ショートショート/花を咲かす
昨日夜パッと浮かんだので書いてみました
その通学路はひと気が無くて
普段から早足で通り過ぎていた
あの空き家の脇はちょっとこわい
でも塀に貼られた花火大会のポスターは大好きだ
ランドセルを背負い直すと、勢いをつけて歩き去る
走らない、負けた気がして
その日は雨が降ってランドセルを背負い直せなかった
もうクラスメイトはみんな下校して
私は先生に呼び止められてしまった
あのテストのあの答えについて、、、だったっけ
上の空で聞いていた
遅くなって
あの通学路はちょっとひと気が無くて
普段から早足で通り過ぎて
朝は降っていなかったのに、不貞腐れながら、
いつもの様に早足で歩き去ろうとして
不意に傘のバランスが崩れて
傘は左肩を濡らしながらスローモーションで右手に傾いて行くのを見送ってしまった
空き家の入り口にフワリ落ちていく
あっ
傘の向こうに、私と同じくらいの背格好の少年が立っていた
声を上げてしまった気恥ずかしい私に小雨が降り注ぐ
見知らぬ少年は傘を拾って私に手渡しながら
私に話すでもなく
今日、やるのかな、これ
視線の先には
私の大好きな花火大会のポスターがあった
あ、えっと、小雨なら!
お礼を忘れて傘を受け取り早口で自分の希望的な見解を話す
ふぅん、やればいいのにな
そう言うと少年は踵を返して、空き家の筈の家に入って行った
恥ずかしさの入り混じる心が、
思いもよらない景色の重なりになって視界を雨のせいでもなくゆがまし、耳が熱い
私は傘を握って濡れるのも気にせず家に走り帰った
その日の花火大会はやらなかった
シトシト雨に変わって私の気持ちを曇らせる
嘘ついてない
ありがとうも言えなかったな
窓を濡らす暗闇を疎ましく思いながら夜が覆っていった
次の日も雨だった
あの空き家の前には誰も居なかった
転校生を紹介しますと、朝の会のはじめに先生が話して
私の心は晴れ渡り、スッキリとした鮮やかさに包まれる
新しい、助走済みとなる出会い
花火大会の話しと、傘の話に花を咲かせる事になる
終わり
おはようございます
今日は鶴亀杯スピンオフ、ショートショートの企画に挑戦してみました
夏祭り、でお願いします
xuさん、riraさんの企画第二弾との事、参加二作目ですがなかなか、起承転結の文字配分が苦手で苦労しました
つい加筆してしまうのが悪い癖で字数がいつもの倍に、今後の課題かな
お恥ずかしい限りです
xuさん、riraさん、いつもありがとうございます
よろしくお願いします
いつも読んでいただきありがとうございます
ではまた
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まだまだ何も知らず、こちらで人との繋がりや文章を通じて学ばせてせてください。よろしくお願いします。