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ゼンゼロがより高画質に。DirectX12に対応した話

初めに

こんにちは、チルダです。

みなさんDirectXという言葉を聞いたことはありますか?
名前だけ聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか

今回はZenless Zone Zeroの最新アップデート(ver. 3.0)でDirectX12に対応したので、その説明と、今までのものと比較、僕としての最終的な評価をお伝えしたいと思います。

DirectXとは?

DirectXとはMicrosoftが開発したゲーム開発で重要な技術です。

すごく簡単に表すと
ゲームとパソコンのハードウェアを繋ぐ、コードの翻訳者です。

パソコンでゲームを動かすとき
ゲームプログラムが直接画面を映すのではなく、パソコンの中にあるGPUというパーツを使って命令をし、映します。

しかし、GPUは色々種類がありそれぞれ命令の受け付け方が異なり、そこで必要になるのがDirectXやOpenGLなどのグラフィックスAPIになります。

ゲーム開発者は「DirectXのルール」に従ってプログラムを書くことで
DirectXが自動的に各GPUに伝わる命令に翻訳してくれます。

DirectXがないとゲーム開発者は各GPU用のプログラムを別々で書かなければならなくなってしまいます。


ゼンゼロを起動するときシェーダーをコンパイル中と表示されているのを見たことがあると思います。

まさにこのシェーダーコンパイルというのがコードを翻訳する処理で、
プレイヤーが使っているハードウェアに合わせて最適化する重要な作業なのです。


DirectX12とは?

DirectX12とは先ほど説明した「DirectX」のバージョン12個目で
簡単に言うと、前は一つ一つ、翻訳していく作業を
複数個ずつ行えるようになったのがDirectX12の特徴です。

このDirectX12のおかげで
ゲームの動きがより滑らかになったり、
新しい機能としてレイトレーシング、パストレーシング※などの光の反射を計算する技術を扱えるようになりました。

※レイトレーシング、パストレーシングは光の動きをシミュレーションして、照明、鏡などよりリアルな映像を作り出す技術


しかしDirectX12はただ入れれば動作が軽くなるというわけではなく、
ゲーム開発者が適切にプログラムを組んで、上手に調整しなければ逆にパフォーマンスが不安定になることもあります。


ゼンゼロは結構珍しい部類

実は結構珍しい部類のゲームなんです。

ゼンゼロでは初めてDirectX12が導入されましたが
その他のリリースされているホヨバゲーは全てDirectX11です。

それに加え、ホヨバゲーのゲームエンジンは全てUnityの魔改造エンジン、「Tuanjie Engine」で作られていますが
僕が知る中では「Tuanjie Engine」でDirectX12を導入したゲームはゼンゼロが初めてです。

(無限大ANANTAもTuanjie EngineでDirectX12が搭載されることは確定していますがまだリリースされていないのでノーカウント)


実は隠し機能ではあるけどDirectX12は先行リリースされていた

実は大型アップデート(ver 3.0)でDirectX12が導入される前に試験的な機能としてDirectX12は既に導入されていました。(ver 2.3、ver 2.5など)


対応したバージョンでは
-use-d3d12というコマンドを追加すればDirectX12を利用することが出来ます。

https://www.reddit.com/r/ZenlessZoneZero/comments/1o6xfgm/how_to_enable_rtx_and_dlss_in_version_23/

この試験的な機能としてリリースされていた頃
DirectX12モードは結構不評を集めていました。
品質が良くなるのになぜ?と思った方もいるでしょう

この後詳しく説明しますが、どうやらゼンゼロのDirectX12モードは不安定のようです….


DirectX 12対応で『ゼンゼロ』はどう変わった?

レイトレーシング実装

レイトレーシングの機能自体は既にPS5でリリースされており、
今回の大型アップデートでPCでも利用可能になったという感じです。

動画から見て分かる通り光沢面や水たまりの表現がよりリアルになっているのが分かると思います。


PC版ではゼンゼロのランチャーのゲーム開始下にある
「画質向上 DirectX 12適用」にチェックを入れると使用できるようになります。

DirectX12で起動し、新しい設定が追加されました。


実際に有効にしてみるとこんな感じになります。

並べて比較すると分かりやすいです。
レイトレーシング OFFの場合、水たまりで反射している看板や文字は大体の輪郭しか描かれていません。

レイトレーシング ONの場合、OFFの時と比べてより反射面がくっきり、リアルに映っているのがわかります。
また、やや彩度も上がっています。


レイトレーシングは水たまりだけではなく、ガラスなどの反射物でも機能を体験することができます。


DLSS / FSR実装

DLSS / FSRもDirectX12と同時に実装された機能です。

DLSSは専用のハードウェアを使った超解像、フレーム生成※といったAIの力を使っていて、
ゼンゼロのFSRは過去のフレームを参照して超解像のような機能を提供したり、映像の動きを計算に組み込み、滑らかに動かすという方式を取り入れた幅広いGPUに対応した機能です。

※超解像はゲームの品質をあえて落とし、AIの力でクッキリと元のサイズへと引き伸ばす技術。(FSR3の場合AIは使用しない)
※フレーム生成は計算を使って中間のフレームを作って映像を滑らかにする技術。

DLSSはDLSS 310.5.0(DLSS4)
FSRはFidelityFX 4.0.3.604(FSR4)

