信積 ― 信頼を積むという仕事
信頼は、狙って積めない
信頼は、
意識して積めるものではないと思っている。
「信頼を得よう」とした瞬間に、
どこかで無理が出る。
期待に応えようとして、背伸びをする。
分かりやすい価値を、先に差し出したくなる。
それは信頼というより、
期待を前借りしている状態に近かった。
焦りがあった。
失うことが、怖かった。
信頼を急いでいた頃
以前の自分は、
信頼を急いでいた。
早く結果を出したかった。
ちゃんと役に立つ人でいたかった。
「この人に任せてよかった」と
早く言ってもらいたかった。
だから、
できることを多く見せようとしたし、
できないことは後ろに回していた。
今振り返ると、
それは信頼を積んでいたというより、
信頼がある前提で振る舞おうとしていただけだった。
壊さないという選択
今は、少し違う。
できないことは、先に言う。
無理な約束は、しない。
体調や制約も、隠さない。
その分、
仕事が減るかもしれない。
選ばれないかもしれない。
正直、怖さはある。
それでも、
壊さないことを優先している。
信頼は、増やすものではなく、
壊さない努力の積み重ねなのだと、
ようやく腑に落ちてきた。
任せることへの抵抗が消えていく
もうひとつ、
自分の中で変わった感覚がある。
以前は、
自分が全部やることが信頼だと思っていた。
今は、
任せることも信頼だと感じている。
任せることは、
楽をすることではない。
責任を手放すことでもない。
相手を信じる。
関係を信じる。
自分が誰かを信じない限り、
信頼は循環しない。
それを、少しずつ受け入れている。
即効性のなさと、不安
このやり方に、
即効性はない。
数字に出ない。
手応えが遅い。
正解かどうかも、分からない。
不安は、今も消えていない。
それでも、
焦って削る関係より、
時間がかかっても残る関係を選んでいる。
それが今の、
自分にとって無理のない仕事の速度だ。
信積という再生の仕方
#chabooo再生記 は、
立ち上がる物語ではない。
元に戻る話でも、
勢いを取り戻す話でもない。
倒れたあと、
どういう速度で歩くか。
どこまでを、自分に許すか。
信頼を積むという仕事は、
再生のスピードを落とす選択でもある。
急がない。
盛らない。
誤魔化さない。
それだけは、
手放さないでいたい。
最後に|積み続けるということ
信頼は、
成果として積まれるものではない。
日々の判断や、
引き受け方や、
断り方や、
沈黙の中で、静かに積もっていく。
派手さはない。
でも、この積み方しかできない今がある。
この連載も、
その積層のひとつだと思っている。
次回は、「委積 ― 委ねられる仕事」
この信頼が「託される」段階について書いてみたい。


📌 Xで日々の記録も発信中
▶︎ @chabooo73
🔖 このnoteシリーズは #chabooo再生記 にまとめていきます。
