見出し画像

後撰和歌集巻第六 秋中 309番

後撰和歌集巻第六 秋中 309番

延喜の御時、歌めしければ

壬生忠岑みぶのただみね

秋の夜の庭の白露けさみれば玉や敷けるとおどろかれつつ

訳:
醍醐天皇が歌をご所望になったので詠んだ歌

壬生忠岑みぶのただみね

秋の夜に庭に降りた白露は、今朝になって見ると、朝日に輝いて宝石が引き敷かれているのかと目が覚めるような思いがした

説明:
 夜に露が降りているなと思って、翌朝に見てみると、露に光が当たって輝いていて、なんとも美しい光景になっていた、と言う歌です。
 「おどろく」は、はっと気がついた、と言う意味で、びっくりしたのとは少し違います。結びが継続の接続助詞「つつ」で終わるのはおかしいです。はっと気がつくのは一瞬の間なので、気がつき続けることは、あり得ません。「おどろかれぬる」などの完了表現で、かつ係助詞「や」を受けた連体形が良いでしょう。忠岑が間違うとは考えにくいので、筆写の間違いだと思います。
 話はずれますが、お煎茶の高級品で「玉露」というのが有名ですが、玉(宝石)のように美しい露の滴を頂くという意味なのでしょう。

#後撰集 , #壬生忠岑 , #延喜 , #醍醐天皇 , #秋の夜 , #白露 , #玉



●質問箱 --- ご質問があれば、ここへどうぞ---


記事のまとめサイト「少納言のささやき」(記事の一覧が見られます)

継続して記事を書いていく支えになっていただけると嬉しいです(メンバーシップ)。


いいなと思ったら応援しよう!

千野みゆき 応援してやろうということで、お気持ちをいただければ嬉しいです。少額でも、単発でも有難いですし、繰り返しご支援いただけると、記事を続けて作成する動機にもなります。もっと勉強したり、調べたりするための費用にしたいと思います。