードして流用する事です。
# mmproj-BF16.ggufも一緒にダウンロードしてくれます
ollama pull huggingface.co/unsloth/Qwen3.6-35B-A3B-MTP-GGUF:UD-Q4_K_M「ollama show --modelfile huggingface.co/unsloth/Qwen3.6-35B-A3B-MTP-GGUF:UD-Q4_K_M」としてvisionモデルのblobsハッシュ値を調べます


(例はLinux環境のファイルパスです。Windowsの場合はC:\等で記述してください」
ollama create Ornith-1.0-35B-MTP -f Qwen3.6-35B-A3B-MTP.modelfileこれで、Ornith-1.0がMTPとVision対応になります。
Open WebUIで実行する
最新のOpen WebUIでAgentic対応モデルを利用すると、Agentic動作し、複数のタスクに分けて動作します。



しかし、必ずしもAgentic動作の方が優れているわけではないようです。従来のシンプルな動作にしたい場合は、




何度か修正を繰り返しましたが、ゲームとして成り立つまでには至りませんでした。
Qwen3.6-27B-MTP-pi-tune
Gemma4 31Bと勝るとも劣らない双璧の中規模denseモデルQwen3.6 27Bのカスタムモデルpi-tuneのno-reasoning版です。
Qwen3.5/3.6シリーズは、35Bよりも27Bの方が規模が小さいので弱そうに見えますが、35B MoEのアクティブになるパラメータは3Bにとどまるので、素の性能は27Bの方がかなり強いです。
※ また、一般に日本語生成はGemma4 31B、コード(エージェント)生成はQwen3.6 27Bが良いと言われる事が多いと思います
上記のOrnith-1.0と同様の手法にて、ollamaでvlmモデルが利用できます。
Open WebUIでAgenticに動作すると、性能が安定しないのでornithと同じ「legacy」モードでの実行です。

52.6 token/s
Agents-A1
最近公開された謎の中華モデルです。あまり情報がありませんが、モデルアーキテクチャは(qwen3_5_moe)Qwen3.6 35B A3Bベースのものです。
※ InternScienceの詳細は下記ページにありません。しかしテクニカルレポートの著者は、「上海人工知能実験室」の学生または研究者のようです。
自ベンチマーク表は、GPT-5.5を超える凄まじい性能です。信じるかどうかはあなたの自由です。筆者は中華かどうかは関係なくAIベンチマークは参考程度にも信用しません


104 token/s

何度か再生成、バグ指示を出してみましたが、動作するものにはなりませんでした。
まとめ
コーディング用途の場合は、同じ30B規模でもdenseとMoEの差が大きく出ると思います。
Gemma4/Qwen3.6のMoEであれば、ほとんどのゲーミングPCで実用的に動作すると思います。
しかし、dense-27Bやdense-31Bを実用的に利用しようとすると、VRAMが24GB以上必要になるので、筆者のようにVRAMの大きなコスパGPUカードを二枚用意するか、数十〜百マソ円のハイエンドGPUにするしかありません。
今回紹介したモデルの筆者の独断と偏見による性能ランキングは
Gemma4 31B(ただし有利な条件)
Qwen3.6 27B-pi-tune
Ornith-1.0 (35B A3B)
Gemma4 26B A4B
Agents-A1 (35B A3B)
です。
付録
本記事で生成し筆者がクリアに1時間をかけたhtmlアーティファクトと、入力として利用した仕様書を支援者様(メンバーシップ)向けに添付しています。参考程度にご利用ください。 ※ ブラウザのリフレッシュレートや環境で難易度が変わるダメダメ仕様です
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