見出し画像

「深夜2時のエレベーター」制作日記 Day6|異常なし

どうもサラリーマンAI絵本作家の本郷ジェイピーです。

今日は6ページ目。

物語は修一が現実的な答えを探し始めます。


■ 消えない映像

修一は
防犯カメラの映像を何度も巻き戻しました。

一度だけではありません。
何度見ても結果は同じでした。

12階の次に存在するはずのない
「13」が表示されている。

見間違いではない。
気のせいでもない。

その間
エレベーターの籠内を映すカメラには
誰の姿もありませんでした。

完全な無人。

それなのに
エレベーターだけが静かに動いているのです。

■ 白い影

ただ一度だけ。

画面の隅を
白い影のようなものが横切りました。

光の反射なのか。
映像の乱れなのか。

あるいは
誰かの姿だったのか。

人の形にも見えましたが
修一は深く考えないようにしました。

考えれば考えるほど
現実では説明できない方向へ進んでしまう気がしたのです。

■ 異常なし

翌日。

修一は管理業者へ連絡し
エレベーターを詳しく点検してもらいました。

作業員は制御盤を開き
何度も各階を往復します。

配線も。
センサーも。
表示板も。

時間をかけて隅々まで確認しました。

そして点検が終わると
作業員は笑顔で言いました。

「どこにも異常はありません。」
さらに笑いながら続けます。
「13階の表示なんて、構造上あり得ませんよ。」

修一はその言葉にうなずきました。

けれど――
一緒に笑うことはできませんでした。

自分の目で見たものを
「なかったこと」にはできなかったからです。

6ページ目は、「現実的な答え」を探しても、答えが見つからない場面を描いています。

明日もどうぞお楽しみに。

いいなと思ったら応援しよう!