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ツタンカーメンのラーメン

「今日ツタンカーメンについて調べたハワード・カーターていう人についてブラウン先生が語る、ていうテストがある」
「ん?」
「すごく遠回りなテストやねん」
「ん?なに?もっかい言って。なんか登場人物が…どうか余計な人が…」
「ツタンカーメンについて調べたハワード・カーターていう人についてブラウン先生が語る、ていうテスト」
多部制高校において、2ツぽっちのテストを受けるために昼まで寝てたヒー坊が、もっそり起きて来て今日のテストについて語る、ていうお時間。

「そのテストはツタンカーメンのことなの?」
「そう、ツタンカーメン」
内容はツタンカーメン、だから回答もツタンカーメン、学んだコトもたぶんツタンカーメン、受けた授業もツタンカーメン、テキストに書いてるのもツタンカーメンであろう。

「ブラウン先生が直接ツタンカーメンを語ったらダメなの?」
「ブラウン先生は、ツタンカーメンを調べたハワード・カーターの内容を語る。ツタンカーメンは語れない、ハワード・カーターを語る」
ブラウン先生しか手が空いてないの?今日のテストは何が何でもブラウン先生がやりたいの?ツタンカーメンを語れないのに語りたいの?ハワード・カーターからの又聞きで?ハワード・カーターを語れるんなら、テスト内容を素直にハワード・カーターにすりゃいいんじゃ?ハワード・カーターはツタンカーメンを調べてるんだからハワードの内容でテストしても結局はツタンカーメンが出るやろうに。

「ハワードは…挟まなアカンのか?」
「アカンみたいやな」
時代の問題でハワードじゃダメなのか?ツタンカーメンの時代としてテストするからハワードだと次の時代に行っててダメなのかな。

「歴史のテスト?」
「英語」
「英語なのーーーーー」
「だからすごく遠回りなテストやってゆってるやん」
英語で?英語でツタンカーメンやんの?その英語、生きた英語かな?使える英語かな?日本の英語教育て高校でこんなコトになってんの?日常会話でツタンカーメンについて語る場面が出て来るのかなァ・・・どのタイミングで海外でツタンカーメン…テストて「見直しが大事」てよく言われてたけど、答案用紙の見直しじゃなくて、問題内容の見直しも大事かもしれん。

「ツタンカーメンてな、9歳にして国のすべてを任されてんて」

遠回りテストを受けた感想を述べながらヒー坊が、ハワード・カーターが調べたツタンカーメンについて語ったブラウン先生からのツタンカーメン情報の数々を語っていくのだが「コレコレこうだったのをハワード・カーターが調べててブラウン先生が言うにはアレアレの」と、なんせ遠回りしすぎてて、近しい身内であるヒー坊の声しか、もはや私には届かねぇ。

私に語るまでにはさらに「息子のヒー坊」という登場人物が足されているのだよ。ヒー坊からの又聞きが上乗せされとる。と~~~~いよ、遠い。
ハワード・カーターが調べてブラウン先生が語りべつ~そのペアであることを基本情報として頭に入れておくので、ハワードとブラウンを抜いてオマエが直接ツタンカーメンを語れ。多少の情報の抜けは許すから。

「9歳で即位して便宜上国を継がされてるけど周りの大人が国を治めてたとかやろどうせ、摂関政治みたいな」
ラストエンペラー溥儀みたいなね。
「ちゃうで。ちゃんと9歳で一国の王になって運営してんで」
「9歳で政治的能力を発揮してたってこと?ちゃんと国を動かしてた?9歳で?9歳が指揮取んの?」
「そうやで」
「9歳て…何歳よ?」
「9歳は9歳や。アホやな」
「9歳て…9歳て…9歳…小1で7歳…」
「小3くらいやな」
小3が国まわすかな?
日本だとオシッコとウンコで半日くらいは盛り上がっていられるのが小3の男子だけどな。古代エジプトだと小3でだいたい国を治めるカンジなのかな。違いすぎやしねぇか?日本の9歳と古代エジプトの9歳。

