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歩こう歩こう

今年はまだそこまで暑くないから、最近は朝や夕方に時間があればちょくちょくウォーキングしている。

うちの子供たちは、趣味が読書や工作だからついつい家にこもりがち。遺伝の影響もあって家庭内の眼鏡率がぐんぐん上がっている。

末っ子だけが最後の砦だ。

公園なんかで外に遊ぶよう促しても「今日はいいかなー」とのらりくらりとかわされる。友達と遊ぶ約束をしてきても、スイッチを持って行くからきっとゲーム三昧。女児たちはキャッキャとシール交換しているようで、どちらにしてもインドアに遊んでいる。

そんな子供たちが珍しく「一緒に行きたい!」というのだから、「ウォーキングのペース乱されちゃうなぁ」が一瞬チラついたけど「外に連れ出せる機会だ」と連れて行くことにした。

普段は1時間に5km前後と決めているが、今日はコースも決めずに時計もあまり見ないでぷらぷらと歩くことになった。猫がいたとか花が咲いてるとか、なんでもないことを話しながらの散歩だ。

途中、2人で家の表札を読み上げ始めた。日曜早朝の静かな住宅街、甲高い子供の声が響いてしまうのではとハラハラした。休みの日の朝、ゆっくりしていて外から名前を呼ばれたら家主はさぞ驚くだろう。もう少し静かにねー、と言いながらだんだん私の声の方が大きくなりそうだった。

その中で次女が「お気に入りの名字」を見つけた。「久保田」だそうだ。自分の名前と合わせたときに響きが良い、のだとか。その流れで

「お母さんの名字とお父さんの名字、どうしてお父さんの名字になったの?」

と聞かれた。
この質問を聞いてものすごく嬉しくなった。

何の偏見もない、なんてフラットでフェアな視点なんだろう!と。

私たち夫婦の結婚が決まったとき、こんな話題は一瞬出ただけで、私の「ちょっと言ってみただけ」で終わっていた。
夫は一切そんなことは気にもしてなかったし、私もそれがうっすら分かっていたから早々に引っ込めてしまったのだった。

友人たちの間でも女性側の名字になった夫婦は今のところいない。檀家さんなんかでもたまにいるが、やっぱり何かしらの事情があるお宅が多い。
夫の名字に女性たちが変えても自然だが、反対の場合は「え?なんで?」が出てしまうのがやっぱり現実なのだ。

新しい世代だ、と小4の娘が眩しく見えた。そのまま成長して欲しい、と心から思った。

「まぁ、お母さんの方の名字ダサいからこれで良かったけどね!」

と余計な一言を言ってしまうのはどうにかした方がいいと思った。

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