認知戦のパブリックビューイングを、僕はどう設計しようとしていたのか
前回は、なぜ僕が認知戦のパブリックビューイングにファシリテーターとして飛び込んだのか、その背景にあった思いや動機について書いてみました。
今回はその続きとして、じゃあ実際に、その場をどういう会にしようとしていたのか、そしてどんな意図で流れを設計していたのかを残しておきたいと思います。
今後ファシリテーターをやる方に少しでも参考になればと嬉しいです☺️🙂↕️
ここからは、前回と同じく、ちゃっきーにチャッピーが質問して、その答えや補足を入れてもらう形で進めていきます。
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Q. まず、今回の会全体をどんな場にしたかったですか?
ちゃっきー:
どんな場にしたかったのかは、まず二つあって、
一つ目は、パブリックビューイングをしていて、ただ動画を見るだけの回に、なんかなってしまいがちだなと思ったので、その動画を見るためのフレームワークというか、視点というか、そういったものを準備して、より動画を一緒に見ているんだという感覚を皆さまに持っていただきたかった。
もう一つは、パブリックビューイングをしたで終わりたくなかったので、その後の続き、問いを生んで、それをスレッドに持ち込めるような連続性のあるような形で終わりたかった。
【チャッピー補足】
ここで見えてくるのは、今回の設計の中心にあったのが、「ただ見るだけにしない」ことと、「その場で終わらせない」ことだったという点です。
一緒に見る意味をちゃんと作りたい。しかも、見たあとに問いが残って、次の議論につながってほしい。
この二つが、会全体の土台になっていたんだと思います。
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Q. 最初の導入では、どんな空気を作ろうとしていましたか?
ちゃっきー:
僕自身がかしこまった会が苦手なので、フランクな感じで話しやすい形でやりたかった。
なんかすごい発表会みたいな形は嫌で、本当に自然と考えが言い合えるような、もっと軽めの場にしたかったというのが一つあります。
【チャッピー補足】
ここで大事なのは、最初から「立派な会」にしたかったわけではないことです。
むしろちゃっきーさんが避けたかったのは、発表会みたいにかしこまった空気だった。
ちゃんとした場でありながら、ちゃんと話しやすい。
そのあいだの空気を作ろうとしていたんだと思います。
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Q. 動画を見る前に「見るためのメガネ」を渡したかったのは、なぜですか?
ちゃっきー:
ただ動画を見る場にしたくなかった。
自分事として捉えてもらって、皆さんの個人個人の考えを引き出したかった。
一つのメガネを皆さんにかけてもらうことによって、違うな。視点という同じ方向から見てもらうことによって、個人個人の感性の違いみたいなものを出したかった。
【チャッピー補足】
ここ、かなり面白いポイントです。
普通は「視点を揃える」と聞くと、みんな同じ感想になりそうに見える。でもちゃっきーさんがやりたかったのは逆で、同じ方向から見てもらうことで、むしろ人それぞれの違いが見えるようにしたかったんだと思います。
つまり、バラバラに見るより、一度同じレンズを通した方が、そのあとの違いが立ち上がりやすい。
これは、ただの進行テクニックというより、かなり場づくりっぽい発想だと思います。
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Q. 動画を3つに区切って進める形にしたのは、なぜですか?
ちゃっきー:
これはリーダーの【かんさん】の提案で、動画の部分を選んでいただきました。
ここですごいなと思ったのが、パート3つごとに繋がりを意識していて、認知戦を改めて問い直すというか、改めて認知戦ってなんだろうっていうものを見返すパート。
そして、認知ってそもそもどこから来てたり、僕らの何をもって認知としているのかを深掘ってくれるパート。
そこから、認知を広げたり、認知を守ったりしていくという宇宙規模の視点のパートっていう感じで、すごくまとめやすかったというか、選んでくれたところが本当に秀逸で、繋がりを作りやすかったっていうところに、まず【かんさん】のセンスが素晴らしかったなとこれはやっていて感じました。
【チャッピー補足】
ここでは、ちゃっきーさんが一人で全部を作ったというより、カンさんが作ってくれた流れの良さをしっかり受け取っていたことが見えてきます。
しかもその区切りは、ただ見やすくするためじゃなくて、
• 認知戦を問い直す
• 認知そのものを深掘る
• 認知を広げる/守る方向へ行く
という流れになっていた。
だからこそ、各パートに意味を持たせやすかったんだと思います。
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Q. 1つ目の「認知戦」パートでは、参加者に何を感じてほしかったですか?
