【おはなし】 泣き虫おに #3つのお題に空想のひらめきを
企画の、日本むかし話の
⏳お題③:「泣き虫おに」になります🥰
(画像は、企画のイラストを使用させていただきました)

あなたは、昔むかしの……『泣いた赤鬼』の話は知っていますか?
あるところに『泣き虫おに』と呼ばれる赤鬼がおりました。
心優しい赤鬼……なのは良いのですが、それはもう大変な泣き虫で。
毎日毎日、ポロポロ、ポロポロ本当によく泣くのです。
朝日が昇るのが、嬉しくて。
それが、とっても美しくて。
人の親切が、嬉しくて。
花がきれいに咲いたから。
夜が来るのがさみしくて。
そして。
今日も、友達に会えなくて……。
月夜はいつもより、何だか恋しくて。
ポロポロ涙が止まりません。
ーー旅に出てしまった青鬼くん。
今どこにいるんだろう。
何をしているのかな。
いつになったら、また会える?
思い出し、また涙をポロポロこぼしていると……。
「きみが赤鬼くん?」
男の子が声をかけてきました。
「そうだよ。きみは?」
「ぼくはね、父ちゃんの仕事について来たんだ。遠い遠い海のある村から来たんだよ」
そう言って……男の子は、竹かごを差し出しました。
中には美味しそうなおにぎりが3つ入っています。
「これ、ぼくのともだちから。赤鬼くんに会ったら渡してねって。これを食べて、元気を出してねって」
赤鬼は、思わずキョトンとしてしまいます。
「……誰からだって?」
「ぼくの大好きな……青色のお友だち」
男の子はそう言って、しっと人差し指を口に当てました。
ハンカチには青い刺繍。
おにぎりの下にも青色がのぞいています。
それは……もしかしたら、手紙かもしれなくて。
ーー青鬼くん……。
赤鬼は贈り物を受け取ると、さらにボロボロ涙を流しました。
恋しかった分、涙はたくさん溢れてきました。
赤鬼は、思う存分泣きました。
でも。
きっと……赤鬼の涙が止まる日は、近い。
出せなかった手紙の返事を、ようやく渡すことができるから。
これは……もしかしたら、そんなその後の物語かもしれない。
***
泣いた赤鬼、好きなお話の一つでした。
でも当時耳にしていた『赤鬼と青鬼のタンゴ』のせいで、夜の印象も強かったりもします😅
