映画鑑賞の記憶|災 劇場版
これは香川照之のプロモーション映像だ、という印象。とにかくすごい。
淡々と映し出される一見関わりのない人たちの日常。同じ顔の「ある男」の接近により災いがもたらされ、その時系列も明らかになっていく。男と災いの関連性は明らかにされず、真実に近づいた刑事も謎の死を遂げ、災いは自然災害と同じように発生した事象として処理される。
自分の日常の中にも「ある男」が忍び寄ってきて災いをもたらすのでは、という恐怖。
劇伴やミラー越しの男の姿、終始ゾワゾワと恐怖を駆り立てる演出に瞬きをするのも忘れていました。
同じ顔の別の人格の男でありながら時々ふと同一人物であるかと思わせるような表情を見せる香川さんの演技、気持ち悪さもありながら引き込まれるものがありました。
もはや男は存在していたのかな、とすら感じました。
人が抱えている闇にスッと入り込んで死に至らしめる要素が男の姿で現れただけで、それは私たち誰しもが内に潜めているものなのではないかと思う。
