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「会社のロゴコンペを盛大に企画したら、最後に自分の案が採用された話」

こんにちは。
株式会社セレスでクリエイティブデザイン部の部長をしている澤井です。
普段は組織マネジメントをしていますが、本当はデザインを考えたり、手を動かしたくてしょうがない管理職です。

そんな僕が今回、セレスの新しいコーポレートロゴをつくることになりました。デザイナーとして働いていても、会社のロゴを制作する機会はめったにありません。ましてや、自分が企画した社内ロゴコンペで、最後に自分のデザインが採用されるなんて想像もしていませんでした。

この記事では、株式会社セレスのコーポレートロゴコンペを企画し、社員全員を巻き込んで進めたプロジェクトの裏側と、企業ロゴをどう考え、調べ、形にしていったのか。その制作プロセスを、できるだけ詳しく残してみようと思います。


1. なぜロゴを変えることになったのか


株式会社セレスは20周年を迎え、新たな21年目をスタートすることになりました。その節目に、新しいMission・Vision・Value(MVV)を策定し、コーポレートブランド全体をリニューアルすることに。その一環として、『ロゴを新しくしよう。』というプロジェクトがスタートしました。

セレスロゴの歴史

2. ロゴコンペを企画する


この企画は、僕が主導することになりました。自社のロゴを外部に依頼する方法もありますが、今回は社内で内製することに。なぜなら「会社への想いは、社員が一番強い」から。そしてそれはデザイナーに限りません!なので今回の参加範囲は「社員全員」(任意)に決めました。

僕ら1人ひとりが「CERES」なんだ

よし。キャッチコピーはこれだ!─────────────────────
「セレスの『これから』を作るのは君だ!!
セレスのロゴコンペ」

─────────────────────

「僕がこのコンペを盛り上げる!!そしてこの企画を絶対成功に導くのだ!」という強い使命感のもと、せっせとポスター作りを開始。社内の至る所にペッタペタと貼りまくりました🎉 ちなみにポスターも3案作成し、A案に決定しました。その案がこちら↓

思い返せばこの時点ですでに僕の「デザイン楽しい欲」が溢れつつあった


もちろん、ポスターを貼って終わりではありません。毎週、ロゴの歴史やMVV、他社事例など、参加したくなるコンテンツを社内へ発信開始。💪
(順調!)でも。ある日、ふと頭をよぎります。それは、、、

「もし誰も応募してくれなかったらどうしよう…。」😱ヤバイ

ヤバイ ヤバイ ヤバイ ヤバイ

全社を巻き込んだ企画です。誰も応募してくれなかったら、普通に企画失敗です(恐怖)。僕の頭の中は『応募者0の不安』。それと相反する『形になりかけているアイディア』と『デザイン楽しい欲』という不安と欲が入り混じった感情でいっぱいでした。
そしてある日、思いました。というか「溢れました。」

「……自分でも作ってみようかな。」

ほら応募0じゃまずいしね。せっかくアイディア浮かんでるしね。
企画者が応募しちゃダメなんてルール作ってないしね。念のためね。念のため。

ということで、僕も応募者としてロゴ制作をスタートしたのでした。

不安が小さいんじゃなくって、「欲」の方が大きいからそう見えるだけです。

3.【ロゴ制作編】ロゴは「描く前」が一番大切


さて、ここからは実際にロゴを作っていきます。「デザイナーって、いきなり紙に描き始めるんでしょ?」と思われることもありますが…実は逆です。
僕が一番時間をかけるのは、ロゴを描く前です。

①まず相手を知る。
ロゴを作成するときに最初にやるのは、ターゲットを言語化してデザインに変換する作業です。まずはターゲット=セレスを読み解きます。

  • 名前の由来
    セレス=ローマ神話の五穀豊穣の女神。「社会に対して新たな価値を提供することによって、豊かな世界を実現したい」という想いが込められています。

  • 新たなミッション・ビジョン・バリュー(MVV)
    Missionの「価値の開花、未来豊穣」=花や作物
    Vision:「インターネットマーケティング」=ネットワークやつながり
    Value:5つの花で表現されている

Valueは、花言葉になぞらえ5つの花で表現
  • セレスの歴史
    モッピーから始まり20年間挑戦を続けてきたこと。社員同士の団結力。新しいことへ挑戦し続ける文化。こうした背景も、ロゴを考える上では大切な情報になります。

我らがモッピーくん❤️

②言葉を、形に変換していく
情報を集めたら、今度は全部を言葉にします。ここで大事なのは、「会社をひと言で表すと何だろう?」を考えること。まずは目に見えるものと見えないものに分ける【具体的キーワード】と【抽象的キーワード】。そして【抽象的キーワード】をまた【具体的キーワード】に変換します。
例えば…向上心→階段・矢印/楽しさ→音符/輝き→光や黄色など
パッと浮かばない場合は、AIツールを使って各20個ずつ出してもらい、その中から選びましょう。

この作業は、妄想力が試されます!!

