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森をいろどる秋34 十二月のカマキリ

九月の初旬に成虫になったカマキリは、それから三ヶ月間生き延びて十二月を迎えた。食料になる昆虫も激減し、気温の下降とともに四肢は硬化し、ただじっとしているしかない。

褐色系オオカマキリのメス。
今年最後かもしれないので手にのせた。

カマキリは時々植物になりたいと思った。なぜなら植物ならじっとしていても地面から養分を吸い上げるだけでよいのだから自分よりもだいぶ楽だろうと思ったからである。

いつものところにハラビロカマキリのメス

カマキリは植物同士の目に見えぬ熾烈な争いを知らない。そんなことには興味がない。ただ空腹とあとに続く生命の終わりがあるだけだ。

雪虫
綿毛がほわほわな雪虫

雪虫が飛んでいる。アブラムシの一種である雪虫は綿毛をまとってふわふわと雪が舞うように飛んでいる。ぼくはそれを手で潰さないようにやさしく捕獲して手に停まらせた。この時期になると雪虫が舞う。ただそれだけであるが、子どもたちはわあ雪虫だあと言って喜ぶ。わあ雪虫だあと言って喜べる資質があることにぼくは喜ぶ。そうだよ。雪虫さ。

雑木林の木々は葉をいよいよ散らして、地面が見えないほどに落ち葉を積もらせている。つい先日までは美しく紅葉していた葉はすっかり茶色になって、パリパリに乾燥して歩くごとに音を立てた。もう初冬といってよいのかもしれない。

靴が埋まるほどにつもった落ち葉


寒くなるなあ。

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