📘 売上が増えていたのに、なぜ利益が残らなかったのか― 3店舗7業種まで増やして気づいたこと ―大量調理レシピ研究所
■ はじめに
海鮮丼屋を始めて、
唐揚げ屋を始めて、
宅配弁当も始めて、
気が付けば3店舗7業種。
当時の私は、
「売上を伸ばせば成功する」
と本気で思っていました。
売上が増えれば利益も増える。
お客さんが増えれば楽になる。
店舗を増やせば会社も大きくなる。
そんなふうに考えていました。
実際、売上は毎年右肩上がりでした。
ですが、
利益は右肩下がりでした。
今日は、その時の話を書いてみようと思います。
■ 売上は増えていた
最初の頃は順調でした。
お客さんも増える。
売上も増える。
新しい店舗も出す。
数字だけ見ると成功しているように見えました。
実際、
周りからも
「儲かってるね」
と言われていました。
私自身もそう思っていました。
でも、
通帳を見るとお金が残らない。
なぜかいつも資金繰りを考えている。
売上は増えているのに、
心はどんどん苦しくなっていきました。
■ 店舗が増えると固定費も増える
当たり前の話ですが、
店舗が増えると経費も増えます。
家賃。
水道光熱費。
電話代。
保険。
消耗品。
設備修理。
そして人件費。
これが想像以上に大きかった。
売上100万円増えても、
経費が120万円増えたら意味がありません。
当時の私は、
売上を見ることばかり考えていました。
利益を見る余裕がありませんでした。
■ 一番怖かったのは人件費
正直、
一番怖かったのは人件費です。
人を雇えば楽になります。
でも利益は減ります。
休みも必要です。
急な欠勤もあります。
シフトも組まなければなりません。
そして、
人が増えるほど人間関係の問題も増えます。
私は料理を作るより、
シフト表を見ている時間の方が長くなっていました。
これが経営なんだなと痛感しました。
■ 売上より利益
今だから分かります。
売上は大事です。
でも、
もっと大事なのは利益でした。
例えば、
売上を10万円増やす。
これは大変です。
でも、
経費を1万円減らす。
こちらの方が簡単な場合もあります。
しかも削減した1万円は、
そのまま利益になります。
当時は、
この考え方ができませんでした。
■ 自己破産して気付いたこと
結果的に私は自己破産しました。
当時は人生が終わったと思いました。
でも今振り返ると、
あれが人生の転機だった気もします。
毎日お金の心配をする生活。
従業員の心配をする生活。
資金繰りの心配をする生活。
正直かなり疲れていました。
■ 今だから思うこと
今は会社員です。
休日は登山に行きます。
尾瀬に行ったり、
大山に登ったり、
キャンプをしたり、
車中泊をしたり。
昔の自分には考えられません。
経営者時代は、
休みの日でも電話が鳴れば仕事でした。
旅行中でも仕事でした。
頭の中は常に店のことでした。
だから今は思います。
自己破産は辛かった。
でも、
あのまま続けていたらもっと辛かったかもしれない。
■ 最後に
売上が増えれば成功。
昔はそう思っていました。
でも実際は違いました。
利益が残らなければ意味がない。
今ならそう思います。
もちろん経営者時代の経験は無駄ではありません。
簿記を勉強したこと。
飲食店を経営したこと。
失敗したこと。
全部今の仕事に役立っています。
そして何より、
あの経験があったから今の幸せが分かる。
そう思っています。
もし今、
売上ばかり追いかけている人がいたら、
一度だけ利益を見てみてください。
もしかしたら、
本当に大切な数字はそこにあるかもしれません。
