茶話会『第三の男』ご報告
このたびは、茶話会『第三の男』へのご来会、どうもありがとうございました。また、お疲れさまでした。おかげさまで、とても楽しい時をご一緒できました。
いろいろなお話が出ましたが、その中で、こんな台詞が気になるというお声がありました。劇中、プラターの大観覧車の中で、ジョゼフ・コットンがオーソン・ウェルズことハリー・ライムにこう質します。
「被害者を見たか?」
「見たさ。けど、そう、まじめに考えるなよ。(観覧車の扉を開け)下を見な。あの芥子粒のひとつが消えると悲しいか? 1個消すごとに2万ポンドもらえるとする。君はことわるか?それとも粒をかぞえてニンマリか?なにしろ税金は無しだ」
極悪非道な回答なんですけど、これが印象に残ったというお話で、なるほど、とってもよくわかります。ところで、それでも、女性の皆さんは「オーソン・ウェルズの悪さが魅力的なのよね」と。またもや、なるほど。
ちなみに、世の中の映画評論家さんや物知りさんたちは、たいがい、この台詞のあと、観覧車から降りて、オーソン・ウェルズがジョゼフ・コットンを悪だくみに誘い込もうとするときの台詞を持ち出されます。
「ボルジア家がイタリアを支配した30年の間、国中に陰謀やテロが横行した。だが、ミケランジェロやダヴィンチが誕生し、ルネサンスが花開いた。スイスは愛の国だが、500年の民主主義と平和は何を生んだ。鳩時計さ」
これ、オーソン・ウェルズがアドリブまがいに創作した台詞みたいで、その話もからめて雑文にしたためられるんですが、なんだかね、とってつけたような舞台劇のような台詞で、要るの?って訊きたくなっちゃいませんか?
ちなみに、鳩時計は、スイスではなくてドイツの発祥だそうで、これもまた、評論家さんたちは「おち」になさることが多いんですけど、なんですかね、この映画の評論って「見本」でもあるんでしょうか?というような話も、皆さんから出たりしてました。楽しかったです。
次回の茶話会は、初夏になりそうです。
どうぞ、お楽しみに。
