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ハッピーライスアベニュー 第三話         ショートドラマ脚本

第三話 ファンサービス

【あらすじ】
 ハッピーライスアベニューで俳優がマネージャーと打ち合わせ中、店員AとBが俳優を気にする。
 会計をするマネージャーを止めて、俳優が自ら支払いをする。
 店員AとBにレジ前で声をかけられ。気を良くする俳優。店員AとBはサインを欲しがるも色紙が無い事を残念がる。
 マネージャーに急げと促され、店員たちに投げキスをして立ち去る俳優。
 店長に誰だと尋ねられるが、店員AもBも実は知らないけど、ファンのふりをするのはリピーター獲得の術だと答える。 (終わり)
【人物関係表】
店長
店員A
店員B
俳優
マネージャー

シーン1. ハッピーライスアベニュー 内
   
俳優、テーブル席で足を組んで、しきりに髪を書き上げる。
   向かいにマネージャーが座り、スケジュール帳を出して打ち合わせ。マネージャー「明日のスケジュールはショートドラマの撮影が一本。以上で 
 す」
俳優「ん、了解」
   ×  ×  ×  ×
店員A「(俳優を指して)あそこのテーブル、デザート出した?」
店員B「忘れました。出したことにします」
   店員AとB、俳優の伝票を改ざんする。
   俳優、厨房のカウンター前で耳打ちをしている店員AとBと視線が合
   う。
   ×  ×  ×  ×
俳優「ふっ、まいったな。彼女たちに僕が俳優だって気付かれてしまったよ  
 うだ」
   俳優、香水のアトマイザーを噴射しながら気障にふるまう。
マネージャー「(俳優の香水に咽ながら)では、お食事も済みましたから帰り
 ましょう」

シーン2.同 内 レジ前
   
マネージャー、財布を出そうとする。
俳優「あ、ここは僕が出すよ」
マネージャー「でも……」
俳優「彼女の前で、カッコつけさせてくれないかな」
   俳優、店員Aにウィンクする。
   店員A、色めき喜ぶ。
   店員B、俳優にゆっくりと近寄る。
店員B「あの、すみません、もしかして……」
店員A「だめよ、ご迷惑だから」
俳優「まいったな。(口元に人差し指を立てて)ご明察だよ」
店員AとB「やっぱり!」
   店員A、レジ周りを探し回る。
店員A「しまった、色紙、今切らしてる」
俳優「おや、それは残念だ。僕は色紙にしかサインしないからね」
店員B「ええ? 残念です」
店員A「次回ご来店の際にお願いします」
マネージャー「では、そろそろ」
   俳優、店員たちに投げキスをして退転。

シーン3. 同 内 ホール
   
店員AとB、席を片付ける。
   店長、ホールに出て来て匂いを嗅ぐ。
店長「うわ。きついな、この匂い」
店員B「有名ブランドの香水ですかね」
   店員A、窓を開けて換気しながら消臭剤を噴射する。
店長「さっきの客、有名人なの? 誰?」
   店員AとB顔を見合わせてから首を横に振る。
店長「あれ、でも、サインとかなんとか言ってたじゃない」
店員A「ファンのふりをするサービスも、お店のリピーター獲得の処世術で  
 すよ」
店員B「いわゆる、ファンサービスですね」
店長「それ、使い方間違ってるから」
(終わり)

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