これは作品じゃない──言葉だけが並んだものへ
補足文
※これは、ある作品を読んだあとに書いた私的なレビューです。
しかし気づけば、それは「多くの自己満足的な創作」に共通する警鐘となりました。
創作者である私自身への戒めとして、ここに記します。
冒頭文
小説を書く者として、私は常に自分に問う。
これは、誰かの心に届くものか。
今回読んだ作品は、その問いすら持たないまま世に放たれていた。
「これは作品じゃない」
そう感じた率直なレビューを、ここに記します。
私自身もまた、読者であり、創作者であるという立場から。
これは特定の誰かへの攻撃ではなく、
“創作とは何か”という問いへの私なりの答えです。
これはひどい。
作品を名乗るのも烏滸がましい。
模型ですらない。
言葉の部品を綺麗に並べただけのコラージュ。
読んだ時間と気持ちを返せレベル。
それぞれ深掘りしていく。
⸻
まず人物造形。
誰も血が通っていない。
作品の構造のために動いているのが透けて見える。
致命傷。
絶対知られてはいけない箇所を、
わかるように配置しているのは理解に苦しむ。
登場人物の心理描写、動機、すべてが浅い。
全く人間を描けていない。
葛藤、狂い、苦しみ。
どれも薄っぺらく、読者を置いてけぼりにする。
誰にも感情移入も、共感もできない。
⸻
作品構造についても触れる。
「いかにも流行りそう」「検索されそう」
を優先して題材を選んでいる感がある。
リアリティがまったくない。
ただストーリーを並べて満足している。
これは読み物ですらない。
ただの作者の自己満足。
人物造形で言ったが、
描きたい構造を優先した結果、すべてが破綻している。
さらに構造自体にリアリティがなく、
なぜこの形にしたのか理解に苦しむ。
⸻
総論。
読むのは時間の無駄。
この作品には、作者への軽蔑の念しか湧かない。
今すぐ取り下げるべきだ。
マイナスにしかならない。
作者はまず、小説執筆教室に通うところから始めるべきである。
人様に見せる作品ではない。
全部、書き直すべきである。
作品は、人間の「本気」を見せるものだ。
書くという行為は、誰かの心を踏む覚悟の上にあるべきだと思っている。
あとがき
ここまで読んでくださった方に、ひとつだけお伝えしておきたい。
私は、創作を「人の痛みに手を伸ばす行為」だと思っています。
どれだけ歪でも、どれだけ未熟でも、
「誰かの心を本気で描こう」としている作品には敬意を払います。
けれど、それが見えなかった時──
私は筆を折らず、言葉を綴ります。
なぜなら、私は書くことを仕事にしているから。
これは毒にもなり得る言葉です。
でも、同時に「書く覚悟」への問いかけでもある。
誰のためでもない。
自分のために、私はこのレビューを書きました。
天音春子
#小説レビュー #創作批評 #読書メモ #天音春子 #読書感想 #創作考察 #創作論 #辛口レビュー #小説とは #物語の力 #読書記録 #言葉のちから #創作の現場から
