誘惑者レゼ -劇場版「チェンソーマン レゼ編」についてのユング心理学的考察 第5版(宇多田&米津のエンディングの意味 海外での評価 追加)
レゼ編、最高やん。
「鬼滅」無限城編1の3倍凄いと思う。
原作についての予備知識ゼロでいいし

若いみんな、どういう思いで見ているかわかんないけど。
中にはアクションだけを楽しんでいる人もいるかも。
もちろんそれはそれでいいんだ。
そういう点でもパーフェクト過ぎる作品だから。
でも、ぜひ、異性と深い恋に落ちてから、もう一回、観直して欲しい。
ほんとうに、観ていられなくなるほど、切なくなるから。
そして、彼女とベッドで熱く燃えられるばかりか、
これまでになく真摯に、お互いの胸の内を、語り合えるかも。

2人の出会いと契り、別れを、街中ぶっ壊すスケールで描いただけとも言えるし、レゼ登場してしばらくで、ストーリー展開だいだい読めたけど。
セックスとは、合意の上での「暴力」。
彼女とホテルに行く前に観れば、最高にベッドで燃えそう。
スカーレットさえなければ、実写含めて今年の映画、文句なくNo.1。
天使の悪魔が、最高にいい役回り。
アニメ史上最高女性キャラがレゼ。
そして、これこそ、ユングが「変容の象徴」で書いた「夜の航海」のストーリー。
古代エジプトにおいて、太陽神は日没後海の底から海底の空洞を抜けて反対側に戻って再び海から天に登るとされていたことに由来します。
日没後、プールでの逢瀬(言うまでもなく、レゼがデンジの童貞を卒業させる手ほどきをしている)のあと、すべては気絶したデンジの悪夢の中の出来事とも言える。
だから、朝、2人は海辺で目覚める。
ユングによれば、アニマには4つの位階がある。
一番下が娼婦(レゼ)、上から2番めがグレートマザーであり、老婆の姿をしている!!
アクションの残酷さの一方で、画面の隅々まで繊細で、実写的で、無意味な動きまるでなし。伏線のあまりの巧みさ。
完璧すぎるカメラアングル。
「秒速5センチメートル」と「果てしなきスカーレット」を足して2で割ると、こういう作品ができる(笑)
劇中で、デンジの本来の片思いの相手だった、リーダー、マキマが、
映画10本見ても感動するのは10本に1本もないのよね
と語っているが、私は「スカーレット」に続き、2本もそういう作品に巡り合えた幸せを感じる。
日本のアニメの未来は明るいです。もう。
映画館、私が最後のひとりの満席でしたが、この映画に人気が出るのは当然だし、そういう観客たちがいる限り、日本の未来は捨てたものではないです。



レゼは、デンジと出会えて、ほんとうはすごく救われた思いになっていたのではないかと思う。
同じ、「学校に通えなかった」者どうしとして。
異形の者に変身するしかない者同士として。
でも、残酷の別れをするしかない宿命。
その別れの後のレゼの冥界からの思いを伝えるという意味で、エンディングは素晴らしい。
宇多田の歌に、突如米津(デンジ)がぬっと入ってくるインパクト。
そのへん、PVの画面の演出も、よくわかってらっしゃる。

