手でつくる、祝福のかたち 第五話
踏まれた土間から生まれたデザイン
今日は、
シウンクラフトワークスさんの
土間の本番でした。
一発勝負の現場。
頭で考えて作るというより、
身体と感覚が先に動き、
あとから作品が
立ち上がってくる。
そんな世界です。
極限の集中状態の中、
乾き、
時間、
材料、
プレッシャー。
すべてが同時に動いていく。
迷っている時間はない。
まさに、
スピードとの戦いです。
だから今回の仕上がりには、
考え抜かれたデザインとは違う、
生の勢いがあります。
バイクもそうですが、
本当に走っている時は、
頭で考えていない。
感覚と反射、
そして積み重ねた経験で
動いている。
今回の土間も、
まさにそんな感じがします。
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時間との勝負の中で、
夫は迷う暇もなく、
ただ感覚のままに、
手を動かし続けていました。
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ところが、
お昼休憩で一度倉庫へ戻っている間に、
思わぬ出来事が起きました。
入らないように
テープを貼っていたにも関わらず、
仕上げ途中の土間を、
お客さんが踏んでしまっていたのです。
それを見つけたスタッフの北山くんは、
すぐに夫へ知らせたそうです。
普通なら、心が折れてしまっても
おかしくない状況でした。
けれど夫は、
感情的になることなく、
剥がして、
もう一度やり直す決断をしました。
色々な条件も重なり、
結果として最初のサンプルとは
まったく違うデザインになりました。
けれど不思議と、
そこには偶然を超えた力が
宿っていました。
白く走るラインは、
まるでタイヤ痕のようで、
スピード感と熱量が
そのまま残っている。

考えて作ったというより、
その瞬間、
身体が応答したような表現。
夫は、
「迷ってる時間なんかなかった。
ただ必死で、手が動くままに仕上げた」
と言っていました。
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私は今日、
そんな姿を見ながら、
色々なことが起きても、
冷静に受け止め、
心を乱すことなく、
最後までやり切った夫の成長を、
嬉しく感じていました。
そして、
私自身もまた、少しずつ
変わってきたのかもしれません。
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今回の出来事を通して、
改めて思ったこと。
仕事に限らず、
日々の暮らしの中でも、
目の前に起こる出来事に対して、
冷静に丁寧に、向き合っていくことで、
新しい扉が開かれていくのかもしれない。
そんなことに気づかせてもらった
一日でした。
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こうして、
ハプニングの中で生まれた
土間のデザインは、
シウンさんの空間に、
新しい表情を残してくれました。
すると後日、松村さんから、
「また新たに、壁を塗ってほしい」
そんな嬉しいご依頼を
いただくことになります。
物語は、
まだ続いていきそうです。
次回へ続く。
シウンクラフトワークスさんで、
また新しい壁が生まれました。
「モハべ」という名前に込められた
景色と、職人たちの緊張感あふれる
一日を綴っています。
この壁が生まれた場所には、
こんな時間も流れていました。
サンテレビ密着取材で訪れた、
シウンクラフトワークスさんでの
一日です。
神戸ヤマチカ
📍神戸市灘区灘南通4-3-3-102/
ショールーム兼事務所
窓口: 090-5900-6549 (平日9〜17時)
🏠詳細はヤマチカ左官公式HPより
https://yamachika-sakan.com/
