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TOEICの発案者とワイ、意見が一致してた件

私がnote記事でTOEIC(に限らず試験全般)に疑義を呈するのは最早珍しくもなんともなくなってしまったのですが、今日は↓のような記事を発見しました。

ずいぶん前のものですが、TOEICを広めて回った千田潤一氏へのインタビュー記事です。TOEIC発案者の故北岡靖男氏について、↓のようなことが書かれています。

安河内:ここでちょっと読者の方に、故北岡靖男氏がどういう方だったかを説明させてください。北岡さんは英語教育業界では日米2カ国で伝説的な人物です。「日本のビジネスパーソンにはこれから英語が必要になってくる。だから本格的な英語の試験を作らなければならない」という考えを持っていたのです。
そして、単身、アメリカのテスト機関であるETSに乗り込んで幹部を説得して、今では世界に浸透しているTOEICという試験を生み出した発案者です。ETSでも、Mr. Kitaokaという名前はよく耳にします。

(中略)

TOEICで990点満点を取ってはいけない!?

安河内:発案者、伝道師が思い描かれたのとは、少し違う方向に向かっているように感じませんか?

千田:ちょっと違った方向に暴走していると思います。北岡さんは「満点だけを追いかける人だけは作らないようにしよう」といつも言っていましたから。

実は私も英語の資格テストを、10ほど受けてすべて合格した時期があったのです。TOEICは955点でした。「北岡さん、次は満点取りますから」って言ったら、すごい勢いで怒られたんです。「そういう人間を作らないためにTOEICを作ったんだ!」と言われてね。

「満点を取って喜んでいてはダメだ。指揮者の小沢征爾さん。TOEIC受けたら600点ぐらいだろう。でも、彼には指揮という仕事があって、それを英語で立派にやり遂げている。英語はそれぞれの目的に応じたレベルに到達すればいいんだ。TOEICは最低限の指標を示すためのminimum standard(最低基準)で、maximum standard(上限基準)ではない」と答えたんですね。

minimum standardということは、事あるごとに繰り返しずっと口にしていましたね。でも、今は誰もそんなことは言わなくなってしまった。関係者もね。

安河内:minimum standardを超えればOKだと?

千田:そう。「高いスコアの人が偉いなんてこともない。高ければ高いほどいいわけではない。満点がスゴいわけでもない。そういう風潮にならないように君を採用したのに、君がその最前線に向かっていってどうするんだ!」と激怒されたというわけなのです。

上記記事より引用

TOEICはただの最低ライン(minimum standard)に過ぎないようです。私は連続ハイスコアを狙うTOEICer勢には違和感しか感じないのですが、そもそもそれは製作者の意図とかけ離れた行動であるということでまぁ当たり前かと納得が行きます。

また、「英語はそれぞれの目的に応じたレベルに到達すればいい」という考えにも同意です。自分が必要な範疇で英語を使えればそれでいいわけで、単語帳を全部覚えるとか試験で満点を取るとかそんなことは本質的に大して重要ではありません。

この記事には続きがあります。

千田:
北岡さんが亡くなる直前にこんなふうに言っていました。
「一生懸命TOEICを普及させてきたけれども、日本人が英語でコミュニケーションができないということを、拡大鏡で見せたにすぎない。残念でならない」
TOEICスコアの先にあるもの。minimum standardのスコアをクリアして、「英語を学んで使いこなせるようになれば、こんなすばしい世界が広がっているよ」と、夢描いた世界に飛び込んで生き生きと活躍する日本人を見るのが北岡さんの夢だったのに……。現実にはTOEICスコアで足切りをされて落ち込んでいる人がいる。一方でTOEICスコアが高いからという理由だけで、威張っている人もいる。

(中略)

千田:
TOEICの発案には、もうひとり、早稲田大学元教授の三枝幸夫先生という影の発案者もいたのです。三枝先生は、テスト開発をするならETSしかないと言って北岡さんにアドバイスした方です。その三枝先生は生前「730点を取ったらもう受けるな!」と言っていました。「受けるよりどんどん使うべきだ」とね。

730点あればコミュニケーションの素地は十分あるんだから、あとは使うことで伸ばそうという考えです。私もそう思います。そして、「TOEICで730点を取ったらSWテストを受けて、発信の世界に羽ばたこう!」と言っています。

安河内:私の個人的な意見としては、800点を超えれば、805点であろうが990点であろうが、もう関係なし。800点超えしたらSWテストだけ受けるというのが、自然な英語力の伸びにつながっていくと思っています。でも現状としては、2000年代前半のTOEICのLRの勢いが強すぎたために、「990点満点」の威力というか呪縛からいまだに抜け出せないでいる。

千田:「TOEIC990点○回連続取得」とかいう人がたくさん出てきましたね。So what?という感じです。

上記記事より引用

730取ったらもう受ける必要なしということらしいです。私は790持ってるんでもういらないですね^p^

というわけで、考案者やTOEICを広めた方々は「TOEICで最低ラインを確保したら後はフツーに英語をどんどん使え」と仰っている模様です。千田氏に至っては、満点連続取得を"So what?"と切って捨てています😂

私はそもそも730前の段階でも別に試験勉強いらなくね?という原理主義的というか過激派のような考えなのですが、最終的に実用を重視するという点は彼らと意見が一致するところです。

で、恐ろしいのがこれらの記事が書かれたのが2014年、つまり10年前の話だということです。現在noteを徘徊している限りでは、この記事が書かれた頃と状況は何一つ変わっていないどころかむしろ悪化しているようにすら見えます。

私も試験を時々活用しますが、それはあくまでその時々の実力をある程度可視化するのが目的であり、点数を伸ばすために対策勉強をするというのはドーピングみたいなものであまり健全だとは思えません。

他の記事でも散々書いてきたのですが、「試験はあくまでオマケ」であり、英語の運用能力は実用を通して身につけていくものです。

千田:英語学習誌の取材を受けるとき、必ず僕が編集部にお願いするのが、「TOEICの満点フリークを作るのをあおるような記事にはしないでほしい」ということです。TOEIC発案者の意図とはまったく違うのだという思いとともにね。満点を取る努力よりも、730点など、ある一定のスコアを超えたら使って伸ばす……。この流れを浸透させたいですね。

上記記事より引用

TOEICの満点フリークとかいうパワーワードまで登場しています😂

発案者の方々が「最低限の点数取ったらあとはさっさと実用するべし」と仰っているので、これからTOEICを受けようと思っている方、あるいは既に思い切り満点フリークやっている方はこのことを心の片隅に置いておくといいんじゃないかなというお話でした。

Being 満点フリークなのが趣味という方はそのままでいいと思いますが、「英語の能力を上げたい」と本当に思っている方は発案者の意図をしっかり知っておいた方が、英語能力の向上にTOEICをより役立てられるのではないでしょうか。

もしもあなたが既に700とか800とか超えているにも拘らずさらに高得点を目指して勉強しているのであれば、僭越ながらそんなことはもう止めて普通の用途に英語を使った方がよろしいかと思います。

以上、全力で虎の威を借るワイがお送り致しました😂

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