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暦は秋へ。暑さは本番へ。夏土用は自分を労る季節

夏土用は「体をいたわる期間」〜暦と季節のふしぎなズレ〜

もうすぐ夏土用が始まりますね。
2026年は、7月20日から8月6日まで。
そして明けた翌日、8月7日は「立秋」です。

立秋。
……もう秋ですって。

いやいや、こんなに暑いのに?と、思わず言いたくなりますよね。
8月の初めなんて、一年で一番暑い頃なのに。

私も昔は「暦って、あてにならないのねぇ」なんて思っていました。
でもね、このズレ、ちゃんとワケがあるんです。

暦は空を、体は地面を感じている

立秋などの「二十四節気」は、太陽の動きから作られた暦です。
空を見上げれば、太陽はもう秋に向かって歩き始めている。

じゃあ、なんでこんなに暑いの?というと
地面や海が、夏のあいだにためこんだ熱を、あとからじんわり
吐き出しているから。
お風呂のお湯って、火を止めてもしばらく温かいでしょう?
あれと同じなんです(笑)

空はもう秋。
でも、私たちが暮らしているのは、まだ熱々の地面の上。

暦は秋へ。体は真夏。
このズレこそ、自然のリズムなんですね。

土用って、夏だけじゃないんですよ


ところで、「土用」って夏のイメージが強いですけれど、
じつは年に4回あるんです。
春にも、秋にも、冬にも。
季節が切り替わる前の約18日間は、ぜんぶ「土用」。
私がお伝えしている陰陽五行では、春は木、夏は火、秋は金、冬は水。
「あら、土がないじゃない」と思いますよね。
土の出番が、この土用なんです。

畑の土が、種を受け止めて次の芽を育てるように、
土用は、前の季節を手放して、次の季節を迎える準備をする期間。
季節と季節のあいだで、ひと呼吸おく。
そんな、やさしい間(ま)なんですね。

なかでも夏土用は、あの暑さと重なりますから、
四つの土用のなかで一番、体にこたえます。

うなぎだけじゃない、昔の人の知恵

東洋医学では、「土」の頃はは胃腸をが弱ります。
季節の変わり目で、ただでさえ胃腸がお疲れ気味のところに、
この暑さでしょう?
冷たいものばかり飲んで、そうめんばかり食べて……思い当たる方、
いらっしゃいませんか?

昔の人は、それをよーくわかっていて、この時期は無理をせず、
しっかり食べて、しっかり休んでいました。

「土用の丑の日」のうなぎは、その代表選手。

うなぎのほかにも、「う」のつくものを食べるといい、
なんて言われていて。
梅干し、うどん、瓜、きゅうりやスイカもそうですね。

どれも、疲れた胃腸にやさしいものばかり。
昔の人、なかなかやりますよね。

それから、土用の間は「土いじりはお休み」という言い伝えもあるんですよ。
土の神さまがいらっしゃる期間だから、と言われていますけれど、
「炎天下の畑仕事はやめておきなさいね」という、
体を守る知恵だったのかもしれませんね。

立秋は「ここから本番よ」の合図

「立秋」と聞くと、なんとなく「暑さもそろそろ終わりかしら」と、
気がゆるみそうになります。
でもじつは、逆。
立秋は、「ここから暑さの本番ですよ」という、
暦からのやさしい合図なんです。

だから、「もう秋だから大丈夫」ではなくて、
「今が一番、自分をいたわるとき」
冷たいものをちょっと控えて、温かいお味噌汁を一杯。
夜は好きな香りで、ゆっくり湯船につかって。

そんな小さないたわりを重ねながら過ごせたら、
自然のリズムと仲良く暮らしていけそうですね。


暑さは、まだまだこれからが本番です。

どうぞ無理をなさらず、夏土用を上手に過ごして、
元気に立秋を迎えましょうね。

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