あなたが自分の弱さに直面した時どうやって向き合っていくか━武道を通じて内なる強さを育てた経験から━|いまあなたへ伝えたいこと|ちかよりみち
はじめに
人には長所もあれば短所もあります。
また、強さもあれば弱さもあります。
あなたが自分の弱さに直面した時
どうやって向き合っていくか。
これが人生を左右すると思うのです。
現在、ドイツへ移住し暮らしていますが
結構たくましくなったように思います。
もともと引っ込み思案のHSP気質。
自分に自信なんてありませんでした。
では、なぜ潰れずに
強く進んでいけるようになったのか。
その土台を築いた頃の話をまとめました。
どのように内なる強さを育てたのか。
あなたが自信を持つヒントになれば
嬉しいです。
どうぞお楽しみください。
小学校の時に訪れた転機
幼稚園の頃から集団生活が嫌いで、小学校に入っても、特に学校が好きな方ではありませんでした。
永遠に漢字の練習をするような授業は退屈でしたし、画用紙を複数のクレヨンで塗る授業は、クレヨンが無駄だと思いながら作業をしていました。
そして、右にならえと言わんばかりにいつも集団で同じことをする生活にも嫌気がさしていたのです。
常に「なんでこんなことをするんだろう」と考えては窓の外を眺めていました。気が小さいので、先生に反抗することもなく、黙っていたので、印象に残らないようなパッとしない子だったと思います。
ところが、そんな退屈な毎日にある転機が訪れます。
「習い事」を始めたのです。
水泳でも、そろばんでもなく、「武道」を始めました。
小学校3年生の時に、初めて道場に足を踏み入れてから、高校受験までの6年間。週3回を通い切ったのですから、熱中していたと言っても過言ではありません。
習い事中心の生活
週3回の武道の練習は、18時に始まりました。
小学校や中学校には部活動なるものがあり、児童生徒は部活に精を出していましたが、私にはどうでもよかったのです。とにかく18時に道場へ行くために学校の部活動を選びました。
道場へ行けば、他の学校出身だったり、年齢の異なる子もいれば、高校や大学生のお姉さんやお兄さんもいて、大人もいる。世代や性別を超えて交流できる場所には自分の知らない世界が広がっていて、とても魅力的だったのです。
今日は誰が来ているかなとワクワクしながら通っていました。
武道の魅力と心得
武道に惹かれた理由は3つありました。
✓老若男女と知り合え交流があったこと
✓目標が明確であったこと
✓道徳を重んじていたこと
道場に集まる子どもたちの年齢はさまざまで、隣りの学区から通って来る子もいました。そこに集まる大人は、公務員、会社員、自営業と異なる職種の方が多く、興味深かった記憶があります。
また、武道が学校と違って面白かったのは、級や段に応じた基準を示した本があり、レベルごとの具体的な基準が掲載されていたからでした。次のレベルへ進むために必要なことが明確だったので、意味のわからない授業を受けるよりも取り組みやすく、次の級や段を目指して、練習を重ねました。
そして、何より大切なのが道徳教育でした。
武道と言うと、つい相手を倒すことや、戦う技術をイメージされるかと思いますが、大切なのは内面を鍛えることです。
戦う技術を身につければ、相手を倒すにはどうしたらよいかを学べます。つまり小学生同士のケンカなどでは絶対に勝てる方法を知っているのです。それゆえに、道場では子どもの精神面への教育を徹底していました。
その一環として「感謝のノート」という宿題がありました。
毎日、人は誰かしらのお世話になっている。感謝をすることは必ずある。もし、感謝することのない日があるなら、見逃しているだけ。だから、道場に来る前に絶対に感謝のノートに1行でもいいから書いてきなさい。
これは人とのかかわりを見直すたけではなく、相手の立場になって、その人の気持ちを考える練習にもなりました。
もっと興味深いのは、道場長がひとことコメントをくれることでした。学校のテストとは違って、相手の感想や意見を知ることができ、その反応が楽しみに変わりました。
現在でもなお、日々感謝を忘れないようにする姿勢はここで培われたのだと思っています。
学校の先生から言われた言葉
つまらないと思っていた学校生活なので、あまり記憶もないというのが正直なところですが、道場での出来事と同じように、何人かの先生の言葉が今も鮮明に記憶に残っています。
その1つが次の言葉です。
あなたのことを見て素敵だと思ってくれる人がいるんだから、自分のことをぞんざいに扱ってはダメよ。大切にしなさい。
小学生から始めた武道は、中学生になっても続けており、武道優先の生活を送れるように選んだのは家庭科部。手芸や料理に抵抗はなかったので、深く考えずにとりあえず入部し、活動していました。
家庭科部の先生は、当時担任の先生でもあったので、成績から日頃の様子から、学校生活での私をよく見ていてくださいました。
日が沈みかけた放課後の家庭科室。たまたま先生と2人っきりになり、相談をした時に返してくださった言葉でした。お母さんのような温かい雰囲気をもった、素朴で飾らない先生は、まっすぐ私の目を見て言いました。
この言葉は、当時学校生活にあまり乗り気でなかった私の心に響きました。
震える手と悔しい涙
高校受験が迫ると、将来の夢を考えるようになりました。学校は好きではありませんでしたが、先生方が寄り添いやさしい言葉をくれるので、授業は嫌いでも先生方は好きでした。よって、夢は学校の先生。単純でした笑。
