「ウマ娘の精神分析」第1巻 おわりに
いかがでしたでしょうか。
正直に言って、この本を書くことを思い立った動機は、今「ウマ娘」がブームだからそれに便乗して、心理学専門家の知識を生かして本を出せば、そこそこ需要はあるかもしれない、それが私のカウンセリングルームの宣伝にでもなれば、程度の軽い気持ちでした。
幸い、「ウマ娘」を毎日のようにやっているゲーマーではありましたから、引き出しはいくらでもありましたし。
ところが、各ウマ娘のキャラクター設定が、非常にくわしく、具体的・個性的に描き分けられているわけです。しかも大げさに誇張されているようでいて、実はシリアス。およそあらゆる人間の性格のデパート状態。まさに人間図鑑です。
実在馬の生育歴やレース成績、ライバル関係まで反映させてゲームが実際に進むわけですから、制作したCyGamesさんの注ぎ込んだ労力と情熱はただならぬものがあったと思います。
そうなってくると、読者の方が、どのウマ娘かをただひいきとするだけではなく、自分の分身のように感情移入しておられるケースも少なくないだろうと思うようになりました。
こうなると、この本を書くことを通してそういう皆様の悩みと向き合うことにもなります。軽々しい性格分析などとは言っていられない。そういう皆様の悩みにもある程度答える必要があると思えました。
こうなってくると、もうマジです。
結構重いテーマも扱うようになりますから。
本で人生の処方箋を書くのはたいへん難しいことです。ですが、何か少しでも、読者の皆様の日々の生活や対人関係のクオリティをあげることへのヒントぐらいにはなることまで書きたいと思うようになりました。私も、書いているうちに、自分のカウンセラー経験と臨床心理学の知識を総動員することになりました。
そこで気を配ったのは、それぞれのウマ娘の性格を、単におちょくったり、揶揄(やゆ)するのに留めてはならないということです。そうしないと読者の皆様に、傷つくだけの方も出てきますから。
もちろん、ゲームの「優しい」世界の、ユーモアのセンスも決して失わないようにしたつもりです。
おそらく、本書のような「ウマ娘」名鑑のような本は、CyGames公式のものを含めて、何冊か出版されることとなると思いますが、ここまでウマ娘の心理面に光をあてた本は出てこないと思います。
心理学者とのタイアップとか、どの出版社でも、やったもの勝ちの、簡単に思いつきそうなものだと、私などには思えるですが、私のように、実際に凝ったウマ娘ゲーマーもすでに兼ねている人間が書くとなると出てこないでしょう。
本書を書くにあたっては、CyGamesサイト公式のプロフィール、実際にゲームの中で描かれるストーリーを決して踏み外さないで、その上で、私の分析や解釈を書いていくように努めたつもりです。
ゲームの、各ウマ娘のストーリーの後半の内容については、読者の皆様の楽しみは奪いたくないので、多くの場合、敢えて曖昧にしか書きませんでした。
また、「ゲーム攻略本」としての性格を持たないように、慎重に配慮したつもりです。
すでに「はじめに」でも書きましたように、自分がクリアーしていないウマ娘については取り上げないし、大量の課金をはたいてまで無理に新たなウマ娘をプリティーダービーガチャで獲得しようともしませんでした。取り上げたウマ娘に限りがあることは、どうかお許しください。
いずれにしても、ウマ娘に関心を持った方が、興味本位で買ってみたら、本格的な心理学の本だった!という感想をお持ちの方も出てきたかもしれません。
中学生ぐらいの皆さんがお読みになることも想定して、できるだけかみ砕いたやさしい表現を使うように心がけましたが、難しい言葉はけっこうあるかもしれません。
おそらく心理学やカウンセリングを学んでいる大学学部生・院生にとっても、結構参考になる内容になっているかと思います。キャリアある心理専門家の先生方が読んでも、何も間違ったことは書いていないと納得していただけるような内容でもあるとは自負しています。
そのような幅広い読者層を想定した、何とも無謀な挑戦の本かもしれません。
いずれにしても、この本を機会に、臨床心理学やカウンセリングの世界に興味を持っていただければ幸いです。
もっとも、カウンセラーになろうなどと考えるのは、一部の変わり者だけでよく、人から尊敬されるような職業に就きたいという思いから、私のような道を目指すのは、実は間違った夢の描き方だとは常々思っています。
この本が示すように、カウンセラーは聖人でも何でもなくて、ゲームを嬉々として楽しむような、いたって普通の人間です。
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この「第1巻」でも、私がすでに育成完了しているのに取り上げなかったウマ娘は数名います。それは私の考えが今一つまとまらかったからに過ぎません.。「第2巻」では必ず取り上げたいと思います。
この「第1巻」が幸いにして売れたら、その収入で課金もふんだんにできるようになるでしょうから、取り上げることのできるウマ娘はどんどん増えていくでしょうね。
「第3巻」まで出せて、その時点で育成ウマ娘として搭載された全員を取り上げることを目標にしたいと思います。
