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ankou_onna
中3の次女に「自分で何でも買ってる」と言われた日
「自分で何でも買ってるし」
中3の次女にそう言われて、
胸の奥がチクリとした。
たしかに彼女は
自分のお小遣いで、好きなものを買っている。
でも
その言葉を聞いた瞬間、
私はある夏を思い出していた。
中学3年の夏。
周りは当たり前のように
塾の夏期講習の話をしていた。
その輪の中にいながら、
私はずっと、言い出せなかった。
でも本当は、行きたかった。
勇気を出して、母に言った。
「夏期講習、行きたい」
少しの沈黙のあと、返ってきたのは
「ごめんね、」
責められたわけじゃない。
怒られたわけでもない。
ただ、静かに断られた。
あのときの、あの静けさ。
「あ、無理なんだ」
親になった今ならわかる。
あの「ごめんね」には
たくさんの計算と、迷いと、
申し訳なさが詰まっていたこと。
当時の私は、
家の状況から断られると思っていなかったし、
想像できなかった。
そうなのか、、、
だから、娘の
「自分で何でも買ってるし」
という言葉に、
引っかかったのかもしれない。
ごはんが出てきて
洗濯された洋服があって
日用品があり
電気がついて
スマホが使える。
さらに、行きたいといった塾に通わせた。
その土台の上で、
「自分で」が成り立っている。
中学生の娘に伝える。
当たり前はないと。
お金は、ただの数字じゃない。
時間でできている。
体力でできている。
誰かの「がんばり」でできている。
私自身が社会に出て働き
また、子育てを通して
親としてまた学び直している。
次女のひとことから
私が私の感情に気づく
何が正解もない
人は本当に困ったことにならないと
気付けないタイプもいる
次女が食べた食器の
洗い物を終わらせて
次の家事にとりかかる。
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