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節分に、ふさわしい。

吾子が小学生の頃だった。
うっかり鬼のおめんを買い忘れたワタクシ。
まあ、おめんがなくても玄関先から
鬼はそとー---!!と叫びつつ
豆撒いときゃよかろうもん!
と、余裕ぶっこいていた。


さぁ!豆撒くぞ!
かぁさん、鬼役だからおめん被って!と吾子。

ごめん、おめん忘れた、とワタクシ。

吾子、ええぇーーー!!鬼退治できんやん!
豆撒き出来んやん!!
うわぁぁぁ!!
あぁぁぁぁぁー-!と号泣。
まるでこの世の終わりだよ。

・・・そんな泣かんでもさ。

吾子はしつこい。
ワタクシに似てモウレツにしつこい。
ワーワーと泣き止まない。
もう、面倒クサいわね!

わかったよ!おめんね!
作るよ!モゥ。

ドゥドゥン!ドゥドゥドゥン!!
ドコドコドコドコ・・・・ジョン!


鬼だよ、鬼。鬼殺隊もビックリだよ。

上記のように、
どこからどう見ても
鬼のおめんを作りましたワタクシ。
鼻息も荒くねっ!

さぁ!吾子よ!
豆、カモーーーンヌっ!!
準備万端、これでよし。

ヨッシャコーイ!のポーズで
吾子の手から放たれる豆を
全身で受け止める所存のワタクシに


かぁさん、これ、キモイ。
鬼じゃなくて、これ、キモイおっさん。
しかも、弱そう。めちゃくちゃ弱そう。
もういい。テキトウに庭に撒いてくるわ。

吾子は冷たくそう言った。
そしてひとりで玄関先から
パラパラと豆を撒いていた。
「鬼は~外!」
その声はとても小さかった。


ドゥドゥン!ドゥドゥドゥン!!


(ってかサァ!おめん無くてもサァ!?
 豆撒けるやん??)


という出来事を思い出しつつ
今日、ひっそりと豆を撒いたのはワタクシです。

明日は立春。
いよいよ、春ですね。

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