「六人の侍」じゃなかった!「六人の嘘つきな大学生」について書きました
まぁ就活してる学生の話だから、心に研いだ刃を持っているという意味では侍でもいいと思うけど。そんなこんなで、noteお題企画「読書の秋2021」に向けて、この私が珍しくラノベ以外の本買って読んじゃいました!

課題本はKADOKAWAからセレクト。いつもKADOKAWAさんには足向けて寝られないくらいお世話になってるからね。ところざわサクラタウのマンガ・ラノベ図書館に入り浸ってるくらいのものだけれども。まぁそんな感謝の気持ちを込めて、今回はところざわサクラタウン内にあるダ・ヴィンチストアにて購入させていただきましたっ!
「六人の嘘つきな大学生」
出版社 : KADOKAWA
著者:浅倉 秋成
発売日 : 2021/3/2
こんな方にオススメ
本書の印象をひとことで言うと「人狼」+「謎解き」。
まぁ細かいことゴチャゴチャ言うといろいろと語弊もあるのだけど、これはゲーム好きで人狼みたいなやつ好きだったら鉄板!めっちゃハマりますよ。推理モノってよりは人狼モノだな。うん。人狼モノなんてジャンルがあるのかは知らないけどさ。あぁそれと、人がそんなに死なないので、推理モノが好きなんだけど人が死ぬのはちょっと…という方にもオススメです。
大ざっぱにこんな話
んじゃま、ネタバレしない程度に大ざっぱなあらすじ行きましょか。
ここに6人の、それはそれは優秀な大学生がおりましたとさ。
6人は皆、あるひとつの企業を目指していました。いまをときめく最先端のSNSを運営し、mi●iやFaceb●●kを尻目に1500万人超の登録者数を誇るという新興企業、それが6人の共通の到達目標。募集人員は若干名。最終選考に選ばれた彼らに課せられたラストミッションはグループディカッションでその才覚が認められること。かくして6人は何度かミーティングしたり飲み会したりして、それなりに親交を深めて行くのですが…。
あるとき突然、会社から6人にメールが。
「ちゃお~、みんな元気かな?ところで募集人員だけど、やっぱり1人しか採らないことにしたよっ!ウチもいろいろ大変でさー。んでっ、選考方法なんだけど、グループディスカッションして選ばれた奴が優勝であとは不採用ね。肝心のテーマなんだけど…」(←メール文面は超意訳w)
『6人の中で誰が最も内定に相応しいか』
…。
……。
そんなん話し合いで決めれるわけないやろボケ!カス!殺し合いでもせいっちゅうんかいホンマにっ!それどこのなんて会社なん?どれどれ…。
「note株式会社」

えーまじでー!?うわーなにこの会社めっちゃひくわー!ありえなさすぎてまじやばいんですけどー?今度の就活でここ受けようと思ってたんだけど、ちょっと考え直そうかな~
嘘ですっごめんなさい!!!!!
「六人の嘘つきな大学生」に出てくるのは株式会社スピラリンクスっていう会社名ですね。noteさんごめんなさい、ついつい魔が差してしまったひとりの嘘つきな会社員でございます。これからも記事いっぱい書かせていただきますので、どうかアカBANだけはご勘弁くださいませませませ<(_ _)>。
ということでスピラリンクスね。だけどそんな飛ぶ鳥を落とす勢いの会社がひとりしか採らないってどういうことよ!?設定無理筋じゃなぁい?と言っても仕方ないので、6人はそれなりに投票方式とか考えてどうにかこの無理ゲーに挑もうとするのだけど、その面接部屋に用意されていたのはひとつの封筒。その中にはメンバーそれぞれの秘密が、証拠写真とともに同封されていたのでした…。
このメンバーの中で封筒を用意した(できた)のは誰?
封筒を用意した犯人の狙いは?
犯人は単独犯?それとも共犯?
品行方正に見えた6人に隠された秘密とは?
こんな採用試験が行なわれた意図は?
そして、最終的に内定は誰の手に…?
まぁ、アオリコピーはそんくらいにしときましょ(笑)。
ゲームとして楽しめる物語
このあとの展開はご想像通りというかご想像の斜め上+パンチボタンみたいなカンジで、おいこの封筒どうすんのよ開けるの無視するのという議論から始まり、この封筒を用意できたやつが犯人だとか、そもそも写真を全部撮れる条件はとか、その時間帯にアリバイがない奴が犯人だとか、まさにゲームみたいな修羅場が繰り広げられることになります。
そんな犯人探しの合間に投票が行われるのですが、ここが人狼チックでまたイカスんですよ。人狼ゲームの投票は「人狼だと思う者」に投票するのですが、この話では逆に「自分が良いと思った者」に投票するので、ゲームシステム的には人狼の逆をやっている感じですね。
そしてときどき物語の合間に思いっきり話の流れを無視して割り込んでくるインタビュー。これいったい誰が聞き手なの?いつのことなの?そして何を聞き出したいの?このあたりのワケ分からなさもまたゲームっぽくて良きです。ラノベとかでたまに見かける手法ではあるのですけれども。
ともあれ基本は推理小説。私もあれこれ知恵を絞りつつ、最終内定者についてだけは当てられたけど、それ以外についてはちょっと外したかなぁ。だけどそこで終わらないのが本書なのですよ。犯人だと思われていた○○が実はそうじゃなかったとか、△△はあのとき何故そんな行動に出たのかとかが就職後しばらくしてから判明したりするので、人狼でいう議論パートの後もゲーム的に楽しめる物語です。二転三転するってよく言うけれど、こいつはいったい何転するんだろう?でも、この手の本にしては読後の後味も爽やかで、そこは万人にオススメできるところ。最後に内定者が後輩に「自分の兄を食事の席に連れてくる」と約束したシーンはちょっと泣けました(どんなシチュエーションかは読んで確かめてみるよろし)。
ということで、たまにはラノベじゃない本も読んでみるもんですね(笑)。ここだけの話、最初に値段見たときはめっちゃドン引きしましたが、面白いゲームを1本買ったと思えばむしろ安上がりくらいのもんですヨ。
求む!「六人の嘘つきな大学生」ゲーム化!!
いやまじで!これ絶対ゲームにしたら面白いですってKADOKAWAさぁん!
私、少しくらいならボランティアでお手伝いしますよ?
画像加工ならお手のもんです。ほらこんな風にっ!!

ゲームシステム的には『街』(チュンソフト)みたいなマルチフラグメントシステムを採用したサウンドノベルがいいと思うんですよね。主人公は6人(波多野、嶌、久賀、袴田、矢代、森久保)から選択可能として、それぞれの視点と立場から物語を進めていくみたいな感じで。
最初は小説と同じく波多野のみ選択可能で、物語のある部分まで到達したら別の主人公を選択できるようになる…。そのとき、誰かの行動や発言によって別の誰かに新たな選択肢が出てくる。これは面白いと思うんだけどなぁ。マルチフラグメントシステムって正直、『街』や『かまいたちの夜×3』をプレイしたときはうっとおしいだけのように感じてしまったのだけれども、この「六人の嘘つきな大学生」ならその手間が活きると思うのですよ。テキストここまで出来ているのですし、これ実現しないかなぁ?早くも登場人物のCVを脳内で考えてたりする私のためにもどうかぜひ。
まぁそれが実現するためには、この本がいっぱい売れんとね。そんな願いを込め、大事なことなので二度Amazonリンク貼っときます(笑)。みんなで買ってゲーム化を目指しまっしょい!
追伸:
他の奴はともかく、あの人が嘘つきとかクズっていうのはちょっと言い過ぎだと思うなぁ…と、個人的見解です。