調べてみるとツタンカーメンは9歳で即位したが19歳で死亡。
この短期間であれば小3でも国をまわすことは可能なのか…いいや、私はええオトナやからこそ統治するには10年を短期間だと感じるが、小3の10年ゆぅたらきっと長いぞ。ウンコウンコ~ゆぅてキャッキャ喜んでいた少年が面接で志望動機を聞かれて「御社の将来性と~」とか言いくさる年月、それがファラオの10年なのだ。ま、王だから就活はしないだろうけど。

しかしツタンカーメンの存在自体が謎に包まれていて、10年間で王として何をやったかの詳細がペペペーと調べるネット情報ではたいして出てこない。先王がアテン神以外の神を禁じる宗教改革を実施したのを、もともとのアメン神に戻した以外に目新しい国をまわす情報は無い。そもそも唯一の情報であるアテン神アメン神問題でツタンカーメンが国をまわしていたとも思えない。アテンシン・アメンシン、どっちがどっちかややこしいからかはたまた関節痛に効く塗り薬と勘違いされたのか、民からの支持は得られなかったとみえ、忘れられた王やら異端の王やらと呼ばれて歴史からは抹殺されているようなのだ。

ちなみに、テストに出るかもしれないのでまとめると、ケーラー病を発症していたと考えられ歩行に支障をきたし痛みもあったのではないかと思われるツタンカーメンが復活させたのが、アメンシン。腰・肩・ひざの痛みに優れた効き目を発揮する塗り薬が、アンメルシン。ここ、間違えやすいので覚えるポイントとしてはアメンシンのシンは神と覚えよう、アメン神。それでも不安だという君はアンメルシンのほうにヨコヨコを付けておこう、アンメルシンヨコヨコ。ボトルを横にしても塗れるヨコヨコだぞ☆

「英語のヒヤリングちゃんと出来てんねんなァ」
「なにが?」
「ブラウン先生て英語でツタンカーメンのこと語ったんやろ?それを聞きとったんやんな?9歳で国を治めた、とかの内容」
「なにゆってんの?」
「は?アンタこそなにゆってんの?ブラウン先生てガイジンやろ?」
「ブラウン先生は三省堂の教科書のオリジナルキャラクターや」
「ん?」
「ブラウンなんて名前のガイジン教科書にしか出てこーへんやん。思いっきりキャラクター名やんか」
「ブラウン先生て実在しないの?ブラウン先生はどこにおるの?ブラウン先生どやって語るの?」
「ブラウン先生はCDの中におる。ブラウン先生の語りはCDプレイヤーから流れてくる。日本語の解説付きで」
確かに遠回りなテストだな。
英語のテスト、何かほかにテはなかったのだろうか。
ブラウン先生という生身のガイジンの先生が読み上げるヒヤリングのテストかと思いきや、スピーカーから三省堂のキャラ「Mr.ブラウン」が日本語の解説の合間にチョロと英語で問題を出す、というテストみたい。

遠回り英語テストの日の夕食は、具だくさん煮込みラーメン。

「お。ツタンカーメンラーメンつ~の作るかっ!」
「ツタンカーメンラーメンて言いにくいからツタンラーメンでええやん」
「なんかツタンカーメンのええトコが端折られたカンジがする」
カーメン部分にツタンカーメンの全てが凝縮されてるわけでもないんだけど、ツタンよりかはカーメンのほうにありそう。ツタンカーメンでワンワードやけども。

「ツタンカーメンにちなんで9歳のためのラーメン。9歳が喜びそうなラーメンにするか」
ミートボールにバターコーン、たこさんウインナーもトッピング。
タピオカドリンクのストローで、チューチュー吸って召し上がれ。

「9歳が作ったラーメンでええやん」
「確実にマズいな」
「9歳がイチから作ったラーメンです、ツタンラーメン☆」
「おおかたインスタントで出来てるラーメンやな、なんせ9歳やから」

念のためツタンラーメンで検索してみたら、既にありました。
ツタンカーメン展に便乗したツタンラーメンみたいですよ、人間の考えることなんて一緒なんですね、ブラウン先生。

#創作大賞2025 #オールカテゴリ部門

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千徒馬丁 サポートをしていただいてもいただかなくても文章のクオリティは変わらない残念なお知らせをしますこと、本当に残念でなりません。 無料の記事しか公開しませんのでいつでもタダで読めます。 この世にはタダより怖いモノはないらしいので記事ジャンルはホラーてことで。