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スイミーは、なぜ群れを作ったのか

図書館で、ふと手に取った一冊。

「スイミー」


懐かしいなぁと思いながらページをめくる。

小さい魚たちが群れを作って、
大きな魚のふりをして泳ぐ。
そして、外敵を追い払う。

―そんな「かしこいお話」だったよな、
と記憶を辿る。

でも、久しぶりに読んでみると、
まったく違うところに目が留まった。

スイミーは、なぜ群れを作ろうと思ったのか。

もちろん、
大きな魚に食べられないようにするため。

生き抜くための知恵、という見方もできる。

だけど、それだけだったのだろうか。

スイミーは、ひとりで泳ぐ中で、
海のいろいろな景色に出会っていく。

クラゲや、いせえび、イソギンチャク。
ワカメやこんぶ。

どれも、ただの背景じゃない。

思わず立ち止まって見てしまうような、
きらきらとした世界だった。

正直、こんなに美しかったっけ、と思った。

子どもの頃は気づかなかった色や質感が、
ぐっと心に残る。

そして、ふと思う。

スイミーは、この景色を、
みんなにも見せてあげたかったんじゃないか。

ただ生き延びるためじゃなくて、
この世界を、
一緒に進みたかったんじゃないか。

そう考えると、
「群れになる」という行動の意味が、
少し変わって見えてくる。

怖いから集まるのではなく、
共有したいから、
ひとつになる。

生きるための工夫ではなく、
感動から生まれた選択。

スイミーは、大きな魚の“目”になる。

それは、ただ先頭に立つというよりも、
「見る役」を引き受けた、
ということなのかもしれない。

見つけたものを、見えるようにする。

そのために、みんなと形をつくる。


子どもの頃は、
「強くなる話」だと思っていた。

でも今は、
誰かと世界を共有する話」に見える。

大人になってから絵本を読むと、
こういうズレに出会うのが面白い。

生き抜くために必要なことは、たしかにある。


でもそれだけじゃなくて、
自分が何に心を動かされたのかも、
大切にしたい。


レオ=レオニは、
この物語に、どんな思いを込めたんだろう。


そんなことを、少しだけ考えながら、
もう一度ページを閉じた。


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あおい|仕事と本音のあいだ 仕事に子育て、アニメ。ごちゃまぜな日々の中でいつも何かを考え中です。日常のつぶやきですが、どこかで「わかる!」と共感してもらえたり、心に響くものがあればとても嬉しいです☺️ 良ければぜひ、応援よろしくお願いします🍀