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#創作大賞2025 #オールカテゴリ部門

目覚め

朝。

カーテンの隙間をこぼれた陽の光が、
まぶたを叩く。

まだ眠る身体を置き去りにして、
君は 扉の向こうで笑い声を弾かせる。

まるで、エネルギー溢れる、小さな太陽だ。


触れれば燃える。

だけど、見ていたい。

君の熱が、部屋中の埃を金色に染めるのを見るたび

胸の奥で、古い鼓動がひとつ生まれ変わる。


太陽のそばに立つ


まぶしさは祝福であり、試練。

目を細めて追ううちに、
視界は白く、自分の輪郭さえ忘れてしまう。

それでも。

君の光に焦がれ、焦がされ。

わたしは、君を包む空気になろうとする。


月になる


わたしは、光を持たない。

夜に浮かぶ、欠けた鏡。

君の光をひそかに借りて、

ただ静かに闇を薄める。


主役にならなくていい。

呼吸のように、そこにいればいい。

夜が深いほど、月は必要とされるのだから。


照らされて


保育園で呼ばれる

「○○ちゃんのお父さん」

その一声が

名もない月に 北斗七星より確かな位置をくれる。


君が差し出すクレヨンの肖像画。

壁に貼られた拙い線の中で

わたしは、世界でただひとりの「父」になる。


人は皆、誰かの光で輝く。

わたしは、君によって照らされる。

君は、わたしによって眠りを守られる。


光と反射。

ただそれだけの約束が

日々を、宇宙のように広げていく。


満ち欠けという鼓動


今夜は満月。

胸いっぱいの余裕で、君の物語を聴く。

笑い声を波紋のように広げる。


明日は新月。

言葉は影に沈み、

自分の闇に足を取られ、

立ち尽くすかもしれない。


けれど新月は、

次の光を静かに孕む夜。

欠けるたびに、満ちる支度をしている。


わたしも同じ。

光を失う夜があるから、

再び君を照らす薄い輝きを選び取れる。



旅立ちの後も


太陽はいつか、自らの空へ昇る。

わたしの影を必要としない高さへ。


そのとき月はただ

遠い夜の端で、潮の満ち引きを見守るだけ。


けれど、それでいい。

光が離れても記憶は残る。

君がかつて、わたしを照らしたように。

わたしの胸には、君が永遠に昇っているのだ。







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