ところが、教師になるは大学へ行く必要があると知り、当時の私は、絶望的な気分になりました。
なぜなら、定期テストの度に極度の緊張に襲われ、手が震えて、字が書けなかったからです。試験中に問題を読んで答えもわかる。でも、書けない。
「手が震えて書けないの。誰か助けて。時間が無くなっちゃう」
叫びたい衝動に駆られながら、震える手で何とか1つずつ書きました。苦しかったのですが、ここでは緊張よりも、負けず嫌いな性格が勝ちました。
その頃、憧れかつ勝手にライバルと見なした子が前の席に座っていたので、絶対に負けないと意識を集中して乗り切ることができたのです。
人生に目標がある時、ライバルがいると良いというのを実感した中学校生活でした。
現実へ向き合う瞬間
さて、そんな学校生活を送る一方で、習い事は順調でした。
中学生になる頃には黒帯を締め、小学生の子どもたちを指導することもありました。この頃には、父や弟も黒帯でしたし、いつも見送りや迎えに来てくれていた母も練習に加わり、武道一家になりました。
そして、充実した武道生活に大きな変化が2つ起こります。
1つ目は、県大会で初優勝し、全国大会出場を果たしたのです。
初めて優勝した時は、驚きと同時にそれまでの積み重ねが実り、家族や仲間とお祝いをして、とっても嬉しかったのを覚えています。去年の一時帰国で実家の荷物を整理していた際、トロフィーや写真が出て来て、懐かしく思いました。家族で優勝した時は、全国大会出場ついでに国内旅行をしたのも、素晴らしい思い出の1つです。
しかし、一度優勝して注目を集めると、翌年の大会からは、期待されたり、ライバル視される他、連覇という新たな課題がのしかかってきました。するとそれまで楽しいばかりだった、習い事にも「緊張」の2文字が姿を現すようになったのです。
不思議だったのは、観客が500人前後を越えると、個の存在が薄まるので緊張しないという基準を学んだことでした。
また、単独ではなく、ペアで出場していたのも心強かったのだと思います。
2つ目は、当時道場で最年少で黒帯をもらえる初段の1つ上の弐段に合格したものの、子どもとしての武道への取り組みに限界を感じたことでした。
ここまでの話から、私がオリンピック選手のように体格が良く、勇ましく戦うようなタイプだと想像されるかもしれませんが、強さより、技や正確性を競う武道の種類なので、そうではありません。
まわりの人たちからは、なんでヨガの先生やバレリーナにならなかったのと言われるような華奢な体型をしています。
弐段の試験では、筆記の他に、他の志願者と防具を着用し1本を取り合う実戦がありました。怖かったですよ。相手は自分の体重の2倍以上はあるであろう中年の男性だったので。
そして、途中でまともに蹴りをくらった私の体は、まるでストリートファイターのコンピューターゲームのキャラクターように、宙に弧を描くように背後へ吹っ飛びました。
スローモーションで宙を飛んでいる間、「子ども相手に手加減なしか」と怒りが湧きましたが、相手も試験中で緊張し、力の加減ができなかったのでしょう。仕方がありません。頭や胴に防具をしていたのが幸いでした。
涙を流しながら立ち上げる私を見て、思わず試験官が「華奢な女の子にそんなに思い切り蹴りをかますな」と注意したほど。我に返ったおじさんは、深くお詫びをしました。
その試験には無事合格しましたが、自分の体ではそれより上の段に進むことは無理だと感じた出来事でした。
さて、学校と武道で行き詰った私。
いよいよ選択に迫られます。
終止符を打った後
6年間情熱を注いだ武道に終止符を打つ。それはとても大きな決断でした。しかし、同時にやれることはやったという達成感があり、気分は穏やかでした。
学校生活が楽しくない中、自分の人生を支えたのは、間違いなく、武道でした。そして6年間で得たものは
✓人とのかかわりを大切に感謝を忘れないこと
✓努力をすれば結果はついてくること
✓諦めずに地道な努力を重ねること でした。
教師になるという夢を叶えるため、大学進学を見越して、高校受験の勉強に挑んだあの頃。
試験で震えながらも
「大丈夫。自分にはやり通す力がある」
心臓が爆発しそうでも、
「大丈夫。試験で緊張しない人はいない」と
割り切れるようになりました。
テストの解答用紙が配られ、開始の合図があるまで、私は目を閉じ、心を整えられるようになっていました。
学校以外での体験がいつの間にか内面的な強さを育んでいたのです。
その後、希望の高校へ合格し、無事大学生にもなることができました。大学受験でもいろいろありましたが、長くなってしまうので、今回はこの辺で終わりにします。
おわりに
1日は24時間あり、その間に1つの世界にしかいてはいけないというルールはありません。
子どものうちは、学校がありますが、学外の活動で自分が情熱を注ぎ、打ち込める場所で、自分の弱さを鍛えていくのも1つの方法だと思います。
好きなことに情熱を注ぎ、自信をつけていく。これが大切だと思うんです。
あなたがもし日常に楽しみを見つけられていないのなら、あなたの輝ける場所がまだ見つかっていないだけなのかもしれません。
自分の弱さを見つけた時、向き合い方はいろいろあります。私の場合は自分が楽しかったり、気持ちがワクワクする方向に進んだ結果、弱いながらも強さを育んでいくことができました。
この記事があなたの笑顔を増やせるヒントになれば嬉しいです。

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