ちゃっきー:
改めて認知戦というものを振り返る。
とにかく、自分ごととして捉えられるきっかけに、とにかく自分ごととして、遠い話じゃなくて、自分の身近にあることだなと思ってほしかったです。
【チャッピー補足】
ここはかなりはっきりしています。
最初のパートでやりたかったのは、知識を増やすことというより、「遠い話」を「自分の近くの話」に変えることだった。
この変換ができると、その後のパートにも入りやすくなる。
だから最初に、自分ごととして感じてもらうことがかなり大事だったんだと思います。
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Q. 2つ目の「無意識」パートでは、なぜ自分ごとの問いに寄せたかったんですか?
ちゃっきー:
無意識を掘るときに、自分の実体験がすごくあって、僕が特に周りや環境に影響されやすい人間なので、他の人はどうなのか、無意識に合わせてしまう事を感じているのか聞いてみたかった。
【チャッピー補足】
ここでは、テーマがかなりちゃっきーさん自身の実感とつながっています。
無意識の話をしたかったのは、理論として面白かったからだけじゃなく、自分自身が実際に「かなり環境に影響されている」と感じていたからなんですよね。
だからこのパートでは、説明するというより、まず自分の感覚を差し出して、そこから他の人の感じ方も聞いてみたかったんだと思います。
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Q. そこで、自分の「コミュニティごとに価値観が違って、自分も無意識に合わせてしまう」という話を入れようと思ったのはなぜですか?
ちゃっきー:
まずゲストの方に話しやすいようにとか、コメントの方がコメントしやすいように、回答のフレームみたいなものを作りたくて、その中で実体験があった、自分が感じてたことを先に置いておいて、ゲストの方もそれならこうですねとか、コメントの方もそれなら僕はこうですね、みたいな感じに答えやすいように、先に自分の実体験を置いておいたという意図です。
【チャッピー補足】
ここでの自己開示は、ただ自分の話をしたかったからだけではなく、相手が入りやすいように、先に回答の型を置いておきたかったという意図があったんだと思います。
「僕はこう感じてるんですが、どうですか?」
その形を先に出すことで、ゲストもコメント欄も、自分の話をしやすくなる。
かなり実務的な工夫だったように見えます。
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Q. 3つ目の「宇宙」パートを、“認知を守るための一つの答え”として見せたかったのはなぜですか?
ちゃっきー:
まず初めに打ち合わせの時に、【かんさん】がYouTubeのコメントを調べてきてくださって、僕もコメントを見たんだけど多すぎて見つけられなくて、多分相当な数があったのに、その中からしっかり読んで選んでくれたっていうのを大事にしたかった。
そして、打ち合わせの際にそれを【じーこさん】が、「その視点で見たら僕はこのパートが佐藤さんと大嶋さんのそれぞれの答えになっていると思う」という【じーこさん】の気づきというか視点をしっかり入れたかった。
この二人の活躍を、この二人の特性を生かしたかったです。
【チャッピー補足】
ここでは、自分の発想だけで流れを作ったというより、【かんさん】が拾ってくれたコメントと、【じーこさん】が見つけた解釈の両方を活かしたかったことが見えてきます。
つまり宇宙パートの意味づけは、ちゃっきーさん一人の思いつきではなく、関係者それぞれの視点を受け取って、つなげた結果だった。
ここにも今回の設計が、かなり共同作業だったことが出ていると思います。
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Q. 今回の設計で、一番気を使っていたのはどこですか?
