【短編物語】ガラスの城と、白い鳥 #3つのお題に空想のひらめきを
みかんさんの企画に参加させていただきます☺️。
●ファンタジーのお題③:「ガラスの城と白い鳥」
※イラストは企画のものをお借りしました。
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あるところに、華の都と呼ばれる国がありました。
そこは幸せの国とも呼ばれていて、幸せになりたいと願う者が選ばれ、暮らしています。
……そう、この国に住めるのは、ほんの一握りの、特別な人たちだけ。
大金持ちになりたい!と、弱い者からお金を巻き上げ、悪どい商売をした成功者。
人をこき使い、搾取し楽をした権力者。
泣く親子や恋人を離れ離れにし、一夜の楽しみのために組み敷いた好色者。
そういう者のところに、華の都の使者である白い鳥が訪れます。
『あなたの願いを叶えます。あなたは幸せの国で、一生幸せに暮らせますよ』
そう言って、華の都へと招くのです。
喜び勇んで向かった者たちは……誰一人として戻ってくることはありません。
幸せな国ですから。
何一つ不自由のない日々を、延々送るのでしょう。
その華の国がどこにあるのか……誰も知りません。
噂によると、夕暮れ間際の黄昏の時間帯にだけ、その街にむかうガラスの橋が不意に現れるのだとか。
都全体が透き通っているので、キラリと反射するガラスの城の光を見つけなければ、見落としてしまうかもしれませんね。
そう。
華の都は、街もお城も、道も建物も……全てクリスタルガラスでできていて、とてもとても美しいのです。
でも。
お越しの際は、お気をつけください。
街で過ごせば過ごすだけ、記憶はだんだん透明になっていきますから。
自分が何者か忘れ、言葉を忘れ。
みんなから忘れ去られてしまう……。
だから誰も戻らないし、いた事も忘れられてしまう。
それが、華の都が幸せの国である所以。
なので。
幸せになりたいのなら……まず一度、踏みとどまって考えてください。
幸せはどこから来るのでしょう。
そして……自分のことを見つめ、己に問うてください。
……今は、幸せではないのですか?
みかんさん、ありがとうございます☺️
