お勧めしたいカクヨムコン作品! その2
前回から引き続き、カクヨムコンのお勧め作品を紹介させて頂きます。前回同様、
こんな面白い作品、無料で読めてしまって良いのだろうか?
こんな面白いのだから、もっと読まれて欲しい!
という思いからご紹介させて頂きます!
お勧めその2:『ECHO―最愛の声―』 依近様
以下のようなお話です。
彼女は姿を消した――最愛の《声》だけを残して。
盲唖の天才ピアニスト・白石蒼葉。その恋人である沖矢望加は、ある日突然姿を消した。
ただひとつ、デバイス《ECHO》に「声」だけを残して。
ECHOと暮らす蒼葉の前に現れた、謎の逃亡者・明司。
明司は、蒼葉に「ECHOを渡せ」と迫る。
明司を追う組織に襲われ、2人はともに逃走する運命へと巻き込まれていく。2人を結びつける望加の声。
その声には、世界を揺るがす《価値》と、隠された《罪》があった。
彼女の《声》が世界に再び響こうとするとき
蒼葉と明司は《最愛の声》を――「守る」のか、「壊す」のか。
この小説、本当に凄いんです。なぜって、主人公は盲唖。目が見えず、話すこともできない。それなのに作者様は、主人公が知覚して、他者とコミュニケーションする様を、鮮やかに描写するのです。その素晴らしい筆致に感動して、レビューを書かせて頂きました。
松島や ああ松島や 松島や
何の脈絡も無いレビュータイトルで申し訳ありません。しかし、本作の魅力を一言で伝えるには、この有名な一句より適切な表現が思い浮かびませんでした。
本作に触れた感動を表現する術を、私は知りません。
圧倒的な没入感。行間から溢れんばかりの情感。共感覚的な五感の描写。
そのどれもが、文筆の超絶技巧とも言うべき、極めて高度な営みに思える。
と言うのも、私も本作と同じ盲目の主人公で小説を書こうとしたことがあるからです。しかし、あまりも難易度が高くて挫折しました。
これだけの長編の描写を盲目視点で続けて矛盾や破綻を生まないことが、どれ程困難か。私も連載中の作品で音楽を共感覚的に表現することに挑戦していますが、作者様のような色彩豊かな表現には程遠い。その表現力に、嫉妬すら覚えてしまう。
何度も読み返しているのですが、何度読んでも、文体から溢れる情念や豊かな彩りに圧倒されます。
衝動的で意味不明なレビューで申し訳ありません。でも、もっと多くの人に読まれるべき稀有な作品だと断言したい。
松島を前にした松尾芭蕉の様に。
言葉では表現できない感動を、貴方も体験するかもしれません。
ぜひ、読んでみて頂けたらと思います!
あ、最後に一応私の作品も載せておきますね。こちらも良かったらお読み下さい。
