職場に優しい人もいる、と少しずつ思えるようになった話
「またあの人のこと考えてる…」
キツい人に頭を支配されていた私が、
抜け出せたきっかけ、それはーー
たった一言なのに、
ずっとずっと引きずってしまうこと
がありました。
少し強い言い方をされただけで、
頭の中で何度もその場面が再生される。
「やっぱり私がダメだったんだ」
「他の人たちも全員、私がダメな人間だと
あきれてるんじゃないか」
気づけば、ぐるぐる考え続けてしまって、
帰ると他のことが何も手につかなくなること
がありました。
本当は、そこまで気にしなくていいこと
かもしれないのに、
どうしても頭から離れないのです。
見えていなかっただけだった
でも、あるとき、
仕事の相談をしたら、
とても丁寧にアドバイスをくれる人がいました。
聞いたことに答えてくれるだけじゃなくて、
「ここも困るかもしれないから、
こうするといいよ」と、
私の状況を想像しながら、
先回りして伝えてくれました。
「何度でも聞いてね」
その瞬間、少しだけ心がゆるみました。
ああ、こんなふうに関わってくれる人も
いるんだ、と思いました。
忙しい方だから何度も聞くことは
しないようにしようと思いつつ、
ありがたいな、と嬉しくなりました。
それまでの私は、
キツい人のことばかりに意識を奪われていて、
それに、それ以外の人も落ち込む私を見て
何やってるんだ、情けない
と思っているんじゃないかと
勝手に想像しては自分を
さらに追い詰めていました。
強い言葉や冷たい態度は印象に残るから、
気づけばそこばかりを何度も
思い返してしまいました。
でも本当は、同じ場所に、
優しい人もいました。
ただ、私が見ていなかっただけでした。
意識を向ける先を変えてみた
それに気づいてから、
キツい人のことが頭に浮かんできたとき、
意識して別の人を思い出すようにしてみました。
丁寧に話を聞いてくれた人。
やさしく言葉をかけてくれた人。
すると、不思議なくらい気持ちが
落ち着いていくんです。
さっきまであんなに苦しかったのに、
心がじんわり温かくなって、
少しずつ「大丈夫かも」と思えます。
世界はひとつじゃなかった
キツい人のことばかり考えていたときは、
世界が全部、怖い場所みたいに感じていたけど、実のところそうではありませんでした。
怖い関わりもあるけど、
安心できる関わりも、ちゃんと存在しています。
今はまだ、油断するとすぐに
キツい人のほうに引っ張られてしまうけど、
それでも、もう分かってしまったんです。
「優しい人もいる」ということを。
だから私はこれからも、
心がぎゅっと固まったときほど、
あのときの温かさを思い出そうと思います。
それだけで、凝り固まっていた心が緩む
のを実感することができます。
もし今、誰かの言葉に傷ついて、
その人のことばかり考えてしまっているなら。
どうか忘れないでほしいのです。
あなたの周りには、
優しく見守ってくれる人もいるということを。
