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母を施設に入れることにした その3

大便のついたパンツを見せても母は真剣にそれが自分のものであるとは思っていないらしい表情で私に食って掛かってきた。

今まで誰のおかげで大きくなったんだ? お前の父親は何してくれた? 私が今までお前のめしや洗濯してきてやっただろ!

何を言われても、私の決意は揺らぐことはなかった。

今までは正直、自宅介護中に母が何らかの病気にかかり、寿命を迎えてくれたらいいという楽観的な思いがあったが、血液検査などの数値でも私よりずっと良い結果をたたき出して脳と足腰以外はすこぶる健康である。

つまり、このままだと、余計自分で身の回りをすることが困難になり、排便などの負担も増していくことは明らかであり、プライドの高い母はこんな状況でも紙パンツをはくことは頑として拒否している。

このままだと母も私も不幸になってゆくだけだ。

二日前の吐瀉物まみれでトイレの前にあおむけに倒れていた様が思い起こされる。
認知症介護において「なんとかなるだろう」は通用しないことを痛感させられた私は、何が何でも母を施設に入れるとのおもいで、必死に説得を続けた。

(つづく)

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