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後撰和歌集巻第六 秋中 307番

後撰和歌集巻第六 秋中 307番

延喜の御時、歌めしければ

つらゆき

秋の野の草は糸ともみえなくにおく白露を玉とぬくらん

訳:
醍醐天皇が歌をご所望になったので詠んだ歌

紀貫之

秋の野の草は糸には見えないのに、なぜか降り置いた白露を玉として貫いているようだ

説明:
 玉は宝石やガラス玉のことで、穴を開けて糸で綴じておきますから、白露が草に降りたのが、そのように見えて、とても美しいという歌です。この時代の和歌のお決まりとして、「玉のような白露を糸として草が貫いて美しい」ことになっています。貫之は、いったんそれを否定して「草は糸ともみえなくに」と言っておいて、でもやっぱり「白露を玉とぬく」から、美しいと言うことで、ありきたりになっていた白露の歌に少し刺激を与えています。貫之は、醍醐天皇の命で古今集を編んだこの時代の和歌の権威なので、立場上も普通の和歌は詠めなくなっているのかもしれません。

#後撰集 , #紀貫之 , #延喜 , #醍醐天皇 , #白露 , #玉  



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