に対応しています。

少しわかりづらいですが、DLSSは輪郭がくっきりしていて
FSRはややシャープネスが強めになっています。

フレーム生成も使用することができ、DLSS / FSR共にマルチフレーム生成は使用できませんがフレームレートを2倍に補完してくれます。

※DLAA、ネイティブAAは通常のDLSS、FSRとは違い、映像を引き伸ばさず、ネイティブの映像をさらに綺麗にする機能です。(何も映像に引き伸ばしや補間をしていないそのままの映像を「ネイティブ」と言います)


DirectX12を使用する上での注意点

どうですか?使いたくなってきましたか?
ここでは実際に使用する上で覚えておいて欲しいことを書きます。

現在のゼンゼロにおけるDirectX12で追加された機能はGeForce RTX限定

DirectX12で追加されたレイトレーシングやDLSS、FSR3などの機能は全てGeForce RTX限定です。
RADEONでは使用できず、設定にも表示されません。
それにGeForce RTX環境でもVRAMが8GB以上ないと機能は使えません。

本来FSR(FidelityFX Super Resolution)はAMDが開発したオープンソースの技術で、RADEONでも動作する機能(RADEON向けの機能)ですが、今回の大型アップデートではGeForce RTX限定の機能になっています。


しかし
マルチフレーム生成機能もまだ実装されていないので、マルチフレーム生成機能が実装されるタイミングでRADEONもレイトレーシング、FSRに対応するのではと思っています。

それに加え、ゼンゼロが導入しているプロファイルは、FSR4というRADEONのみが対応している、初めてAIを使ったアップスケーリング技術なので、今後対応する可能性は非常に高いと言えます。


ついにRADEONがレイトレーシング・FSRに対応

2026年7月29日に行われたゼンゼロ ver 3.1のアップデートでついにRADEONがレイトレーシング、FSR3、4に対応しました。

まあ予想通りという所でしょうか
今までRADEONで使えなかったレイトレーシングやFSRに対応したのでどの機種でも綺麗な画質かつ、快適にプレイすることが出来るようになりました。


快適に遊びたい場合ハイスペックなPCが必要

機能自体はGeForce RTXを積んでいれば使用できますが、快適に遊ぶということなら話は別です。


特にロスカリファはゼンゼロ史上もっとも重いマップになっているので、
高画質で快適にプレイするには少なくとも30万円以上のPCは必要になります。


オススメのPCスペック(4K対応)

・Intel環境
Intel Core Ultra5 250K Plus以上
DDR5 32GB以上
GeForce RTX 5070以上

・Ryzen環境
AMD Ryzen7 9700X以上
DDR5 32GB以上
GeForceRTX5070以上

ゼンゼロのDirectX12モードは最適化がまだ上手くいっておらず、パフォーマンスがコア数に左右されやすくRyzenはIntelと比べ、コア数が少ないのでスタッター※が発生しやすいです。

(基本フレーム生成を使用する方が多いとは思いますが、頭の片隅に入れておくと良いかもしれないです。)

※一瞬だけ映像がカクつく現象


感覚的にはRyzen7 9850X3DよりCore Ultra7 270K Plusの方がパフォーマンスは上のことが多いです。

スタッターをできるだけ抑えたい場合はCore Ultra7 270K Plusがオススメです。


個人的にオススメのOZgamingさんのPCを紹介します。

Ryzen7 9700X + RTX5070


Core Ultra 7 270K Plus + RTX5070Ti


Ryzen7 9800X3D + RTX5070Ti

この辺のPCなら困ることはほぼないと思います。


最終的な僕の評価・改善点

僕の全体的な評価としては
正直に答えると「微妙」です。

機能による没入感が他ゲーより薄い

レイトレーシングを導入したは良いものの、その機能をフルに活かせる場所がありません。

反射物が少なかったり、全体的に反射強度が弱く感じます。
もう少しレイトレーシングの機能を前面に出せる場所があればいいなと思いました。


DirectX12モードがまだ未成熟

RADEONが対応していなかったり、動作がまだ不安定です。

リプ欄を見るとDirectX12モードでの動作が不安定などの意見が確認出来ます。

また、DirectX12モードはゲーム開発者のプログラムにも大きく左右され、上手く調整しなければいけません。

序盤に先行リリースでは結構不評を集めていたと書きましたが、まさにその不安定さでユーザーを困らせていました。
DirectX12モードではマルチコアで処理し、シェーダーコンパイルで取得できなかったものをその場で処理するのでコア数の多いCPUを要求します。

それがRyzenよりIntelの方がパフォーマンスが高くなる理由でもあります。

Ryzen9はコア数が多いですが、CCD※が2つで別れているため、スケジューラがしっかりしてないと上手く処理出来ません。

※Core Complex Dieの略称。CPUの内部で作業員がいて、Ryzen9は作業員が2人いるイメージ


またDirectX12モードの新機能に至ってはRADEONではそもそも体験出来ません。
しかし今後対応する可能性が高いので気長に待ちましょう。


FSR3 FGを導入したのは好印象

基本的にマルチベンダー対応のFSRは
開発に余裕があるとか、AAAタイトルでしか実装されていません。

ゲームは高度なユーザー体験が命で、
マルチベンダー対応のFSRは色んなGPUで動くように作られた技術だからこそ、個別の最適化が難しいので品質を落としやすく、ユーザー体験を損ないやすくなってしまいます。

その中で対応してくれたのは素晴らしいなと思いました。


まとめ

今回、ゼンレスゾーンゼロで新しく追加されたDirectX12モードを実際に体験し、実装された機能の説明、その評価をまとめました。

まだまだ改善点はありますが、今後どんな機能が追加され、どのように改善されていくのか、運営のやる気を見るのが楽しみです。

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