モー娘。がサブスクに来ると聞いて、頭の中のMDウォークマンが回り出した
ハロプロの楽曲がついにサブスク解禁。個人的には今年イチ胸がざわついたニュースだった。
自分はモーニング娘。松浦亜弥、藤本美貴の“ど真ん中世代”。
音楽を真剣に聴くようになるずっと前から、なぜか生活の中にハロプロがあった。クラスの誰かが口ずさんでいて、テレビをつければ流れていて、気づいたら覚えている──そういう距離感。
中でもモー娘。は特別だ。プッチモニもタンポポなどの派生ユニットまできっちり好きだった。
だから今日は、思い出補正込みで、いま聴いても感覚が揺れるモー娘。の曲をいくつか拾ってみたい。
① Memory 青春の光(1999)
4枚目のシングル。初期モー娘。の明るいポップス路線から、いきなり別の景色に連れていかれた一曲だ。
たぶん最初はテレビで観た。
その頃の自分は安倍なつみの顔くらいしか知らなかったのに、この曲だけは「アイドルの曲」じゃなく、“かっこいい音楽”として頭に残った。
時代は宇多田ヒカル以降のR&B全盛。つんくは確実にそこを見ていたと思う。とにかくバックの演奏がやたら大人っぽくて、深い。あとから知ったけど、相当なミュージシャンを集めて録ったらしい。
セールス的にはそこまでだったのかもしれない。
それでも、初期モー娘。でいちばん心が揺れるのは、いまもこの曲だ。
② ハッピーサマーウェディング(2000)
一転して、結婚の喜びと家族への感謝を全力で祝うポップチューン。この振り幅こそモー娘。の真骨頂。
終盤で中澤姐さんが「紹介します〜」と架空の新郎を読み上げる場面。
あそこを本物の新郎の名前に差し替えて、結婚式の余興でやる文化が一気に広まった。サビの振りだけなら、いまでも体が勝手に動く人は多いはず。
ちょうどリアルタイム世代が25-30歳になり結婚し始める時期にそんな余興が流行った。つんくはそこまで見越していたのだろうか。だとしたら、やっぱり恐ろしいヒットメーカーだ。
③ 女子かしまし物語(2004)
メンバーが一人ずつ自己紹介していくポップチューン。リズムとメロディはずっと繰り返し。冷静に考えると発想が異常だ。
モー娘。からは離れてしまったが、地元の友人が教えてくれた。今思うと皆個性の塊で、それぞれのビジュの良さがある。
メンバーが入れ替わっても歌詞を書き換えれば半永久的に使える。更に後の世代でもこの曲で自己紹介している映像を見たことがある。
“アイドルグループの構造そのものを曲にした”発明。これを2004年にやっているのが本当にすごい。
ちなみに自分の推しはよっすぃーこと吉澤ひとみ。ボーイッシュというキャラで覆われていたけれど、いま思えばかなりの美形だった。

④ ブレインストーミング(2013)
この曲を知ったのは去年。
近所のスーパーで、やけに攻めたアイドル曲が流れていて立ち止まった。それが「ブレインストーミング」だった。
EDM基調で、フォーメーションダンスは完全に別次元。自分の知っていた頃のモー娘。とはまるで違うのに、“つんく印”だけははっきり残っている。
名作リズム天国を監修していた人の音楽だと思うと、妙に腑に落ちる。あのゲームに詰め込まれていた多彩なジャンルの曲を思い出すと、つんくの引き出しの多さに改めて驚く。
サブスクは“タイムマシン”だった
ハロプロがサブスクにやって来ると聞き、頭の奥にしまっていたMDウォークマンのプレイリストが急に回り出した。
当時は何も考えずに聴いていた曲が、いまの耳で聴くとまったく違う顔を見せる。その感覚がいちばんおもしろい。
きっと同世代なら、どこかに似たスイッチがあるはずだ。