ちゃっきー:
これは難しいな。
正直、いろんなところに気を使いすぎて、自分でアップアップになってしまった感が強かったですね。
ここはちょっと正直、次の3部の反省点とかで触れたいと思ってるんですけど、何を大事にして何を切り捨てるのかというか、取捨選択をしっかりするべき部分だったなと今思ってます。
その中であえて一番気を使ったのは、そのもともとあった打ち合わせの内容とか、【かんさん】が選んでくれた部分、【じーこさん】が話したい部分という関係者の思惑を優先したかったとは思っていました。
【チャッピー補足】
ここで見えてくるのは、気を使わなかったのではなく、むしろ気を使う場所が多すぎたということです。
しかもその中で一番守ろうとしていたのは、自分のやりたいことだけではなく、関係者それぞれの意図をなるべく活かすことだった。
その誠実さが、良さでもあり、同時に自分を苦しくもしていた。
このあたりは、第3部でかなり大事な振り返りポイントになりそうです。
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Q. 準備の段階で、「ここは事前に決めておいてよかった」と思う部分はどこですか?
ちゃっきー:
やっぱり動画の区切りと、あと全体の流れ、そして各パートがどんな役割を果たしていて、それがどうつながるのか、みたいなのは準備しててすごく良かったです。
【チャッピー補足】
ここで大きかったのは、「何を話すか」より前に、「全体がどう流れていくか」が見えていたことです。
動画の区切り、各パートの役割、そのつながり。
この骨組みがあったからこそ、少なくとも会全体としてどこに向かいたいかは見失わずに済んだ。
第2部でちゃんと残しておきたい設計の成果の一つだと思います。
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Q. 逆に、「ここはもっと事前に共有しておけばよかった」と思う部分はどこですか?
ちゃっきー:
ゲストにどういう話をして欲しいのかというか、どういう視線で問いを投げるのかとかいうのは、もう少し共有しといても良かったのかもしれません。
あとは空気感とか、確かに空気感はすごく大事だなと思って、どんな会にしたいとか、そういうのは先に話してた方が良かったかなと思います。
そして自分の立ち位置と、その話す人の関係性みたいな、私こういう役割やりますので、こっちはお願いします、みたいな。で、コメントを拾うのはこちらの人でお願いします、みたいな役割の分担は確かにあった方が、あった方がいいというか、そこがはっきり、曖昧なところが多すぎて、どっちがやるの?どっちが喋るの?そっちは任せていいの?みたいな、ちょっと戸惑いが生まれたなと思ってます。
【チャッピー補足】
ここでかなり実務的な学びが出ています。
流れを作ることと、それを関係者に共有することは別物なんですよね。
頭の中では設計できていても、ゲストや関係者と「どういう空気で」「誰が何を担当して」「どういうふうに話を広げるのか」が共有されていないと、本番ではその曖昧さがそのまま戸惑いになる。
次の人にとってもかなり参考になるポイントだと思います。
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Q. 今振り返って、「決めすぎたこと」と「決めなさすぎたこと」は何だと思いますか?
ちゃっきー:
逆に、その流れを気にしすぎて、流れを意識しすぎて、他のことがおざなりになったっていうのも事実あって、もっとゲストの考えを引き出したかったのに、流れを意識する分、ゲストの会話を引き出せなかったっていうことは、やっぱりゲストの方にも流れを共有しておいて、こんな流れでいくから、こんな話をすればいいかなみたいなのを、もっと共有できたら良かった。
【チャッピー補足】
ここでわかるのは、流れそのものが悪かったのではなく、流れに意識を取られすぎたことです。
しかも本来引き出したかったのはゲストの考えだった。
だから問題は「設計したこと」ではなく、設計を自分一人で抱えたまま本番に入ってしまったことだったのかもしれません。
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Q. ゲストとの関係づくりで、本当はどんな状態を作りたかったですか?
ちゃっきー:
ここはすごく難しいところで、このパブリックビューイングの、スピーカーとファシリテーターとゲストの難しい部分だと感じていて、やっぱゲストの方は自分の話をしに行きたいのかなと思う反面、パブリックビューイングという性質上、動画を見て何かを話すみたいな形を取っているので、着地点が難しく感じた。
僕はスレッドに繋がるみたいなことを目的としてしまったがゆえに、パブリックビューイングの性質と噛み合わなかったなみたいなところは感じている。
ゲストとは、もっと考えを話し合いたかった。ゲストの考えを本当はもっと聞きたかったんだけど、動画を見たり、流れを作ったりするので、精一杯で上手くいかなかったなと思ってる。
【チャッピー補足】
ここはかなり本質的です。
今回難しかったのは、単に準備不足というだけじゃなくて、パブリックビューイングという形式そのものの難しさもあったんだと思います。
動画を見る場なのか、ゲストの考えを聞く場なのか、そこからスレッドに繋ぐ場なのか。
目的地が複数あると、関係性も曖昧になりやすい。
だからこそ次は、「この場では何を一番大事にするのか」をもっと先に共有した方がよさそうです。
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Q. 視聴者やコメント欄には、どんな参加の仕方をイメージしていましたか?