4. ラフスケッチ


言葉が揃ったところで、いよいよアイディア出し→ラフスケッチのフェーズです。ここまで考えているから、描くときには迷いが少なくなります。
このフェーズの僕は、✏️鉛筆で手描きもしますし、💻Illustratorで仮組みもします。🚿お風呂で鏡に描く時もありますし、イメージカラーに近いものがあればチラシでもDMでも集めます。

描いて、消して、また描いて。この時間が楽しくもあり、楽しくもある。(苦しくはない)最終的にラフ案は合計48案。

「これ良さそう。」と思っても、翌日見ると「いや違う。」なんてこともあるある

当時、AIでのラフ作成も試してみましたが、琴線に触れるものはできませんでした。2025年9月頃は今ほど生成AIの表現力が高くなかったことに加え、僕自身もAIをデザイン制作にどう組み込めばいいのか、まだ掴めていなかったのだと思います。

一方で、「向上心から連想する具体物を20個出す」といった言葉を広げる用途ではAIを使いました。ただ、そこから何を選び、どう組み合わせ、どんな形にするかは、自分で考えた方が早かった。少なくともこのロゴ制作では、AIにアイディアそのものを求めるというより、考えるための材料を増やす道具として使っていました。

5. 本格デザイン&ブラッシュアップ


ここからスピードを上げます!
ラフの中から可能性がありそうなものだけを残し、Illustratorで制作。自分でダメ出しして何度もブラッシュアップの嵐🌪️線の太さ。余白。角度。バランス。たった1mm動かすだけで、印象がまるで変わります。まさに没頭💨僕は手を動かすスピードが速いのでここで一気に仕上げます。そして最終的に出来上がった4案がこちら!

1番最初に作った思い入れのある案。個人的にはこのコンセプト、ビジュアル好き。
穂→蕾→花→人のつながり、というストーリーをマークに込めた案。1番コンセプチャルな案。
矢印のようなモチーフに、成長とスピード感を表現した案。一番「勢い」を込めました。
自然素材感は良かったんですが、テクスチャの細かさが仇に…この時点で涙をのんで却下。

数ある可能性の中から絞り込んだ、A・B・Cの3案。
『企画したのは自分。』なのに応募者としても名を連ねている。ちょっと変な気持ちのまま、提出ボタンを押しました。ポチッ👇

6. 審査、そして…


応募期間が終わってみると、集まったのは14名から32案。1人で何案も出してくれた人がいるくらい、本気で考えてくれた結果でした。あんなに怖がっていた「応募者0」の不安は、いい意味で裏切られました。

<審査結果>
⚫︎1次審査(6案選出)・・・僕の案【通過】(おぉ。嬉しい)
⚫︎2次審査(3案選出)・・・僕の案【通過】(嬉しい!けど、、、大丈夫か)

「企画したのも自分。」
「ポスターを作ったのも自分。」
「盛り上げようって言ってやってきたのも自分。」
「選ばれたのも自分」となると、、、ねぇ?。ちょっとビビり始めました。
企画者が自分の案を通したなんて、出来レースだと思われないか。
この感情「少し嬉しやばい、、、」

注)審査は経営陣が匿名で行っていたので不正はありません

【そして最終審査へ】
最終審査に残ったのは、3案。(僕の案は1案)
その中から——
最終的に採用されたのが、このロゴです!






どーーーーん。

「選ばれてるぅーーー」😆&😰

嬉しい気持ちと同時に「企画者の自分が選ばれてよいのか」という複雑な気持ちもありました。

上司からは『君を選んだわけじゃない、君のロゴを選んだんだ。このロゴがこれからのセレスらしかったんだ。だから何も気にすることはないよ』と言われた。😭アリガトウゴザイマス

受け継がれる想いと、未来への挑戦

ロゴ決定後は、どんな場所でも一貫したブランドイメージを保てるよう、カラーや余白、最小使用サイズ、使用ルールなどをまとめたロゴガイドラインを制作しました。

企業ロゴは、作って終わりではなく、正しく使われ続けるところまで設計することが大切です。

自分の案が選ばれたのはもちろん嬉しかったですが、このコンペでもっと大切だったのは、あれだけの人数が本気で会社の「未来」を考えてくれたことでした。振り返ってみると、このプロセスそのものが、一番の成果だった気がします

7. 最後に


ロゴデザインとは、ただ「かっこいい形」を作ることではありません。会社を知り、想いを知り、言葉を集め、形へ変えていく。その一つひとつの積み重ねが、最後の一本の線につながっています。

そしてもう一つ、今回のプロジェクトで実感したことがあります。ロゴは、デザイナー1人で完成させるものじゃないということです。企画者として始まったこのプロジェクトは、14人が32案を持ち寄ってくれたことで、いつのまにか「会社のみんなでロゴを選んだ」プロジェクトになっていました。
そうして生まれたロゴが、これからのセレスの顔になっていくのです。

デザインとは、未来を創る仕事。

このnoteを読んで、「私もロゴを作ってみたくなった」と思ってもらえたら、デザイナーとしてこれ以上嬉しいことはありません。

<あとがき>
ロゴが決まれば、ブランディングは完成ではありません。
むしろ、ここからがスタートです。
名刺、Webサイト、採用サイトへ。
新しいロゴを会社全体にどう広げていったのか。
その話は、また次の記事で。

あの日、頭の中に描いた案が、今はここにあります!


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