見出し画像

労働資本主義:真の積極財政で全員ウインウインの明るい未来へ⑦

⑦労働資本主義、ケアポリティクス年金改革提言

これまでで労働資本主義の感じ、つかめたかな?

改めて労働資本主義を説明すると従来の経済学がインフレターゲットでお金の価値を中心に考えてることから脱却して賃金ターゲットで労働者の価値を中心に考えることだよ。

そして「民間が得意なことは民間で政府が得意なことは政府で」とそれぞれの役割をハッキリさせて、政府がやるべき投資をジャパノミクスと名付けたよ。

前回までに紹介したジャパノミクスは労働者の賃金をしっかり調整することで弱者をできるだけ出さないことを目指してる。

でも残念ながら弱者を完全になくすことはできない。

だから、労働資本主義にはもう一つの柱ケアポリティクスがあるんだ。



今回はケアポリティクスのうちの一つ年金改革をみていくよ。

前回までを読むと氷河期時代にやった「無駄の削減」が、実はやるべきことを放置して失業まで放置した、とんでもなくもったいないことだったってわかるよね。

お金と違って、労働力は貯めておけない

今日使わなかった労働力を明日2日分使うとか、定年を伸ばして補うとかできない。

今日ある労働力を今日使わないのが一番もったいない、無駄そのものなんだ。

「無駄」って言葉、ほんと難しい。

でも、「人は城、人は石垣、人は堀」の視点から考えれば見えてきやすいよ。

財政が厳しい(労働需要が低い)ときに無駄なハコモノをやめるのは間違いじゃない。

でも、財政に余裕がある(労働需要が高い)ときに無駄なハコモノをやめるのは正しい。

政府から見たら無駄の内容はその時の経済状況でかわるってことだね。


「無駄」って難しい


そして今、また同じ過ちを繰り返そうとしてる。

それが福祉だ。

年金改革案

社会保険料の負担、労働者にとっても企業にとってもデカすぎるよね。

その負担を減らすために福祉を削ろうって気運が高まってる。

「なくしてしまえ」って過激な意見や、「ベーシックインカムに置き換えよう」って案まである。

その気持ちはわかるよ。

負担が経済の重石になってるのも確か。

でも、それじゃ問題は解決しない。

例えば福祉をなくせば本当に負担がなくなるのか。

福祉は全額自己負担になる。

多くの人が利用できなくなる。

働き盛りの労働者が仕事を辞めて親の介護をしなければならなくなると、納税者が受給者にかわる。

勉強しなきゃいけない子どもが介護のために勉強できなくなる。

介護職が仕事をなくす。

徘徊や徘徊による事故、孤独死の発見の遅れなど後手後手の対応負担が、増えれば行政の圧迫する。

結局、負担をなくしたつもりになっても別のより悪い形で負担しなければならなくなる。

問題は解決しないんだ。

労働資本主義では全部をなくすとか置き換えるとか、ひとくくりにどうにかしようとはしない。

たとえば、年金給付金だって、一つ一つ見れば、経済的に役立つものと役立たないものがある。

それをちゃんと分析して対処するよ。

年金ってそもそも、高齢になって所得がなくなって生活が成り立たなくなるリスクを防ぐためのもの。

所得がなくても貯蓄で十分生活できてるなら、そのリスクは起きてないよね。

それなのに「高齢者なら受け取れる」ってのは、火事じゃないのに火災保険が下りるようなもの。

こんなの、いくら保険料徴収しても足りるわけない。

現行年金制度の問題点

経済的にも、貯蓄を増やすだけの年金給付に効果はない。

それどころか、現役世代が消費を諦め、家庭を持つのを諦め、子どもを持つのを諦めるのは害悪でしかない。

生活費に使われる年金給付は続けていい。

でも、貯蓄を増やすだけの年金給付は即刻やめなきゃ。

年金貰えなくなる人からは大きな反発があると思う。

しかし、支給前に亡くなっても払ってきた年金がすべて無駄になるのは同じ。

そのリスクが起きなければ保険はおりないという当たり前の仕組みが必要なんだ。

ただ、これには一つハードルがある。

政府は国民の所得は毎年把握してるけど、資産までは把握してないんだ。

年金が誰に必要で誰に不要か、政府からは見えない。

そこで、労働資本主義が提案するのが「年金相続時回収方式」。

その内容はこんな感じ:

  • 毎年の資産は把握しないけど、亡くなった後の相続時に資産をチェック。

  • 一定基準を超えたら、支給した年金を回収する。

  • 回収されるのが嫌なら、年金受け取りを事前に拒否できるようにする。拒否した方が相続時に優遇される仕組み。

  • 受け取りと拒否は簡単に切り替えられるようにする。


年金相続時回収方式

この仕組みなら、貯蓄に回るだけの年金は受け取り拒否されるようになる。

本当に年金が必要な人が困ることもない。

保険料削減と経済効果につなげられるよ。

年金給付って相続させるためのものじゃないよね。

その上で、マクロ経済スライドは破棄。

年金支給には元々、物価変動にリンクして生活を支える仕組みがある。

マクロ経済スライドは物価で増える分を抑えて財政を持続させようってものだけど、現役世代に将来不安を煽って貯蓄を増やすだけ。

経済には良くないよ。

他にもある変えた方がいいところ

今話題の高額医療費の自己負担上限引き上げ。

絶対ダメだよ。

金で救える命を軽く見すぎ。

お金は命を救うための道具なのに、その道具のために命を犠牲にするのは本末転倒だ。

あと、弱者救済でよくある低所得者への給付金。

でも実は、低所得者の半分は資産が十分ある高齢者なんだ。

弱者救済って名目で、税負担で弱者を再生産して強者に貢がせる歪んだ制度になってる。

これでいいわけないよね。

もちろん、低所得者には本当の困窮者も多いから全部廃止はできない。

こういう給付金にも「相続時回収方式」を使った方がいい。

制度はちょっと複雑だし、反発も大きいと思う。

でも、公平性と経済効果はめっちゃデカい。

労働資本主義は、経済効果のない所得移転支出を軽視してる。

それが格差拡大につながるなんて、狂ってるよ。


では次の⑧で日本の国難、少子化を掘り下げるよ。

この連載は全10回予定で、毎週日曜18時頃にアップするから、次回は4月20日18時頃ねこちらです

意見、感想、質問、苦情(笑)はXの@chkenまで気軽に送ってください。

できれば、いいねや拡散もしてくれると嬉しいな!

いいなと思ったら応援しよう!