見出し画像

英詞で読み解く藤井風の世界 VOL.9


第九回目は「 風よ」です。

「風よ 」と言う題名の曲を歌う
その人の名は
「藤井風 」

「 風よ」と語りかけている
その相手は
①「風 」と言う自然現象なのか?
②「 風」を擬人化しているのか? 
それとも
③藤井「 風」さん、ご本人のことなのか?

何とも抽象的で、一見つかみどころのないこの曲の歌詞の世界に、Kazenglishの視点から迫ってみたいと思います。

【Hey Mr. Wind】
まずは題名からです。

"Hey Mr. Wind."
えっ?
「風よ」の英語の題名に"Mr.風"とあるではありませんか。
そうか!
これは「 おい!風さん」って言う歌なんだ。

・・・って、それだけなわけ、ないですよね。

この曲は「風」と言う言葉に色々な意味を持たせているのではないか?と思うのです。

その理由をKazenglishから探してみましょう。

【風と言うword】
まず、日本語の歌詞に
「 風」と言う言葉が何回出てくるのか、数えてみると・・・

え?
たった3回ですか?

そして、それぞれにあたる英語は

①全部 乗せて風は行く
Wind is brewing , holding them all

②全部 風が連れて行く
Wind is carrying them all

③風よ ここへ来て
Hey Mr. Wind,  I want you to come to me
となっています。

このうち、①と②は自然現象の「 風」
③は人としての「 風」と言うことになりますね。

それでは「藤井風 」さんご本人はこの曲の中には出てこないのでしょうか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・
【飛べないこの鳥は】
私が風さんの英語訳を見て、震えたところがあります。
それは
「 飛べない この鳥は」と言うところです。

ここは英語訳では、どうなっているのでしょうか。

普通に考えると
「この鳥 」は「 this bird」ですよね。
ところが、風さんご本人の英語訳では
"I'm a bird, unable to fly."
となっています。
「私は鳥。飛べない鳥」

えっ?
「 この鳥」って「私 」のことだったの?

そうです、ここで、風さんご本人が初めて登場してくるのです。

Hey, Mr.Wind
「風よ ここに来て」と言う呼びかけに対して
I wish I could come to you as well
「私だってあなたのところに(あなたが願うように)行きたいのだけど」
と答える。
そして、そのMr.Wind本人は
"I'm a bird, unable to fly."
自分のことを「 飛べない鳥」と言っているのです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・
かくして
①自然現象の風
②擬人化された風
③風さんご本人
がこの曲の中に存在していると言うことが
「 英語から」「 はじめて」
わかる仕組みになっているのです!

おどろいたなぁ、もう!

・・・・・・・・・・・・・・・・・
【ファンへのラブレター】
この曲は
「 人生とは風の赴くまま、流れに身を任せるしかない。起こること全てに意味があるのだから。」と言う真理が中心となって全体をささえているように思えますが、
違う側面から光を照らしてみると、そこには
「 自分に会いたいと思ってくれている人」に向けての
「心を込めた大きなラブレター 」が浮かび上がってきます。

風を擬人化した「 ミスター風」は音楽家としての藤井風さん自身。

「 風よここに来て」
これは風さんに会いたい人からの叫び。

「 私だって行きたいけど
私は飛べない鳥なんだ。
頑張って飛んでみようとしたんだけど、落ちてしまって羽も傷だらけだよ。」
これは風さんの気持ち

そうか!
風さんは私たち一人一人に会いに来てくれようとして、物理的にはそれが叶わなくて傷ついているのか!

なんと言う繊細で、優しい人なんだろうか。

そして
時にはSAXで
メロディだけで
この曲を奏でることがありますよね。

そうなんです。
メロディだけなのに、歌詞を知っている私たちだけに伝わる真心が、そこにあるのです。

それに気づいた時、アリーナツアーでこの曲を演奏しながら、客席を練り歩いた風さんの真意が、
はっきりと浮かび上がってきたような気がしました。

私たちはもう知っていますよね。

藤井風さんのやることにはすべて、
「 偶然」なんて
ないのだと。

・・・・・・・・・・・・・・・・・
【追記】
実は、この元となる文章は2年前にInstagramに記したものなのですが、最近の風さんの発言や行動がこの内容にリンクしている所が多くて本当に驚いています。

【ファンへのラブレター】
これが想像ではなく、本当の風さんの気持ちだったと感じられるところを風さんの発言から書き起こしてみました。

①NHK MUSIC SPECIAL・日産スタジアムライブについて語った所。

「 日本で育ってきたからこそ、生まれる感情みたいなのを、すごいシェアできたというか、それの集大成にもなったし、日本への愛を本当に伝えられた気はするので、もうほんと運命の風に乗って行きたいなって、思います。」

②Blu-rayのドキュメンタリーでのモノローグ。

「なんかすごい好きでいてくれてるかもしれないんですけど、
そういう方もいると思うんですけれども、僕を。
でもなんかその人が、ほんとにピンチ、人生のピンチになった時とかに、
僕はいつでも助けに行けたりするわけではないので、物理的に。
だからこそ、その人自身の中で生まれる発見、みたいなその人の中で感じる変化、その人の中で何かを見つけて欲しい。」

【I have nothing】
アジアツアーの中で「死ぬのがいいわ 」の前に
"I have nothing"のメロディだけを演奏したことがありました。
歌詞の世界観が次の曲につながっているからだと感じたのですが、それも「 メロディだけなのに、歌詞を知っている私たちだけに伝わる真心が、そこにある」と言うこのポストの言葉につながっていて、それこそハッとしたのです。

うーん、どこまですごい方なんでしょう、藤井風さんって!!

#藤井風
#fujiikaze
#Kazenglish
#英詞で読み解く藤井風の世界
#風よ

いいなと思ったら応援しよう!