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ヒーラーも、癒される時が必要だった

人を癒す仕事をしていると、
「この人はいつも整っている」「この人は揺れない」、
そんなふうに思われることがあります。

でも、長く生きてきたからこそ、やっとわかることがあります。
揺れない人間なんて、いないのだと。

先日、信頼しているヒーラーさんのセッションを受けました。
その時間の中で、私はあらためてそれを、深く感じました。

その頃の私は、正直、少し疲れていました。
家族のこと。仕事のこと。人との関係。
ひとつひとつに向き合って、自分なりに誠実に進んできたつもりでした。

もう大丈夫、気持ちは整理できている、そう思っていました。
でも振り返ると、「大丈夫」という言葉を、
自分に言い聞かせていたのかもしれません。
本当はどこかで、ほっと一息つける場所を、ずっと探していたのかもしれない。

そんなことに、セッションの中で気づきました。

ヒーラーさんの顔を見た瞬間、ふっと力が抜けて、言葉にする前から涙があふれてきたんです。
自分でも、驚きました。
泣くつもりなんて、なかった。
弱音を吐こうとも思っていなかった。
ただ、安心したんですね。

安心したから、心がゆるんで。
心がゆるんだから、涙が出た。

この年齢になっても、涙ってそういうふうに出てくるんだな、と思いました。
そして、それでいいんだな、とも。

その時、ヒーラーさんに言われた言葉が、今も胸に残っています。 「自己肯定感ではなく、自尊心を認めてね」

自己肯定感、という言葉はよく聞きます。
自分を認めること、自分を好きでいること。
それも大切なことです。

でも、その時の私に刺さったのは、もっと奥にあるものでした。

自尊心。

私はヨガ哲学を学ぶ中で、パタンジャリの教えに出会いました。

探していた神は、外にはいない。自分の内側にいる。
魂は私。私の身体を借りて宿っている。
そして、私の中に全ての答えがある。

長い時間をかけて、頭ではなく身体でそれを知ってきたつもりでした。
だから「自尊心」という言葉が、刺さりまくったんだと思います。

自尊心の「尊」は、尊い、ということ。自分を尊ぶ。
それは、外から誰かにもらうものではなくて、もともと自分の内側にあるものを、ただ静かに認めること。

何かができるから価値がある、誰かより優れているから大丈夫、ではなくて。
私は私として、ここにいていい。
歩いてきた道も、守ってきたものも、感じてきたことも、なかったことにしなくていい。

若い頃には気づかなかったことが、今はそっと見えるようになってきた、そんな感覚でもありました。

私は弱かったから揺れたのではない。
大切なものを守りながら、その時その時を踏ん張ってきたから、少し疲れていただけ。

そう思えた時、涙はただの悲しみではなくなりました。

もっと頑張らなきゃ、と自分を押すのではなく、よくここまで来たね、と自分に言ってあげる時間。

大丈夫、大丈夫と押し込めるのではなく、本当はどう感じていたの? とそっと聞いてあげる時間。
その時間が、私には必要だったのだと思います。

ヒーラーだからといって、いつも完璧でいなければならない、なんてことはないのだと思います。
人生の後半に差し掛かっても、揺れます。迷います。
誰かの前で心がほどける時もあります。
でも今は、それでいいと思えています。

自分の揺れを知っているからこそ、誰かの揺れにも静かに寄り添える。
自分が癒される時間の大切さを知っているからこそ、誰かが安心して涙を流す時間を、大切にできる。
癒す人も、癒されていい。
支える人も、支えられていい。
話を聞く人にも、安心して話せる場所が必要。

今回のセッションで、私はそのことを、身体で感じました。
頭でわかっていたことが、やっと腑に落ちた、という感じです。

私のヒーリングは、誰かを一方的に変えるものではありません。
その方の内側にある流れを、一緒に静かに見ていくものです。
答えは、外にはありません。
いつも、自分の内側にある。

それを一緒に思い出していく時間が、私のヒーリングだと思っています。

頑張ってきた自分を、ちゃんと見てあげること。
揺れた自分を否定せずに、そこにあった気持ちを受け止めること。
涙が出たなら、その涙にも意味がある。
心がゆるんだなら、そのゆるみは必要な時間だった。
そう思えるだけで、人は少しずつ、自分の中心へ戻っていけるのだと思います。

私もまだ、途中です。
完璧だから届けられるのではなく、私自身も揺れながら、
気づきながら、それでも自分の内側に戻る道を知っているから、
届けられるものがある。
そう感じています。

だからこそ、誰かの心がふっとゆるむ場所を、
これからも大切にしていきたいと思っています。

必要な方に届きますように。

知依(ちえ) 
しずくの羅針盤

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