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enjiro
【詩のような物語】朝の一滴/シロクマ文芸部
蛇口から
水がひとすじ、こぼれ落ちた
朝日が差しこむ台所
銀色の蛇口が、光を跳ね返している
昨日の寝不足
玄関で言えなかった「いってらっしゃい」
あの人から来なかった返信──
忘れようとしても、胸の奥にぬるく残っている
ぬるんとした空気を
すっきり洗い流したくて
私は蛇口をひねった
ぽたり、ぽたり
流れる水は、ただの水じゃない
砂ぼこりの舞うベランダで
一本の苗木をうるおし
部活帰りの子どもたちの喉を潤し
遠い海辺の少女の髪を飾る花となるかもしれない
世界はきっと、水でつながっている
たった一滴でも、祈りが届くこともある
だから今日も私は
蛇口をそっとひねる
静かな音とともに、夏が始まる
シロクマ文芸部に参加させていただいています。
小牧部長さま、いつもありがとうございます!
目にとめていただきありがとうございます。
また、最後までお読みいただきありがとうございました。
フォローしてくださっている皆さま。
いつもありがとうございます。
もしあなたの心にも、なにか言葉が灯ったなら…よければそっと教えてくださいね🌿
もしかしたら、そのひとことから「詩のような物語」が生まれるかもしれません。
【詩のような物語】という、小さな物語たちを紡いでいます。
もし、今日の物語が、あなたの心にふれていたら
──それだけで、うれしいです。ありがとうございます。
これからも、日々の光や影を、そっと言葉にしていきます。
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