【稽古日記14】新作オペラ《半神》の稽古が始まりました!
なぜ、いま「新作オペラ」に取り組むのか
萩尾望都原作、青島広志作曲の新作オペラ《半神》の稽古が、いよいよ本格的に始まりました。
創作の現場に、演者として一から関われる機会は、実はとても貴重です。
400年を超えるオペラの歴史の中で、今もなお新しい作品が生まれ続けている——。その“最初のページ”に自分が関われることに、わたしは喜びと責任を感じています。
この記事でお届けすること
今回は、《半神》の初期稽古の様子を、記録を兼ねて綴ります。
✳️ 現代オペラの稽古ってどんな感じ?
✳️ キャスト41名の大所帯でどう進んでいくの?
✳️ 作曲家から直接受ける指導とは?
そんな舞台の裏側にご興味ある方に、少しでも伝わるものがあればうれしいです。
キャスト顔合わせから個別稽古へ
出演者・音楽スタッフ・制作との顔合わせと、最初の稽古は2週間前。
その後すぐに、《うりこひめの夜》《半神》それぞれのキャストごとに個別スケジュールが組まれ、順番に呼ばれてきました。
昨日は、わたしが演じる「おばB」役と、アンサンブルで一緒に歌う「ママ」「おばA」とのコレペティ稽古(ピアニストとの稽古)に参加。ようやく3人が揃うタイミングとなりました。
両演目でキャストが計41人。
組み合わせがある役も多く、調整のご苦労を思います。
青島先生からの言葉と、楽譜の中の“仕掛け”
青島先生の作品の楽譜は手書き譜がそのまま印刷・製本されています。
このため読む人によって細かい読み違いが発生する可能性があるので、コレペティ稽古ではまずここを解決していきます。
ピアニストに音程やリズムなど細部をチェックしていただき、その後、3人でのアンサンブル稽古に進みました。
青島先生ご本人も途中から参加され、直接のご指導も。
わたしたち「おばA」「おばB」の2人は、作品の中で“シリアスな雰囲気を和らげ、舞台を明るくする役”とのこと。思わず背筋が伸びました。
調性や旋律に込められた意味、言葉のテンポ感——
同時代に生きて活躍している作曲家から、その意図を聞きながら歌えるという体験は貴重です。
トラブルへの備えと、「天使役」カバーという役割
今回のプロジェクトは、出演者の多さゆえ、あらゆるトラブルを想定してスケジュールが組まれています。
出演日が異なる、同じ役同士がカバーキャストでもあり、万が一出演できなくなった場合にも対応できるように。
わたしたち「ママ・おばA・おばB」の3人は、同じ役同士のカバー以外になんと「天使」役のカバーも兼ねています。
「天使」は3人1組のソリストで、全公演を通して同じキャストが登場する予定。
だからこそ、何かあったときに備えて別役のわたしたちがサポートできるようになっています。
新しいオペラが生まれる瞬間に立ち会うということ
あらためて感じるのは、この作品が本当に“大きなプロジェクト”であるということ。
作曲家の言葉とともに楽譜に向き合い、仲間と声を重ねながら、まだ誰も観たことのない舞台をつくっていく——
その現場に立ち会えることを、心からありがたく思います。
観客の皆さまも、初演の瞬間をともに体験してくださるわけで、
「今、オペラが生まれている」その実感を持っていただける公演になるはずです。
ご興味のある方は、ぜひこの機会をお見逃しなく!
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