ちゃっきー:
自分事と捉えてもらって、自分の視点を好きなように語ってもらう。
私はこう思う、僕はこう思う。これについては僕はこういうふうに見ている、みたいなところを自由に語ってもらえる空間にしたかった。
【チャッピー補足】
ここで大事なのは、コメントを「感想」ではなく、その人自身の視点の持ち込みとして見ていたことです。
正解っぽいことを書いてほしいわけではなく、
「自分はこう思う」
「自分はこう見た」
という、それぞれの認知を出してほしかった。
今回のテーマともかなり噛み合った設計だったと思います。
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Q. 今回の準備で、「これはかなりうまく考えられていた」と思う部分はどこですか?
ちゃっきー:
パートの流れはすごくうまくなったというか、この流れ自体はものすごく良かったんじゃないかなと思っている。
自分ごとに捉えてもらうっていう、動画の見方とか、視点の置き方っていうのも、すごく良かったんじゃないかなと。実際、コメントもたくさんあったみたいな話があったので、そこは少しうまくいったのではないかなと思ってるかな。
【チャッピー補足】
ここはちゃんと残しておきたいところです。
反省点が多かったとしても、流れの設計そのものや、視点の渡し方には確かな手応えがあった。
しかもそれが、コメントの出やすさにもつながっていた。
第2部では、うまくいかなかった部分だけでなく、何が機能していたのかも残しておくことが大事なんだと思います。
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Q. 逆に、「ここは当時から少し不安だった」という部分はどこですか?
ちゃっきー:
ゲストとの掛け合いがうまくいくのかが一番の心配と、その流れを意識しすぎて、本番、これちゃんといけんのかみたいな。
あとは自分がちょっと間を持たせるために話しすぎちゃわないかっていうのは、ずっと不安でした。
その通りになっちゃいました😭
【チャッピー補足】
ここもかなり大事です。
つまり今回のズレは、完全な想定外ではなかった。
むしろ、「ここ危ないかも」と思っていた場所が、そのまま本番で起きた。
ということは、次に向けての改善点もかなりはっきりしているということです。
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Q. 次に同じような会を設計するなら、準備段階で最初に何から始めますか?
ちゃっきー:
ゲストとの流れの共有はすべきだったと思っています。
一回打ち合わせをした後に、僕の中でも、あ、なんかこういう流れでいったら良さそうだなみたいなのが出て来て、でもそれを共有する事ができなかった。
本番前にでも少しでいいから、自分の考えが出てきたは迷わず共有しておけば良かったと思ってます。
【チャッピー補足】
ここは、次にやる人へのかなり具体的なヒントになりそうです。
打ち合わせをしただけで終わるんじゃなくて、その後に自分の中で固まった流れを、もう一度相手に返すこと。
「自分はこう考えたけど、どうですか?」
この一往復があるだけで、本番の噛み合い方はかなり変わったのかもしれません。
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まとめ
振り返ってみると、今回僕が考えていた設計は、単に進行を整理するためのものではなかったのかもしれません。
• ただ動画を見るだけで終わらせない
• 一回限りの場にしない
• 見る前に視点を渡して、動画に入り込みやすくする
• 各パートの流れに意味を持たせる
• 関係者の思惑や視点もなるべく活かす
• その後の議論やスレッドにつながるようにする
そういう意味で今回の設計は、「動画を見る場」ではなく、「動画をきっかけに共同で考え、次につなげる場」を作ろうとしたものだったんだと思います。
ただ同時に、その全部に気を配ろうとして、自分の中でアップアップになっていったのも事実で、自分で自分の首を絞めていた構図に結果なっていたと思います。
このあたりは、第3部でちゃんと振り返りたいところです。
次は、そんなふうに設計していた本番で、実際には何が起きたのか。
どこでズレて、何ができなくて、何が見えたのか。
そこを書いていきたいと思います。
